ソンソン』は、1984年に稼働したカプコンアーケードアクションシューティングゲーム

ソンソン
ジャンル アクションシューティング
対応機種 アーケード (AC)
開発元 カプコン開発部
発売元 カプコン
デザイナー 岡本吉起
音楽 河本圭代
森安也子
シリーズ ソンソンシリーズ
人数 1 - 2人(同時プレイ)
メディア 業務用基板
(120.81キロバイト
稼働時期 日本 1984071984年7月
アメリカ合衆国 1984年
対象年齢 CEROA(全年齢対象)
デバイス 8方向レバー
1ボタン
CPU MC6809 (@ 2 MHz)
サウンド MC6809 (@ 2 MHz)
AY-3-8910A (@ 1.500 MHz)×2
ディスプレイ ラスタースキャン
横モニター
240×240ピクセル
60.00Hz
パレット32色
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開発はカプコン開発部が行い、ゲーム・デザインは岡本吉起、音楽は河本圭代と『バルガス』(1984年)を手掛けた森安也子が担当している。

西遊記』の日本版絵本に着想を得た作品で、プレイヤー1がソンソン(サル)、プレイヤー2がトントン(ブタ)を操作して協力プレイできるのが特徴。主人公ソンソンは孫悟空の孫(孫孫=ソンソン)という設定だが、他のキャラクターについては不明(トントンのビジュアルモチーフは絵本版の猪八戒)。

後に続編として同社のアーケードゲーム『ブラックドラゴン』(1987年)をアレンジ移植したPCエンジン用ソフト『SON SON II』(1989年)が発売されている。

ゲーム内容編集

システム編集

4方向レバーで自機を操作、1ボタンでショットを撃ち敵を倒して進んで行く。フィールドが全て6段に分かれているため、自機の移動は左右は自由に行えるが上下の移動は段ごとにしか行えない。画面上に出現する敵は、全て自機の弾で消滅させることが可能なので、とにかく連射することが攻略の要となる。

マップの特定の場所を通過すると生えてくる隠れキャラクター「竹の子」は、『ゼビウス』(1983年)に登場する隠れキャラクター「ソル」のオマージュである。

ボーナスアイテム編集

  • スモールフーズ - 場所と種類は完全固定。スコアは10〜100点で、同じ得点のものが2種類ずつ、計20種類ある。先の面に進むほど、高得点のものが出現しやすい。
  • ジャンボフーズ - スモールフーズを6つ取るごとに出現。10種類あり、スコアは1000〜10000点。取得したスモールフーズの平均点の約100倍のものが出現する(2周目以降は、レートが上昇)。
  • POW - 特定の場所、もしくはジャンボフーズを8つ取るごとに出現。画面上の敵全てをジャンボフーズに変える。
  • 竹の子 - 特定の場所を通過すると生えてくる。出現させると500点。取ると1000点。生えてくる途中に取ると2000点。
  • エリマキトカゲ - ジャンボフーズを取り逃すと出現。画面左端から右端まで走り去り、取り逃したフーズの約半分の得点のフーズに変わる。例外的に、ジャンボイチゴ(10000点)を取り逃がした場合のみミソラ雲雀)が出現し、ショートケーキ(5000点)に変わる。
  • ヤシチ - 砦を20秒以内に陥落させると出現。
  • ありがたいお経 - 最終エリアで、お釈迦様から手に入れることができる。

登場キャラクター編集

敵キャラクター編集

  • デク - 石地蔵。6体が1グループ。歩行と上下移動で主人公を追いかけてくる。資料によっては“兵馬俑”と表記されているのもある。
  • ラニア - ピラニア。4匹が1グループ。画面下から二次曲線を描くようにジャンプしてくる。
  • アンブレ - コウモリ。4匹が1グループ。サインカーブを描いて飛行。上下の頂点で減速する時が狙い目だが、難易度が上がると1匹だけ別の軌道を飛んで来ることもある。
  • ブリガン - 山賊。6体が1グループ。基本的にデクと同じ動きだが、槍(射程は主人公の弾と同じ。相殺可能)を投げてくる。すぐ逃げるので全滅は難しい。
  • スピンスカル - ドクロの絵が描かれた円盤。スクロールに同期して流れていく障害物で、5発で破壊可能。難易度が上がると、スクロールに逆らって動くこともある。
  • ウォールスカル - 砦を守る障害物。5発で破壊可能。
  • チェン - 砦の守り手で、爆弾(相殺可能)を投げてくる。
  • 赤次郎 - 赤トンボ。4匹で1グループ。直進して一時停止(縦一列に並ぶが、同じ段に重なることも)した後、主人公に突撃してくる。
  • 青次郎 - 青トンボ。8匹で1グループ。時計回りにグルグル回転している。
  • ムサシ - 蜂。2匹で登場。曲線を描いて飛び、一時停止した後、再び主人公を狙って曲線飛行を繰り返す。
  • 魔人 - 赤、青、緑の3体で登場。耐久力5発の楯を持ち、斧(相殺可能)を投げつけてくる。いわゆる中ボス。

移植版編集

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 備考
1 ソンソン   198602081986年2月8日
ファミリーコンピュータ マイクロニクス カプコン 320キロビットロムカセット[1] CAP-SS
2   カプコンジェネレーション
第3集 ここに歴史はじまる

  Capcom Generations 3
The First Generation

  199810151998年10月15日
  199909031999年9月3日
PlayStation
セガサターン
カプコン カプコン CD-ROM   PS:SLPS-01649
SS:T-1234G

  SLES-21881
アーケード版の移植、欧州ではPS版のみ発売
3 カプコン レトロゲーム・コレクション Vol.3   200505252005年5月25日
PlayStation カプコン カプコン CD-ROM SLPM-87362 アーケード版の移植、攻略本付属
4 ソンソン   2005年6月2日[2]
iアプリ カプコン カプコン ダウンロード
(カプコンパ-ティ)
-
5 カプコン クラシックス コレクション   200509272005年9月27日
  200511182005年11月18日
  200603022006年3月2日
Xbox
PlayStation 2
カプコン カプコン DVD-ROM PS2:  SLUS-21316
  SLES-53661
  SLPM-66317
アーケード版の移植、日本ではPS2版のみ発売
6 ソンソン   2005年11月10日[3][4]
BREW2.1専用
EZアプリ
カプコン カプコン ダウンロード
(クラブ☆カプコン)
-
7 ソンソン   2006年4月3日[5][6]
ボーダフォン3G
Vアプリ
カプコン カプコン ダウンロード -
8   カプコン クラシックス コレクション
  Capcom Classics Collection Reloaded
  Capcom Classics Collection Reloaded
  200609072006年9月7日
  200610242006年10月24日
  200611102006年11月10日
PlayStation Portable カプコン カプコン UMD   ULJM-05104
  ULUS-10134
  ULES-00377
アーケード版の移植
9 ソンソン   2010年9月7日[7][8]
  201012062010年12月6日
  201012172010年12月17日
Wii カプコン カプコン ダウンロード
バーチャルコンソールアーケード
- アーケード版の移植
10 カプコンアーケードキャビネット   201302192013年2月19日
  201302202013年2月20日
PlayStation 3
(PlayStation Network)
カプコン カプコン ダウンロード   NPJB-00210
アーケード版の移植
11 カプコンアーケードキャビネット   201302202013年2月20日
  201302202013年2月20日
Xbox360
(Xbox Live Arcade)
カプコン カプコン ダウンロード - アーケード版の移植
12 Capcom Arcade Cabinet: Game Pack 5   201304162013年4月16日
PlayStation 3
(PlayStation Network)
Xbox360
(Xbox Live Arcade)
カプコン カプコン ダウンロード - アーケード版の移植
13 Capcom Arcade Cabinet: All-In-One Pack   201305212013年5月21日
PlayStation 3
(PlayStation Network)
Xbox360
(Xbox Live Arcade)
カプコン カプコン ダウンロード - アーケード版の移植

1986年ファミリーコンピュータへ初移植。その後は様々なハードでアーケード版が復刻版としてリリースされている。詳細は上記を参照。

なお、携帯電話アプリゲームとして2005年iアプリEZアプリ2006年Vアプリで配信された際は[9]、オリジナル版では三蔵と共にさらわれていた河童のスイスイが新しくプレイヤーキャラクターとして使用できる仕様が追加された。ソンソンがバランス型、トントンがパワー型、スイスイがスピード型とそれぞれ異なったカラーの性能を持つよう改良されていた。

トピック編集

製作経緯
本作をメインで製作した岡本吉起によると、岡本が前に在籍のコナミ時代から同期だった藤原得郎らとカプコンへ移籍し、それまで販売会社だったカプコンに開発部署が設けられ開発がスタート。岡本はコナミ時代はメカニカル系を、藤原はキャラクター系を製作を担当していたことから、今回は逆転してみるかということでスイッチし、岡本がソンソンを、藤原が『バルガス』をと2ライン体制で開発がスタートしたという。スイッチした理由については遊び心で大した理由はないとのこと[10]
『西遊記』をモチーフにした理由
猿を主人公というよりは、ヨーロッパなど海外でキャラ的に受け入られやすい豚を引っかけたのと、日本国内でウケそうなのは猿だろうということから、豚と猿で『西遊記』がモチーフになったとのこと。これは当時起業したばかりで販売能力の弱かったカプコンの事情を考慮し、少しでも市場で売りやすいようにという販売戦略によるものである[11]
POWと弥七
カプコン創業初期のゲームによくPOWと弥七が登場していたのは、当時開発の藤原得郎が、創業間もなかったカプコンをいち早く広く世間に認知させるべく、ゲーム中に一目でプレイヤーにこれはカプコンだとわかる共通したキャラクターが必要だという判断から、全てのカプコンのゲームにPOWと弥七を出そうというブランディング戦略から行われていた。ナムコゲームにおける「スペシャルフラッグ」的なものを目指したもの。
マップデザイン
容量の関係で、当初設定されたマップが入り切らなかったため、一部のマップが省略されている。あまり登場しないフーズや、有効利用しにくい場所にPOWが置かれている場合があるのは、そのせいである。
BGMについて
本作のメインBGMには歌詞がついており、ファミコン版の取扱説明書に楽譜付きで掲載されている。またTBS系列で1980年代後期に放映されていた『痛快なりゆき番組 風雲!たけし城』においては、番組内の「だるまさんがころんだ」のコーナーで本作のメインBGMが原音そのままで使用されていた。

スタッフ編集

アーケード版
ファミリーコンピュータ版
  • 音楽:森安也子
  • 編曲:森安也子、河本圭代
  • 音楽プログラマー:坂口由洋

評価編集

評価
レビュー結果
媒体結果
AllGame     (AC)[12]
NintendoLife6/10点(Wii VCA)[13]
ファミリーコンピュータMagazine18.21/30点[1]

ゲーム誌『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、18.21点(満30点)となっている[1]。また、同雑誌1991年5月10日号特別付録の「ファミコンロムカセット オールカタログ」では、「当時流行した隠れキャラもあり、カワイイキャラがなかなか魅力的。昔のゲームのわりには音も良く、ゲーム音楽も軽快だが、動きの悪さが欠点だ」と紹介されている[1]

項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 3.55 3.09 2.88 2.87 3.73 3.09 18.21

続編編集

SON SON II
1989年1月27日NECアベニューよりPCエンジン用ソフトとして発売された本作の続編。ゲーム内容はアーケードゲームの『ブラックドラゴン』(1987年)をベースに全編を『西遊記』の世界観に変更したアレンジ移植であるため、キャラクター名はソンソンやトントンではなく孫悟空や猪八戒などになっている。なお、発売はNECアベニューだが開発はカプコン側が行っている[14]

脚注編集

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d 「5月10日号特別付録 ファミコンロムカセット オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第9号、徳間書店、1991年5月10日、 213頁。
  2. ^ 太田亮三 (2005年6月2日). “カプコン、iモード向けに「ソンソン」や「ストII'」配信” (日本語). ケータイ Watch. インプレス. 2018年12月31日閲覧。
  3. ^ あの『大魔界村』がEZアプリに!” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA (2005年11月9日). 2019年7月28日閲覧。
  4. ^ 滝沢修 (2005年11月9日). “カプコン、EZweb「クラブ☆カプコン」にて「ソンソン」と「大魔界村 前編」を配信” (日本語). GAME Watch. インプレス. 2018年12月31日閲覧。
  5. ^ 関口聖 (2006年4月7日). “ボーダフォン3G向けに西遊記を題材にした「ソンソン」” (日本語). ケータイ Watch. インプレス. 2019年7月28日閲覧。
  6. ^ ボーダフォン向け「バイオハザード ザ・ミッションズ」など配信” (日本語). ITmedia Moblie. アイティメディア (2006年4月7日). 2019年7月28日閲覧。
  7. ^ 冨岡晶 (2010年8月27日). “カプコン、バーチャルコンソール アーケードは第1弾『ソンソン』、第2弾『エグゼドエグゼス』!”. iNSIDE. イード. 2019年7月28日閲覧。
  8. ^ カプコン,バーチャルコンソール アーケード参入第1弾「ソンソン」は9月に配信。第2弾「超浮遊要塞 エグゼドエグゼス」も同じく9月に” (日本語). 4Gamer.net. Aetas (2010年8月27日). 2019年7月28日閲覧。
  9. ^ 現在は配信は終了。
  10. ^ 世界の岡本吉起Ch 【ゲーム業界】最も影響を受けた経営者・カプコン会長「辻本憲三」さんについてお話します-前編-[信頼性要検証]
  11. ^ ゲームセンターCX 第2シーズン 第1回 「アトランチスの謎」を解け』の番組内コーナー「この人に会いたい」での、クリエイターインタビュー『「ソンソン」「1942」を創った男』で製作の岡本吉起が出演の際の開発時のインタビューコメントより[信頼性要検証]
  12. ^ SonSon for Arcade (1984)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2017年3月12日閲覧。
  13. ^ SonSon for Wii (2010)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2017年3月12日閲覧。
  14. ^ エンディングのスタッフクレジットには岡本吉起や安田朗など、当時のカプコンの制作スタッフ名が表示される。

関連項目編集

スーパーパズルファイターIIX
春麗ステージの背景のオブジェでソンソンが觔斗雲に乗って飛んでいる。
MARVEL VS. CAPCOM 2
カプコン代表として新規に描き起こされたキャラクター「ソンソン」は、本作のソンソンのさらに孫という設定の女の子である。
ポケットファイター
ソンソン、トントン、スイスイ、サンゾウがアイテムキャリアーとして登場している。

外部リンク編集