タイ・リーグ2タイ語: ไทยลีก 2, 英語: Thai League 2, 略称: T2)は、タイ王国におけるプロサッカーの2部リーグである。シーズン終了後に上位クラブはタイ・リーグ1に昇格し、下位クラブはタイ・リーグ3に降格する。

タイ・リーグ2
加盟国 タイ王国の旗 タイ
大陸連盟 AFC
創立 1997
参加クラブ 18
リーグレベル 第2部
上位リーグ タイ・リーグ1
下位リーグ タイ・リーグ3
国内大会 タイFAカップ
リーグカップ タイ・リーグカップ
最新優勝クラブ ナコーンパトム・ユナイテッド (1回目) (2022-23)
最多優勝クラブ ポリス・ユナイテッド (4回)
公式サイト 公式サイト
2023-24

2017シーズンから、協賛によりエナジードリンクM-150英語版の名を冠したタイ・リーグ2 M-150チャンピオンシップタイ語: ไทยลีก 2 เอ็ม-150 แชมเปียนชิป, 英語: Thai League 2 M-150 Championship)が正式名称となっている。

歴史 編集

1997年にトップリーグのタイ・プレミアリーグに次ぐ2番目のディヴィジョン(2部リーグ)として創設された。現在は上位にプレミアリーグ、下位にリージョナルリーグ・ディヴィジョン2(3部リーグ)を持つ。2011シーズン以降は18チームが所属している。

1997-98シーズンは初代チャンピオンのクルン・タイ・バンクFCがプレミアリーグに自動昇格し、準優勝のオーソットサパー・サラブリーFCはプレミアリーグのポリス・ユナイテッドFCとの昇格・降格プレーオフに勝利して昇格した。2000-01シーズンまでの4シーズンは、同様の方式によって最大2チームが昇格した。2001-02シーズンはプレミアリーグが所属クラブ数を12から10に減らすため、プレミアリーグから3チームがタイ・ディヴィジョン1リーグに降格し、ディヴィジョン1からは優勝チームのみが昇格した。2002-03と2003-04シーズンは上位2チームが自動昇格する方式に変更された。

2004-05と2005-06シーズンは、プレミアリーグが所属クラブ数を16に増やす方針に変更したため、ディヴィジョン1の上位2チームに加えて、プレミアリーグとは別の全国トップリーグだったプロヴィンシャル・リーグからも上位2チームが自動昇格した。2007年は上位4チーム、2008年と2009年は上位3チームが自動昇格した。

2010年はプレミアリーグが所属クラブ数を18に増やす方針に変更したため、上位3チームが自動昇格、4位から6位までの3チームはプレミアリーグの下位3チームと各3チームの2つのグループに分かれて、ホーム・アンド・アウェー方式の総当たり戦を行った。各グループ1位のみが昇格(残留)する方式だったが、ディヴィジョン1のチームは昇格できなかった。2011年以降は上位3チームが自動昇格している。

2020年、COVID-19パンデミックによって4節消化時点でリーグを一旦中断。4月14日にタイ・リーグ1およびタイ・リーグ2のクラブ代表者による会議で、9月再開翌年5月閉幕とする秋春制への移行を決定した[1]

所属クラブ 編集

2019シーズン
チーム名 ホームタウン ホームスタジアム 前年成績
BGパトゥム・ユナイテッド パトゥムターニー県 レオ・スタジアム T1 14位
ポリス・テロ バンコク ブーヤチンダ・スタジアム T1 15位
ネイビー チョンブリー県 サッタヒープ・ネイビー・スタジアム T1 16位
ウボン・ユナイテッド英語版 ウボンラーチャターニー県 UMTスタジアム T1 17位
エアフォース・セントラル パトゥムターニー県 トゥパテミ・スタジアム T1 18位
コーンケン コーンケン県 コーンケン・スタジアム T2 4位
ノーンブワ・ピッチャヤ ノーンブワラムプー県 ノーンブワラムプー県立競技場 T2 5位
サムットサーコーン英語版 サムットサーコーン県 サムットサーコーン県立競技場 T2 6位
ウドーンターニー ウドーンターニー県 ウドーンターニー・スタジアム T2 7位
アーミー・ユナイテッド バンコク タイ・アーミー・スポーツ・スタジアム T2 8位
ラムパーン ランパーン県 ランパーン県立競技場 T2 9位
シーサケート ウボンラーチャターニー県 スリナコーン・ラムドゥアン・スタジアム T2 10位
ラヨーン ラヨーン県 ラヨーン・スタジアム T2 11位
タイ・ホンダ バンコク 72周年記念スタジアム T2 12位
カセートサート ナコーンパトム県 TOTスタジアム T2 13位
JLチエンマイ・ユナイテッド チエンマイ県 700周年記念スタジアム T3 優勝
アユタヤ・ユナイテッド アユタヤ県 アユタヤ県立競技場 T3 2位
カスタムズ・ユナイテッド サムットプラーカーン県 関税局スタジアム T3 3位

歴代優勝クラブ 編集

# シーズン 優勝 2位 3位 クラブ数
1 1997-1998 クルン・タイ・バンク オーソットサパー・サラブリー
2 1998-1999 バンコク・バンク・オブ・コマース アサンプション・カレッジ・シラチャ英語版
3 1999-2000 ポリス・ユナイテッド サイアム・ネイビー
4 2000-2001 TTMチエンマイ バンコク・クリスチャン・カレッジ
5 2001-2002 バンコク・クリスチャン・カレッジ
6 2002-2003 バンコク・ユナイテッド サイアム・ネイビー ブリーラム・ユナイテッド
7 2003-2004 TOT SC ブリーラム・ユナイテッド ロイヤル・タイ・アーミー[2]
8 2004-2005 アーミー・ユナイテッド タイ・ホンダ
9 2005-2006 ポリス・ユナイテッド サイアム・ネイビー
10 2007 カスタムズ・ユナイテッド チュラ・ユナイテッド パタヤ・ユナイテッド 24
11 2008 ムアントン・ユナイテッド シーラーチャー サイアム・ネイビー 16
12 2009 ポリス・ユナイテッド アーミー・ユナイテッド イーサーン・ユナイテッド 16
13 2010 シーラーチャー コーンケン チェンライ・ユナイテッド 16
14 2011 ウアチョン・ユナイテッド チャイナート チュラ・ユナイテッド 18
15 2012 ラーチャブリー スパンブリー バンコク・ユナイテッド 18
16 2013 エアフォース・ユナイテッド タイ・ポート PTTラヨーン 18
17 2014 ナコーンラーチャシーマー サラブリー サイアム・ネイビー 18
18 2015 ポリス・ユナイテッド パタヤ・ユナイテッド スコータイFC 20
19 2016 タイ・ホンダ ウボンUMTユナイテッド ポートFC 16
20 2017 チャイナート・ホーンビル エアフォース・セントラル プラチュワップ 18
21 2018 PTTラヨーン トラート チエンマイ 18
22 2019 BGパトゥム・ユナイテッド ポリス・テロ ラヨーン 18
23 2020-2021 ノーンブワ・ピッチャヤ チエンマイ・ユナイテッド ナコーンパトム・ユナイテッド 18
24 2021-2022 ラムプーン・ウォリアーFC英語版 スコータイFC チャイナートFC 18
25 2022-2023 ナコーンパトム・ユナイテッド トラート ウタイターニーFC 18
  • 太字タイ・リーグ1に昇格したチーム。
  • 2007年は各12チームのグループA、Bに分けて行われ、各グループの1位チーム同士が優勝決定戦、2位チーム同士が3位決定戦を実施し、最終的な順位を決定した。4位のサムットソンクラームまでの4チームがプレミアリーグに昇格した。
年度 グループ 優勝 2位
2007 A カスタムズ・ユナイテッド パタヤ・ユナイテッド
B チュラ・ユナイテッド サムットソンクラーム

クラブ別優勝回数 編集

クラブ名 優勝回数 優勝年度
ポリス・ユナイテッド 4 1999-2000, 2005-06, 2009, 2015
クルン・タイ・バンク 1 1997-98
バンコク・バンク・オブ・コマース 1 1998-99
TTMチエンマイ 1 2000-01
バンコク・クリスチャン・カレッジ 1 2001-02
バンコク・ユナイテッド 1 2002-03
TOT SC 1 2003-04
アーミー・ユナイテッド 1 2004-05
カスタムズ・ユナイテッド 1 2007
ムアントン・ユナイテッド 1 2008
シーラーチャー 1 2010
ウアチョン・ユナイテッド 1 2011
ラーチャブリー 1 2012
エアフォース・ユナイテッド 1 2013
ナコーンラーチャシーマー 1 2014
タイ・ホンダ 1 2016
チャイナート 1 2017
PTTラヨーン 1 2018
BGパトゥム・ユナイテッド 1 2019
ノーンブワ・ピッチャヤ 1 2020-21
ラムプーン・ウォリアーFC英語版 1 2021-22
ナコーンパトム・ユナイテッド 1 2022-23

歴代得点王 編集

シーズン 選手 得点 所属クラブ
2008   タノンサック・プロムダード 18 ラジ・ヴィティFC英語版
2009   ヴッティポン・ケルドクル 27 RBAC BECテロ・サーサナFC
2010   チェナロン・タトン 19 チュラ・ユナイテッド
2011   アディサク・スリカンパン 21 PTTラヨーン
  プワドル・スワンナチャート チャイナート
2012   リー・タック 23 バンコク
2013   レアンドロ英語版 24 タイ・ポート
2014   マーク・ランドリー・バボ 19 アーントーン
2015   フェリペ・フェレイラ英語版 25 スコータイ
  タナー・チャナブット ポリス・ユナイテッド
2016   フリスティヤン・キロフスキー 17 プラチュワップ
2017   ジョナタン・フェレイラ・レイス 28 カセートサート
2018   バロス・タルデリ 21 トラート
2019   ティアゴ・シュラッパ 19 ラヨーン
2020-21   パウロ・コンハード 25 コンケーン・ユナイテッド
2021-22   ターレス・リマ 22 ウドーンターニーFC (13)
ラムプーン・ウォリアーFC英語版 (9)
2022-23   リカルド・サントス 28 ウタイターニー

脚注 編集

  1. ^ 長沢正博 (2020年8月3日). “コロナで秋春制移行のタイ。シーズン中に中継なくなる恐れ”. フットボリスタ. 2021年8月30日閲覧。
  2. ^ Thailand 2003/04”. RSSSF. 2014年4月2日閲覧。 プレミアリーグ8位とディヴィジョン1リーグ3位との入れ替え戦の結果より。

外部リンク 編集