タロット占い

占いの方法の一つ

タロット占い(タロットうらない)は、タロット(タロットカード)を用いた占いカード占い)の一種。

屋外で行われるタロット占い。

概要 編集

タロット占いには、大アルカナと呼ばれる22枚のカードだけを使う方法と、小アルカナと呼ばれる56枚のカードも合わせて計78枚で占う方法がある(大アルカナはメジャー・アルカナ、小アルカナはマイナー・アルカナともいう)。少々特殊ではあるが、小アルカナのみを使う占いもある。

まずカードを裏向きにして机の上に置きシャッフルする。そしてシャッフルしたカードの中から数枚を引いて机の上に並べる。カードの並べ方には様々なものがあり、カードの並べ方のことをスプレッドと呼ぶ。

それぞれのカードには寓意的な絵、もしくはワンド・カップ・ソード・ペンタクルといった絵が描かれていて、占う者はカードに描かれた絵を解釈することで占い結果を読み取る(リーディング)。カードの名称から意味を辞書的に意味を調べるのでなく、カードに描かれている光景を基に意味を感じ取ることが必要である。カードの解釈は正位置(上下の向きが正しい状態)ではカードの本来の解釈を表し、逆位置(上下逆さまの状態)では正位置の解釈が「弱まる・過ぎ去る…」のように解釈をする占い師が多いが、正位置・逆位置の区別を行わないタロットデッキや占い師も存在する。

シャッフル 編集

一般的に、タロット占いにおいてカードを混ぜる行為を「シャッフル」と呼称する。

このシャッフルも、占い師によって様々な方法が採られており、占い師だけがカードに触ってシャッフルを行う、相談者もシャッフルに参加する、シャッフル後にカードを切る、トランプ等と同様にカットだけに留める、特にシャッフルを行わず相談者の話を聞きながら常にカードの順序や向きを入れ替えるなど、特に統一された方法は存在していない。

スプレッドの種類 編集

主なスプレッド(展開法)を記載する。また記載されたものは一例であり、下記以外のスプレッドも無数に存在する。

名称 解説
ワン・オラクル法 シャッフル→1つの縦の山→上下を変えず1枚引き。
フォーチュン・オラクル法 V字型に7枚、その中央に3枚。
セブン・テーリング法 7枚の予言。対人関係に向く。
ケルト十字法 悪魔の10カード、大十字架占いともいう。
ホロスコープ法 黄道十二宮のように12のジャンルに分けカードを配列。
ヘキサグラム法 六芒星(ヘキサグラム)のようにカードを配列。
変形ヘキサグラム法 ヘキサグラム法を12枚に増やし、過去からの流れを明確にした展開法。
大三角の秘宝法 3枚のカードを3角に配置、キーカードも1枚配置
二者択一展開法 V字型に5枚配置
ファランクス法 16枚のカードを4×4で配置(小アルカナの人物カードのみを使用)
大ピラミッド法 最下段12枚、上に行くに従い11、10...最後は1枚と配置。
グレゴリウス法 10枚を3段(月の日数による)、さらにその右横に1枚ずつ、さらにその右横に1枚ずつ配置
陰陽法 2枚のカードを縦に配置

カードの意味 編集

詳細については、「大アルカナ」「小アルカナ」を参照のこと。

番号 名称 正位置 逆位置
0 愚者 冒険、無知  軽率、愚考 
I 魔術師 創造、手腕  臆病、詐欺 
II 女教皇 知識、聡明  残酷、身勝手 
III 女帝 豊穣、母性  過剰、虚栄 
IV 皇帝 責任、父性  傲慢、尊大 
V 教皇 教え、寛大  狭量、怠惰 
VI 恋人 恋愛、快楽  嫉妬、裏切り 
VII 戦車 前進、勝利  暴走、挫折 
VIII 力、勇気  本性、自惚れ 
IX 隠者 探索、思慮深さ  陰湿、閉鎖的、貪欲 
X 運命の輪 チャンス、一時的な幸運  誤算、不運 
XI 正義 バランス、正当  偏見、不正 
XII 吊された男 自己犠牲、忍耐  無意味な犠牲、盲目 
XIII 死神 停止、損失  死からの再生、やり直し 
XIV 節制 調和、堅実  浪費、不安定 
XV 悪魔 邪心、束縛、堕落  悪循環からの目覚め 
XVI 破壊、破滅  必要とされる破壊 
XVII 希望、憧れ  幻滅、悲哀 
XVIII 不安、曖昧、混沌  不安の解消、明瞭、混沌の終り 
XIX 太陽 輝く未来、満足  延期、失敗 
XX 審判 復活、改善  再起不能、後悔 
XXI 世界 完成、完全  未完成、中途半端 

†. ^ VIIIの「力」とXIの「正義」はマルセイユ版などの伝統的なものでは入れ替えて描かれている。
‡. ^ XIIIのカードは「無記名」とする場合がある。

関連項目 編集