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塩酸タムスロシン(Tamsulosin、商品名:ハルナール)は尿路結石前立腺肥大症に伴う排尿障害の治療を目的に用いられる医薬品であり、交感神経α受容体遮断薬の一つである。化学式:C20H28N2O5S・HCl。融点:230℃(分解)

タムスロシン
Tamsulosin Structural Formulae.png
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
胎児危険度分類
法的規制
投与方法 経口
薬物動態データ
生物学的利用能 100% (経口)
代謝 肝臓
半減期 9–13 時間
排泄 76% 腎臓
識別
CAS番号
106133-20-4
ATCコード G04CA02 (WHO)
PubChem CID: 129211
DrugBank APRD00036
KEGG D08560
化学的データ
化学式 C20H28N2O5S
分子量 408.51

目次

薬理作用編集

タムスロシンはα1A受容体に対して比較的選択的に働く阻害薬であり、前立腺肥大症における排尿障害の治療に用いられる。前立腺は男性特有の臓器で、中年以降の男性はこの前立腺が肥大化することがある。その結果、排尿障害、残尿感、頻尿などといった症状が出てくるため、著しくQOLが低下する。ヒトの前立腺にはα1A受容体が多く発現しており、肥大化した前立腺の筋肉や尿道に作用して尿道を広げることにより排尿障害を改善するのがタムスロシンである。そのα受容体阻害作用は同じくα受容体遮断薬であるプラゾシンフェントラミンよりも強い。

近年海外のガイドライン(EAU,AUA)に準じて排石を促すためにα1遮断剤(タムスロシンなど)が尿路結石における排尿障害の治療に使用される例も増えてきている[1][2]

効能・効果編集

前立腺肥大症に伴う排尿障害[3]

尿路結石に伴う排尿障害

副作用編集

治験での副作用発現率は2.72%で、主な内訳は眩暈・ふらつき(0.73%)、悪心・嘔吐(0.36%)であった[4]:24

重大な副作用は、失神・意識喪失、肝機能障害、黄疸(全て頻度不明)である[3]

脚注編集

  1. ^ Hollingsworth JM, Rogers MA, Kaufman SR, Bradford TJ, Saint S, Wei JT et al. (2006). “Medical therapy to facilitate urinary stone passage: a meta-analysis.”. Lancet 368 (9542): 1171-9. doi:10.1016/S0140-6736(06)69474-9. PMID 17011944. http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(06)69474-9/abstract.  Review in: Evid Based Med. 2007 Feb;12(1):15 Review in: ACP J Club. 2007 Jan-Feb;146(1):22
  2. ^ 尿路結石にニフェジピンが効く?”. 日経メディカル (2014年11月27日). 2016年7月19日閲覧。
  3. ^ a b ハルナールD錠0.1mg/ハルナールD錠0.2mg 添付文書” (2014年4月). 2016年7月19日閲覧。
  4. ^ ハルナールD錠0.1mg/ハルナールD錠0.2mg インタビューフォーム” (2016年4月). 2016年7月19日閲覧。

出典編集

  • 田中 千賀子、加藤 隆一 編集 『NEW薬理学 第4版』 南江堂 2002年 ISBN 4524220836