ロッキー (ROCKY)は、ダイハツ工業が製造・販売する小型SUVタイプの自動車である。

概要編集

初代モデルは当時流行のライトクロカンとして1990年6月に発売され、日本国内では1997年4月までの約6年10ヶ月間、海外では2002年までの約12年間発売された。

その後海外での販売終了から約17年間のブランクを経て、2019年11月にクロスオーバーSUVに転身しての再登場を果たした。日本国内では実に22年7ヶ月ぶりの復活となる。

なお公式には、"2代目"は名前のイメージがコンセプトに合致したため「ロッキー」と名付けただけ[1]であり、"初代"の後継車ではないとしている[2]が、本記事では便宜上2代目として扱う。

初代 F300S型(1990年 - 2002年)編集

ダイハツ・ロッキー(初代)
F300S型
日本国内向けロッキー
欧州向けフェローザ
全幅が大きい北米向けロッキー
製造国   日本
販売期間 1990-2002年
乗車定員 4名
ボディタイプ 3ドアSUV
エンジン HD-E型 1.6L 直4 SOHC
駆動方式 FR
AWD
変速機 5MT
4AT
サスペンション 前:ダブルウィッシュボーン+トーションバー
後:リジッドアクスル+半楕円リーフ
全長 3,800-3,845mm
全幅 1,580-1,635mm
全高 1,725mm
ホイールベース 2,175mm
車両重量 1,250kg
販売期間中の国内新車登録台数の累計 1万2638台[3]
別名 フェローザ (欧州)
後継 ダイハツ・テリオス
-自動車のスペック表-
テンプレートを表示

本格的なラダーフレームの上に、排気量1,600 ccのガソリンエンジン、3ドア・レジントップのボディーを載せる。レジントップは取り外しができ、簡単にオープントップとすることも可能である。ガソリンの挿入口は右側となっている。

当時は数少ないコンパクトサイズのクロカンであったが、1988年昭和63年)発売のスズキ・エスクードに市場で先行されたこと、当初からAT車の設定がなかったこと、クロカンらしさを全面に出した武骨で地味な外見などが災いし、販売面は芳しいものではなかった。更にモデル後期の1994年平成6年)には、後にダイハツの親会社となるトヨタ自動車から乗用車感覚のクロスオーバーSUVの先駆けとなるトヨタ・RAV4が登場し、国内市場での競争力不足は決定的となった。

エンジンはHD-E型1,600 cc 直列4気筒 SOHCであり、アプローズに搭載されていたものを縦置きした。最高出力は105馬力で、ディーゼルエンジンの設定はない。

トランスミッションは5速フロアMTと4速フロアATの2タイプ。

駆動方式は、トランスファーを用いたパートタイム4WDと、ロック機構付きセンターデフを持つフルタイム4WDとの、2タイプがあった。パートタイムのトランスファーは従来どおりローレンジを備える2速であったが、フルタイムではセンターデフにスペースを割かれた結果として1速となり、高い駆動力が必要だが副変速機を装備できない車種に見られるエクストラロー(ギア比が1速より低い)の設定もなかった。ロッキーのフルタイム4WDは、イージードライブの提供と、リヤアンチスピンブレーキ(ASB)の装備を実現するために採用された面が大きい。

当初日本国内では、下からDX、SE、SXの3グレード構成となっており、全グレードにパートタイム4WDが設定されたが、DXにはフルタイム4WDの設定がなかった。

補給部品の種類を少なくするため、当初、樹脂オーバーフェンダーの色数を絞っていた。そのため、グレーメタリックとブラックメタリックの単色以外の全てのボディーカラーで、下半がグレーメタリックのツートーンとなっていた。

ベルトーネが製造・販売した、フリークライマー2のベースにもなっている。

年表編集


2代目 A200S/210S型(2019年 - )編集

ダイハツ・ロッキー(2代目)
A200S/210S型
2019年11月販売型 Premium
2019年11月販売型 G
東京モーターショー2019出展車
製造国   日本滋賀県竜王町
販売期間 2019年11月5日-
乗車定員 5名
ボディタイプ 5ドアクロスオーバーSUV
エンジン 1KR-VET型 1.0L 直3 DOHCターボ
駆動方式 前輪駆動
四輪駆動
変速機 CVT
サスペンション 前:マクファーソンストラット+コイル
後:トーションビーム+コイル
全長 3,995mm
全幅 1,695mm
全高 1,620mm
ホイールベース 2,525mm
車両重量 970 - 1,050kg
姉妹車 トヨタ・ライズOEM
先代 ダイハツ・ビーゴ(間接上)
プラットフォーム DNGA-Aプラットフォーム
-自動車のスペック表-
テンプレートを表示

2代目は5ドアのクロスオーバーSUVとなり、2019年(令和元年)7月にモデルチェンジされた4代目タントに次ぐ「DNGA(ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」採用車種で、且つ、コンパクトカー用プラットフォームである「DNGA-Aプラットフォーム」採用第1号の車種となる。また、トヨタ自動車へ同社初の「DNGA」採用車種としてラインナップされ、ライズの車種名で販売される[5]

ボディは全長と全幅を初代モデルから拡大する一方、全高は初代モデルより105mm低くなっており、初代モデルからの5ナンバーサイズおよび全長4,000mm以下を保持している。また、17インチの大径タイヤを採用しながらも最小回転半径を5.0m(16インチタイヤ装着車は4.9m)に抑えて高い小回り性を持たせている。ラゲージスペースはパンク修理キットや工具等の配置見直しによりアンダーラゲージが設けられており、付属の2段可変式デッキボードを活用することで荷室の高さや容量を変えることが可能で、6:4の分割可倒式となっているリアシートを倒すことで長尺物の積載も可能である。

エンジンは初代モデルからダウンサイジングされ、自社製の1.0L直列3気筒ターボエンジン1KR-VET型となり、トランスミッションはスプリットギアを用いた技術を採用し、変速比をワイドレシオ化した「D-CVT」と呼ばれるCVTとなった。環境性能も向上されており、WLTCモード走行による排出ガスと燃料消費率(燃料消費率はJC08モード走行も併記)に対応しており、全車「平成30年排出ガス基準50%低減レベル(☆☆☆☆)」認定を取得し、更に2WD車は「平成27年度燃費基準+10%」を達成する。

駆動方式は2WDと4WDがあり、4WDは走行状態や路面状況を検知し、ECUで前後輪に細かなトルク配分を行うとともに、滑りやすい路面の時はスリップ抑制と安定性向上のため後輪駆動力を高め、滑らない路面の時は実用燃費向上を図る為後輪駆動力を下げる電子制御式カップリング機構を用いた「ダイナミックトルクコントロール4WD」が採用されているほか、ディファレンシャルギアをボディ側に取り付けられたことでリアサスペンションを2WDと同じくトーションビーム式サスペンションが装着された。

安全機能や先進機能も盛り込まれており、予防安全機能「スマートアシスト」や運転サポート機能「スマートアシストプラス」で構成された「次世代スマートアシスト」も採用されており、ロッキーでは、後方確認サポートの機能となるBSM(ブラインドスポットモニター)とRCTA(リアクロストラフィックアラート)が新たに追加された。また、「つないでサポート」・「見えるドライブ」・「見えるマイカー」・「つないでケア」で構成された「ダイハツコネクトサービス」、車内Wi-Fiサービス「ダイハツWi-Fi」、スマホアプリ連携の3つのサービスで構成された「ダイハツコネクト」に対応する(サービスを利用するには、メーカーオプションの「スマホ連携ディスプレイオーディオ」又は販売店オプションの「ダイハツコネクト」対応ナビゲーションを装着する必要がある)。

年表編集

グレード体系は「L」・「X」・「G」・「Premium」の4グレードをラインナップする。「L」はUVカット遮音ガラス(フロントウィンドゥ)、UVカットガラス(フロントドア)、自発光式2眼メーター(タコメーター付)、マルチインフォメーションディスプレイ、マニュアル(ダイアル式)エアコン、16インチフルホイールキャップなどを装備したベーシック仕様。「X」は運転席シートリフター、リアスピーカー、16インチアルミホイールなどが追加され、フロントウィンドゥガラスがUV&IRカット遮音に、フロントドアガラスがスーパーUV&IRカットに、メーターはアクティブ マルチ インフォメーションメーターに、マルチインフォメーションディスプレイは7インチTFTに、エアコンがオート(プッシュ式)にそれぞれグレードアップされ、フロントグリルと大型バックドアガーニッシュをピアノブラック調としたスタンダード仕様。「G」はLEDシーケンシャルターンランプ、助手席シートアンダートレイ、LKC(レーンキープコントロール)、全車速追従機能付ACC(アダプティブクルーズコントロール)、ツイーターなどが追加され、タイヤ&アルミホイールを17インチにサイズアップし、アルミホイールを切削仕様に、ドアハンドルをメッキ仕様としたハイグレード仕様。「Premium」は前述したBSMとRCTAが追加され、シート表皮をフルファブリック×ソフトレザー調(白ステッチ付)に、ステアリングホイールを革巻にグレードアップした最上級仕様となる。
ボディカラーは光にあたると朱色に輝く新規色かつロッキー専用色「コンパーノレッド[7][6](メーカーオプション)」を含む8色が設定されライズ設定色のうち「ターコイズブルーマイカメタリック」がロッキーでは選択できない。また、「コンパーノレッド」、「シャイニングホワイトパール」、「ブライトシルバーメタリック」の3色にはブラックマイカメタリックのルーフ・ドアミラーとの2トーンが設定されており、「G」はメーカーオプションで設定可能、「Premium」は標準設定(うち無償色となるのは「ブラックマイカメタリック×ブライトシルバーメタリック」のみで、他2色に関しては「G」の場合より有償色料金が減額される。モノトーン色の選択は不可)となる。
アクセサリースタイルとして、ブラック塗装のエアロパーツやメッキ加飾で構成された「エレガンススタイル」、サテンシルバーを基調色にレッド加飾付アンダーガーニッシュで構成された「パワフルスタイル」、ボディカラー同色のエアロパーツで構成された「スポーティスタイル」の3種類が用意されている。

車名編集

「ROCKY」は、北アメリカ大陸にあるロッキー山脈に由来する。

海外向け仕様としては、北米市場ではロッキーの名称のままであったが、欧州市場では1クラス格上の同社ラガーがすでにロッキーを名乗っていたためフェローザの名称で販売された。

関連項目編集

脚注・出典編集

  1. ^ テリオス」の車名は候補に入っていなかったという。
  2. ^ ダイハツ ロッキー復活! スタイリッシュなSUVになって帰ってきた!
  3. ^ デアゴスティーニジャパン 週刊日本の名車第54号17ページより。
  4. ^ ロッキー(ダイハツ)1990年6月~1997年3月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月9日). 2020年1月9日閲覧。
  5. ^ ただし、ライズでは2代目ロッキーと異なるフロントフェイスが与えられているほか、カラーバリエーションが一部異なる(ライズでは「コンパーノレッド(メーカーオプション)」ではなく「ターコイズブルーマイカメタリック(無償色)」を設定)、グレード体系が異なる(「スマートアシスト」非装備の単独グレードを設定する一方、フルファブリック×ソフトレザー調(白ステッチ付)のシートを装備した類別が未設定)といった違いがある。
  6. ^ a b “DNGA第2弾となる新型コンパクトSUV「ロッキー」を発売” (PDF) (プレスリリース), ダイハツ工業株式会社, (2019年11月5日), https://www.daihatsu.com/jp/news/2019/20191105-1.pdf 2019年11月5日閲覧。 
  7. ^ 1963年に発売したダイハツ初の小型乗用車であるコンパーノが由来であり、「ダイハツのモノづくりを象徴する色」「客の暮らしに寄り添う姿勢」という意味が含まれている。

外部リンク編集