タワヤモリ(多和守宮[1]、学名:Gekko tawaensis)は、爬虫綱有鱗目ヤモリ科ヤモリ属に分類されるヤモリの一種。

タワヤモリ
タワヤモリ Gekko tawaensis
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
: 有鱗目 Squamata
亜目 : トカゲ亜目 Sauria
下目 : ヤモリ下目 Gekkota
: ヤモリ科 Gekkonidae
亜科 : ヤモリ亜科 Gekkoninae
: ヤモリ属 Gekko
: タワヤモリ G. tawaensis
学名
Gekko tawaensis
Okada1956
和名
タワヤモリ
英名
Tawa gecko

分布 編集

日本愛媛県大分県大阪府岡山県香川県高知県徳島県兵庫県広島県和歌山県[2][3][4]固有種[1]

模式標本の産地(模式産地)は多和村(香川県)[3]。種小名 tawaensis は「多和産の」の意。

形態 編集

全長9-12センチメートル[3]。頭胴長は55-71ミリメートル[1]。背面は細かいに覆われ、大型鱗が混じらない[2][3]。下唇を覆う鱗(下唇板)は11枚[3]。体色は灰色や褐色で、不定形な暗色斑が入る。

頭部は大きく扁平で、指趾の間には水かき状の皮膜がやや発達する[1][2][3]

生態 編集

山地海岸にあるやや乾燥した岩場に生息するが[2]、人家、社寺などに生息することもある[1][3][4]夜行性で、昼間は岩や樹皮の隙間などで休むが集団で日光浴することもある[3][4]。冬季になると岩の隙間などで群がって冬眠する[1][4]

小型の昆虫を食べる[1]

繁殖形態は卵生。6月下旬から8月上旬に日当たりのよい岩場の割れ目に1回に2個のを産む[1][3]。51-60日で孵化し、約2年で性成熟する[1]

保全状況評価 編集

準絶滅危惧(NT)環境省レッドリスト

人間との関係 編集

方言名トビハミ(ハミはニホンマムシの意)としておそれられているが、無毒種[2]

参考文献 編集

  1. ^ a b c d e f g h i 内山りょう・前田憲男・沼田研児・関慎太郎『日本の両生爬虫類』平凡社、2002年、201頁。 ISBN 4-582-54232-8
  2. ^ a b c d e 今泉吉典、松井孝爾監修 『原色ワイド図鑑3 動物』、学習研究社1984年、140、211-212頁。
  3. ^ a b c d e f g h i 千石正一監修 長坂拓也編著 『爬虫類・両生類800種図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、315頁。
  4. ^ a b c d 深田祝監修 T.R.ハリディ、K.アドラー編 『動物大百科12 両生・爬虫類』、平凡社、1986年、159頁。

関連項目 編集