セントルイス・ランバート国際空港
セントルイス・ランバート国際空港(セントルイス・ランバートこくさいくうこう、英: St. Louis Lambert International Airport (IATA: STL, ICAO: KSTL, FAA LID: STL))、旧称ランバート・セントルイス国際空港(英: Lambert-Saint Louis International Airport)は、アメリカ合衆国のミズーリ州セントルイスにある軍民共用の国際空港である。
セントルイス・ランバート国際空港 St. Louis Lambert International Airport | |||||||||||||||||||||
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![]() 連邦航空局・空港図 | |||||||||||||||||||||
IATA: STL - ICAO: KSTL | |||||||||||||||||||||
概要 | |||||||||||||||||||||
国・地域 |
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所在地 |
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母都市 |
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種類 | 公共 | ||||||||||||||||||||
所有者 | セントルイス市 | ||||||||||||||||||||
敷地面積 | 1,100 ha | ||||||||||||||||||||
標高 | 184.4 m (605 ft) | ||||||||||||||||||||
座標 | 北緯38度44分50秒 西経90度21分41秒 / 北緯38.74722度 西経90.36139度 | ||||||||||||||||||||
公式サイト | 公式ウェブサイト | ||||||||||||||||||||
地図 | |||||||||||||||||||||
滑走路 | |||||||||||||||||||||
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統計(2010年) | |||||||||||||||||||||
旅客数 | 12,796,302人 | ||||||||||||||||||||
発着回数 | 209,057 (2009年) | ||||||||||||||||||||
リスト | |||||||||||||||||||||
空港の一覧 |
概要編集
元々は気球の発着場として使われており、1920年に飛行家・実業家のアルバート・B・ランバートにより飛行場としての設備が整えられた。第二次世界大戦前後にはカーチス・ライト社とマクドネル社(後のマクドネル・ダグラス)社の製造工場が設けられ、現在もF-15やF/A-18などの戦闘機の製造が行われている。
1971年11月に、「ランバート・セントルイス国際空港」に改称された[2]。その後はトランス・ワールド航空のハブ空港として機能し、全米のみならず南アメリカやカリブ海諸国、ヨーロッパ各地への国際線も就航し、同社が2001年にアメリカン航空に買収された後も同じくハブ空港の一つとして機能している。2003年度には2,000万人以上の人々が空港を利用し、アメリカン航空の焦点空港として機能してきた。
しかしアメリカン航空は2003年から2009年にかけて徐々にランバート・セントルイス国際空港からの就航路線を縮小しており、2010年夏には焦点空港としてのサービスは終了する。2012年5月の段階でかなりの発着便の増加があり、特にサウスウェスト航空は向こう数年内に就航地を拡大させる意向を示している。また、空港当局ではデルタ航空、アメリカン航空との間でロンドン便復活へ向けた交渉を行っている。現在セントルイスはヨーロッパ直行便を持たない都市の中では最も人口が多い。
2011年にセントルイスを襲った竜巻で当空港も被災した。2011年4月22日午後8時10分頃、EF4級の竜巻が第1ターミナルを直撃し、ボーディングブリッジが壊れた他、窓も半分以上が割れてしまった[3][3][4][5]。航空機では、荷物運搬用のコンベアが飛ばされてサウスウェスト便に衝突した他、アメリカン航空も4機が被害を受けた。内1機は着陸後ゲートに向けて走行中に80マイル毎時 (130 km/h)の横風にあおられた[6]。また、強風のためまだ乗客が乗ったままボーディングブリッジから離れてしまった飛行機もあった[7]。連邦航空局は8時54分に空港を閉鎖し、翌日発着数を70%に制限の上一時的に再開した[8]。
被害を受けたCコンコースは2012年4月2日に補修・改装を終えた。工事期間中、エアトラン航空、アメリカン航空、ケイプエア航空、フロンティア航空等は一時的にB及びDコンコースの空きゲートを利用していた。
2016年10月14日にセントルイス市議会は名称変更を承認し、10月25日にはセントルイス市長のフランシス・スレイが空港名を「セントルイス・ランバート国際空港」へ変更する法案に署名した[9]。連邦航空局の承認を得て、2017年2月14日に新空港名が発表され、ウェブサイトも一新された[10][11]。
ターミナルと就航航空会社編集
空港には二つのターミナル、五つのコンコースがある。国際便は第1ターミナルに発着する。当該ターミナル1階に税関がある。各ターミナル間には無料のシャトル便が走る他、メトロリンクの電車を利用することもできる。徒歩で行き来することも可能だが、2008年にDコンコースが閉鎖されたため、現在は通り抜けができない[12]。
第1ターミナル(旧メインターミナル)編集
コンコース A編集
- エア・カナダ(トロント)
- デルタ航空(アトランタ)
- アトランティック・サウスイースト航空運用 デルタ・コネクション(アトランタ、シンシナティ、ソルトレイクシティ)
- コムエアー運用 デルタ・コネクション(アトランタ、シンシナティ、ニューヨーク/ケネディ/デトロイト、メンフィス、ミネアポリス/セントポール))
- ユナイテッド航空(シカゴ/オヘア、デンバー)
- スカイウエスト航空運用 ユナイテッド・エキスプレス(シカゴ/オヘア、デンバー/クリーブランド、ヒューストン/インターコンチネンタル、ニューアーク)
- トランス・ステイツ航空運用 ユナイテッド・エキスプレス(シカゴ/オヘア、ワシントン/ダレス)
コンコース B編集
- アメリカン航空
- リジョンズ航空及びケープエアー運用 アメリカン・コネクション(バーリントン (IA)、ケープジラルデュー、フォートレナードウッド、ジョクソン (TN)、 カークスビル、マリオン、ナッシュビル、オーエンズボロ、パデューカ、クインシー)
- トランス・ステイツ航空運用 アメリカン・コネクション(シーダー・ラピッズ、コロンビア、ディケーター、デモイン、インディアナポリス、ジョプリン、マディソン、メンフィス、ナッシュビル、ピオリア、サラソタ/ブラデントン、スプリングフィールド (イリノイ州)、スプリングフィールド (ミズーリ州))
コンコース C編集
- アメリカン航空
- アメリカン・コネクション
- アメリカン・イーグル航空
コンコース D編集
臨時用。オウザーク航空、後にTWAが使用していたが、TWA撤退後、2008年に経費削減のため閉鎖された。前述の竜巻でCコンコースが使用できなくなった際に利用されたが、同コンコース再開後は再び閉鎖されている[13]。
第2ターミナル(旧東ターミナル)編集
コンコース E編集
アクセス編集
鉄道編集
メトロリンク(ライトレール)のレッドラインが第1ターミナルから第2ターミナルを経由して市内中心部へと接続している。
バス編集
メトロバスが空港内のバスターミナルに乗り入れている。
道路編集
州間高速道路70号線が空港のすぐ前を走っているほか、70号線は空港のすぐそばで州間高速道路170号線及び270号線と接続している。
脚注編集
- ^ FAA Airport Master Record for STL (Form 5010 PDF), retrieved 2007-07-24
- ^ “History - St. Louis Lambert International Airport”. セントルイス・ランバート国際空港. 2017年10月23日閲覧。
- ^ a b Held, Kevin (2011年4月23日). “St. Louis Airport storm caught on camera”. KSDK. オリジナルの2013年1月3日時点におけるアーカイブ。 2011年4月23日閲覧。
- ^ Moore, Bryce. “SkyZoom 4 images of the Lambert Airport damage”. 2011年4月23日閲覧。[リンク切れ]
- ^ Bowers, Cynthia (2011年4月23日). “Residents: St. Louis was "bedlam" during tornado”. CBS News 2011年4月24日閲覧。
- ^ Salter, Jim; Jim Suhr (2011年4月23日). “Tornado cleanup starts quickly in St. Louis area”. Associated Press. オリジナルの2011年4月24日時点におけるアーカイブ。 2011年4月23日閲覧。
- ^ Moore, Bryce. “Lambert passengers watch plane move, then evacuate terminal”. 2011年4月25日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2011年4月23日閲覧。
- ^ “UPDATE: Lambert reopening today, expects to be at 70 percent capacity Sunday”. St. Louis Post-Dispatch (2011年4月23日). 2011年4月24日閲覧。
- ^ Thorsen, Leah (2016年10月26日). “Airport in St. Louis likely will get a new name; FAA approval still needed”. St. Louis Post-Dispatch 2016年11月2日閲覧。
- ^ Thorsen, Leah (2017年2月14日). “It's official: St. Louis Lambert International Airport is our airport's new name”. St. Louis Post-Dispatch 2017年2月14日閲覧。
- ^ “St. Louis airport name officially changed”. KTVI (2017年2月15日). 2017年8月14日閲覧。
- ^ “St. Louis Airport Reopens, One Concourse Remains Closed”. Travelpulse.com (2011年4月25日). 2011年11月22日閲覧。
- ^ Faulkner, Andrew (2011年5月19日). “Designing Lambert as a Regional Gateway”. nextSTL. 2011年11月22日閲覧。
関連項目編集
- アメリカ合衆国の空港の一覧
- ミノル・ヤマサキ - メインターミナルの設計者