ダオ峡谷(ダオきょうこく英語: Dao Vallis)は火星にある峡谷で、水で削られることによってできた。ハドリアクス山英語版の南麓から南西方向へ走ってヘラス平原に入るもので、洪水河床地形英語版に位置づけられている[1]。ダオ峡谷とその支流ニジェール峡谷英語版は、約1200 kmにわたって広がる[2]

ダオ峡谷
左端の谷がダオ峡谷。
座標 南緯38度42分 西経272度06分 / 南緯38.7度 西経272.1度 / -38.7; -272.1座標: 南緯38度42分 西経272度06分 / 南緯38.7度 西経272.1度 / -38.7; -272.1
全長 816.0 km
命名 タイ語の「星」

これはタイ語を表す単語から名付けられ、2012年マーズ・サイエンス・ラボラトリーキュリオシティの着陸地点として提案されたこともあった[3]2007年のカナダのフィクションの連続ドラマ『Race to Mars英語版』では、ここに着陸機「ガガーリン」が着陸した。

起源 編集

 
人工衛星のテミスからみたダオ峡谷。クリックすると、ダオ峡谷と近隣の地形との関係が分かる。

ダオ峡谷は、大きな火山であるハドリアクス山の近くで始まっているので、熱いマグマが凍った土の中の膨大な量の氷を溶かしたときに水が供給されたと考えられている。水の多くは巨大な「爆発的洪水」がもたらしたかもしれない。写真の左側にある部分的に円形の窪みにより、地下水の崩壊がより水を流れやすくしたかもしれないと推測される[4]

脚注 編集

  1. ^ Carr, M.H. (2006), The Surface of Mars. Cambridge Planetary Science Series, Cambridge University Press.
  2. ^ Crown, David A.; Bleamaster, Leslie F.; Mest, Scott C. (December 2003). "Geologic Evolution of Dao Vallis, Mars" (英語). Bibcode:2003AGUFM.P11B1035C {{cite journal}}: Cite journalテンプレートでは|journal=引数は必須です。 (説明)
  3. ^ "MSL Workshop Summary" (PDF). 27 April 2007. 2007年5月29日閲覧
  4. ^ "Dao Vallis". School of Earth & Space Exploration, Arizona State University (英語). 7 August 2002. 2020年1月25日閲覧

外部リンク 編集