ダイスをころがせ」(原題:Tumbling Dice)は、ローリング・ストーンズの楽曲。作詞・作曲はミック・ジャガーおよびキース・リチャーズ1972年アルバムメイン・ストリートのならず者』収録曲。

ダイスをころがせ
ローリング・ストーンズシングル
初出アルバム『メイン・ストリートのならず者
B面 黒いエンジェル
リリース
規格 7インチ・シングル
録音
  • 1970年10月 (1970-10)
  • 1971年12月 (1971-12) - 1972年3月 (1972-3)
ジャンル ロック
時間
レーベル ローリング・ストーンズ・レコード
作詞・作曲 ジャガー/リチャーズ
プロデュース ジミー・ミラー
チャート最高順位
ローリング・ストーンズ シングル 年表
  • ダイスをころがせ
  • (1972年 (1972)
ミュージックビデオ
「Tumbling Dice (Live)」 - YouTube
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解説 編集

大きくグラインドするような独特のルーズなグルーヴを持つスワンプ・ロック・ナンバー。このグルーヴはリチャーズが作り、ジャガーが歌詞を書いた。メロディに関してはどちらが作ったかはっきりしていないという[1]。この曲は、前作『スティッキー・フィンガーズ』(1971年)の制作中であった1970年に初期バージョンが録音されており、その時のバージョンは「グッドタイム・ウィメン」というタイトルで、リズムも違えば歌詞も全く異なるものだった[2]。その後『メイン・ストリートのならず者』のセッションで再び採り上げられ、歌詞の内容を書き換え、テンポを若干落とし、現行タイトルに改題の末、改めてレコーディングし直されている。尚、先述の「グッドタイム・ウィメン」は、2010年にリリースされた『メイン・ストリートのならず者』デラックス・エディションのボーナス・トラックに収録された。

この曲ではミック・テイラーギターではなくベースで参加しており、リードギターはリチャーズが担当している(ビル・ワイマンは不参加)。また、チャーリー・ワッツと共にプロデューサーのジミー・ミラーもドラムを叩いている[3]。後述の通りコンサートでは頻繁に採り上げられ、また多数のコンピレーション・アルバムにも収録されているが、ジャガー本人の自己評価は低く、「みんなあの曲のどこが気に入ってるのかわからない。歌詞が今一つなんだよな」とコメントしている[1]。アルバムからの先行シングルとしてリリースされ、全英5位[4]、全米7位[5]につけるヒットとなった。

1977年、リンダ・ロンシュタットがアルバム『夢はひとつだけ』の中でカバーし、翌年にはシングルとして発表、全米32位にランクインしている[6]

ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500」(2021年版)において86位にランクされている[7]

コンサート・パフォーマンス 編集

アルバム発表後の北米ツアーから、直近の2016年のツアーまで、ストーンズの全てのツアーで披露され続けている[3]。公式のライブ・アルバムには、1977年の『ラヴ・ユー・ライヴ』、2008年の『シャイン・ア・ライト』に収録。また『レディース&ジェントルマン』(1974年)や『レッツ・スペンド・ザ・ナイト・トゥゲザー』(1983年)など、複数の映像作品にもライヴ映像が収録されている。

参加ミュージシャン 編集

脚注 編集

  1. ^ a b SIGHT VOL.14 特集「ロックの正義!!ストーンズ全100ページ」(株式会社ロッキング・オン2003年)67頁
  2. ^ 『メイン・ストリートのならず者』デラックス・エディション(2010年)日本版CD付属の寺田正典による解説より。
  3. ^ a b c d e f g h i j Tumbling Dice:” (英語). 2016年12月23日閲覧。
  4. ^ ROLLING STONES | full Official Chart History | Official Charts Company:
  5. ^ The Rolling Stones - Chart history | Billboard:
  6. ^ http://www.billboard.com/artist/307401/linda-ronstadt/chart?page=1&sort=date&f=379 Linda Ronstadt - Chart history | Billboard:]
  7. ^ The 500 Greatest Songs of All Time” (英語). Rolling Stone (2021年9月15日). 2021年12月21日閲覧。