タンタアレグリア西: Tanta Alegria[1])は、日本競走馬。主な勝ち鞍は2017年アメリカジョッキークラブカップ

タンタアレグリア
2016年阪神大賞典
欧字表記 Tanta Alegria[1]
品種 サラブレッド
性別
毛色 栗毛
生誕 2012年3月29日
死没 2019年7月3日(7歳没) [2]
ゼンノロブロイ
タンタスエルテ
母の父 Stuka
生国 日本の旗 日本北海道白老町
生産者 社台コーポレーション白老ファーム
馬主 (株)G1レーシング
調教師 国枝栄美浦
厩務員 根岸真彦[3]
競走成績
生涯成績 15戦3勝
獲得賞金 1億9817万円8000円
勝ち鞍
GII AJCC 2017年
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馬名の意味はスペイン語で「たくさんの喜び、これほど多くの歓喜」[4]

戦績 編集

2012年3月29日に北海道白老町社台コーポレーション白老ファームで誕生。一口馬主法人「G1サラブレッドクラブ」より総額3000万円(1口75万円×40口)で募集された[5]

美浦国枝栄厩舎に入厩。2014年7月6日に福島競馬場での新馬戦でデビューし、2着となる。3戦目の東京競馬場での未勝利戦で初勝利を挙げた。続いてホープフルステークスで重賞に初挑戦したが、シャイニングレイの7着に敗れた[6]

2015年は初戦のゆりかもめ賞で後の主戦となる蛯名正義が初騎乗して2着。次戦の大寒桜賞で吉田隼人とのコンビで2勝目を挙げた後、青葉賞レーヴミストラルの2着に入って東京優駿の優先出走権を得た。蛯名にとっては21年連続、通算23回目の東京優駿挑戦であったが[7]、7着に終わる。直線では勝負圏外にいるにもかかわらずフジテレビの実況アナウンサー青嶋達也が「タンタアレグリア蛯名!」と絶叫する場面があった[8]

その後は菊花賞天皇賞(春)でいずれも勝ち馬キタサンブラックから0秒3差の4着に入るなど善戦を続けたが、長らく勝利からは見放されていた[6]

2017年1月のアメリカジョッキークラブカップでは8ヶ月半の休み明けながらロスなく内を立ち回り、久々の勝利を待望の重賞初制覇で飾った。鞍上の蛯名は武豊岡部幸雄に次ぐ歴代3位の26年連続の重賞制覇となった。その後は天皇賞(春)を目指すローテーションが予定されていたが[9]、骨瘤によりまたしても戦線を離脱[10]。8ヶ月ぶりのオールカマーで3着に入るが、左トモの不安でジャパンカップを回避。さらに左後肢の骨折も判明し、長期休養を強いられた[11]

2019年8月の札幌日経オープンで約1年10ヶ月ぶりの復帰が目指されていたが、7月3日の調教中に左後肢の第3中足骨および第1趾骨の複雑骨折を発症し、安楽死となった[12]

競走成績 編集

以下の内容はnetkeiba.comの情報[6]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上がり3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2014.07.06 福島 2歳新馬 芝1800m(良) 16 5 9 004.20(1人) 02着 R1:51.4(34.4) -0.3 0北村宏司 54 フォワードカフェ 464
0000.08.02 新潟 2歳未勝利 芝1600m(良) 18 8 16 001.60(1人) 02着 R1:34.7(34.3) -0.0 0北村宏司 54 ディアコンチェルト 458
0000.11.29 東京 2歳未勝利 芝2000m(良) 16 6 12 003.40(2人) 01着 R2:02.0(34.7) -0.2 0三浦皇成 55 (ヒアカムズザサン) 472
0000.12.28 中山 ホープフルS GII 芝2000m(良) 17 1 1 008.00(4人) 07着 R2:02.4(35.2) -0.5 0三浦皇成 55 シャイニングレイ 478
2015.02.07 東京 ゆりかもめ賞 5下 芝2400m(良) 15 6 12 004.20(2人) 02着 R2.30.7(33.5) -0.0 0蛯名正義 56 ヴェラヴァルスター 474
0000.03.28 中京 大寒桜賞 5下 芝2200m(良) 10 2 2 003.80(2人) 01着 R2:14.9(34.8) -0.1 0吉田隼人 56 (レントラー) 470
0000.05.02 東京 青葉賞 GII 芝2400m(良) 18 2 3 006.00(4人) 02着 R2:27.0(34.0) -0.1 0蛯名正義 56 レーヴミストラル 468
0000.05.31 東京 東京優駿 GI 芝2400m(良) 18 1 2 023.40(7人) 07着 R2:24.0(34.1) -0.8 0蛯名正義 57 ドゥラメンテ 470
0000.09.21 中山 セントライト記念 GII 芝2200m(良) 15 6 10 012.20(5人) 06着 R2:14.0(34.6) -0.2 0蛯名正義 56 キタサンブラック 472
0000.10.25 京都 菊花賞 GI 芝3000m(良) 18 2 3 015.00(6人) 04着 R3:04.2(35.3) -0.3 0蛯名正義 57 キタサンブラック 478
2016.02.20 東京 ダイヤモンドS GIII 芝3400m(稍) 16 4 7 004.20(1人) 04着 R3:39.5(38.4) -1.7 0蛯名正義 55 トゥインクル 478
0000.03.20 阪神 阪神大賞典 GII 芝3000m(良) 11 6 6 005.10(4人) 02着 R3:06.2(35.5) -0.4 0蛯名正義 55 シュヴァルグラン 478
0000.05.01 京都 天皇賞(春) GI 芝3200m(良) 18 6 11 029.1(10人) 04着 R3:15.6(34.3) -0.3 0蛯名正義 58 キタサンブラック 476
2017.01.22 中山 AJCC GII 芝2200m(良) 17 4 8 014.70(7人) 01着 R2:11.9(35.7) -0.1 0蛯名正義 56 ゼーヴィント 488
0000.09.24 中山 オールカマー GII 芝2200m(良) 17 5 9 005.40(3人) 03着 R2:13.9(33.6) -0.1 0蛯名正義 57 ルージュバック 480

血統表 編集

タンタアレグリア血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 サンデーサイレンス系
[§ 2]

ゼンノロブロイ
2000 黒鹿毛
父の父
*サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
父の母
*ローミンレイチェル
Roamin Rachel
1990 鹿毛
*マイニング Mr. Prospector
I Pass
One Smart Lady Clever Trick
Pia's Lady

*タンタスエルテ
Tanta Suerte
2002 栗毛
Stuka
1990 栗毛
*ジェイドハンター Mr. Prospector
Jadana
Caerleon's Success Caerleon
Sound of Success
母の母
Trapial
1995 栗毛
Stagecraft Sadler's Wells
Bella Colora
Mocita Sabia Mocito Guapo
Semifusa
母系(F-No.) 16号族(FN:16-e) [§ 3]
5代内の近親交配 Mr.Prospector4×4=12.50% [§ 4]
出典
  1. ^ タンタアレグリア 5代血統表 2019年10月15日閲覧
  2. ^ タンタアレグリア 5代血統表 2019年10月15日閲覧
  3. ^ タンタアレグリア 5代血統表 2019年10月15日閲覧
  4. ^ タンタアレグリア 5代血統表 2019年10月15日閲覧
  • 母タンタフエルサはチリ産馬。現役時代はチリG1アルトゥロLペニャ賞など重賞4勝[13]
  • 半姉パララサルー(父ディープインパクト)はオープン特別2勝を含む4勝を挙げている[13]

脚注 編集

注釈 編集

出典 編集

  1. ^ a b タンタアレグリア JBISサーチ
  2. ^ タンタアレグリア号が死亡”. JRA (2019年7月4日). 2019年10月15日閲覧。
  3. ^ 有馬記念でのアーモンドアイ。あの日、彼女に何があったのか?! ある馬との想いを胸に担当者が語る”. Yahoo!. 2022年12月11日閲覧。
  4. ^ 競走馬登録馬名簿・馬名意味”. JRA. 2019年10月15日閲覧。
  5. ^ タンタアレグリアの新馬データ”. netkeiba.com. 2019年10月14日閲覧。
  6. ^ a b c タンタアレグリア”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2019年10月14日閲覧。
  7. ^ 【ダービー記者ゴルゴ(前編)】蛯名正義騎手に直撃”. サンケイスポーツ (2015年5月26日). 2019年10月15日閲覧。
  8. ^ 何があったフジテレビ!? 日本ダービーの「名物ハチャメチャ実況」に異変が……”. Business Journal (2016年6月1日). 2019年10月15日閲覧。
  9. ^ 【AJC杯】ベテラン蛯名が導いた!タンタアレグリア重賞初制覇”. スポーツニッポン (2017年1月23日). 2019年10月15日閲覧。
  10. ^ タンタアレグリア8カ月ぶりも合格点/オールカマー”. 日刊スポーツ (2017年9月21日). 2019年10月15日閲覧。
  11. ^ タンタアレグリア予後不良 3日の追い切りゴール直後に故障発症”. サンケイスポーツ (2019年7月3日). 2019年10月15日閲覧。
  12. ^ 【JRA】タンタアレグリアが安楽死 約1年10か月ぶりの復帰目指す前途で”. netkeiba.com (2019年7月3日). 2019年10月15日閲覧。
  13. ^ a b タンタアレグリアの血統表”. netkeiba.com. 2019年10月15日閲覧。

外部リンク 編集