ダノンスマッシュ

ダノンスマッシュ(英:Danon Smash[1])は、日本競走馬。主な勝ち鞍は2018年京阪杯(GIII)、2019年シルクロードステークス(GIII)、キーンランドカップ(GIII)、2020年オーシャンステークス(GIII)、京王杯スプリングC(GII)、セントウルステークス(GII)[4]ロードカナロアの初年度産駒の一頭である。

ダノンスマッシュ
Danon Smash NHK Mile Cup 2018.jpg
2018年NHKマイルカップ本馬場入場
欧字表記 Danon Smash[1]
香港表記 野田重擊[2][3]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 鹿毛[1]
生誕 2015年3月6日(5歳)[1]
ロードカナロア[1]
スピニングワイルドキャット[1]
母の父 ハードスパン[1]
生国 日本の旗 日本北海道新ひだか町[1]
生産 ケイアイファーム[1]
馬主 (株)ダノックス[1]
調教師 安田隆行栗東[1]
競走成績
生涯成績 20戦9勝
中央:19戦9勝[1]
海外:1戦0勝[1]
獲得賞金 3億9755万9000円[1]
(2020年9月13日現在)
 
勝ち鞍
GII 京王杯スプリングC 2020年
GII セントウルS 2020年
GIII 京阪杯 2018年
GIII シルクロードS 2019年
GIII キーンランドC 2019年
GIII オーシャンS 2020年
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馬名の意味は「冠名+打ち砕く」。相手を打ち砕く強烈な走りを期待して[5]

戦績編集

デビュー前編集

2015年3月6日、北海道新ひだか町(旧三石町)のケイアイファームに生まれる[1]。同ファームの中村智幸マネージャーは「馴致から育成へと進める中で、手がかかった記憶はほとんどありません。当時から背中の柔らかさや綺麗なフットワークなどに光るものがありましたが、乗り出した頃はまだちょっと頼りないというか、力強さに欠けるようなところもありました」と述懐している[6]

2歳(2017年)編集

栗東安田隆行厩舎に入厩し、2017年9月2日新馬戦新潟芝1400m)でデビューし、2着となる。2戦目の未勝利戦を福永祐一騎乗で制し、続くもみじステークスも3馬身差で快勝する。しかし、2歳暮れの朝日杯フューチュリティステークスでは出遅れが響いて5着に終わった[7]

3歳(2018年)編集

2018年春はNHKマイルカップを最大目標としたが、ファルコンステークス7着、アーリントンカップ5着、NHKマイルカップ7着と結果を残せなかった。夏の北海道開催でスプリント路線に転じると古馬に混じって準オープンを勝利し、キーンランドカップでも2着と結果を残した。同年11月25日、同父のアーモンドアイジャパンカップを世界レコードで制した当日に京都競馬場で行われた京阪杯で直線最内から鮮やかな差し切り勝ちを収め、重賞初制覇。2011年に同レースで重賞初制覇を果たし、後にスプリント王者に上り詰めた父ロードカナロアとの父子制覇となった[8]

4歳(2019年)編集

古馬初戦のシルクロードステークスでも単勝2.0倍の1番人気に推され、好位の内で脚を溜めてから直線で馬場の中央に持ち出されると鋭く伸びて差し切り勝ち。父ロードカナロアと同じく京阪杯とシルクロードステークスの連勝となった[9]

重賞2連勝で臨んだ春のスプリント決戦高松宮記念 では1番人気に推されるも、4着に敗れた[10]

続いて函館スプリントSへ参戦を予定していたが、本馬が使用していた競走馬用のカルシウム剤「グリーンカル」から、JRAで使用が禁止されている薬物「テオブロミン」が検出されたこと(詳しくは中央競馬競走除外多発事案を参照)から競走除外となってしまった[11]

改めて2年連続となるキーンランドカップ川田将雅との初コンビで出走。重賞3勝で本馬が除外された函館スプリントSで人気を集めたタワーオブロンドンなども出走する中1番人気に推されるとレースでは直線でしっかり末脚を使って1着入線。人気に応えて重賞3勝目を飾った[12]

秋初戦のスプリンターズステークスでは、タワーオブロンドンとの2強対決と言われ、レース発走まで熾烈な1番人気争いを続けたが、最終的に本馬が1番人気に推される。レースでは中団を進むがタワーオブロンドンにマークされる形となり、直線で進路を失いかけるも、その後はしっかりと伸びをみせる。しかし、先に抜けたタワーオブロンドンや逃げたモズスーパーフレアに及ばず3着になった[13]

10月31日、12月8日に香港シャティン競馬場で行われる香港スプリントに招待され、これを受託[14]。父のロードカナロアは同レースを2012年・2013年に連覇しているため父仔制覇の期待がかかり[14]、当日はランフランコ・デットーリを鞍上に迎えて出走したが8着に敗れた[15]

5歳(2020年)編集

5歳初戦はオーシャンステークスに出走。このレースにはタワーオブロンドンも出走していたが、斤量差もあって1番人気に推された。レースのスタートではやや立ち遅れたものの立て直し、直線は内から進出、最後は逃げるナックビーナスを1馬身半差交わして優勝。高松宮記念に弾みをつける勝利を挙げた[16]

新型コロナウイルスの感染拡大により戦後初となる無観客開催の中で行われた高松宮記念は、前日のオッズでは1番人気に支持されていたが[17]、当日は3番人気で出走[18]。先行集団の直後で流れに乗ったが、直線で伸びを欠き10着に敗れた[18]

5月16日、京王杯スプリングカップに出走。ダミアン・レーンが鞍上を務め、レースは逃げを打つと最後の直線でも末脚を伸ばして逃げ切り勝ちを収め、重賞5勝目を挙げた[19]。その後6月7日の安田記念に出走したが、8着に敗れた[20]

競走成績編集

以下の内容はnetkeiba.com[7]および香港ジョッキークラブ[21]の情報に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上がり3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2017.09.02 新潟 2歳新馬 芝1400m(良) 18 3 6 001.70(1人) 02着 R1:23.0(36.5) -0.0 0戸崎圭太 54 ランスマン 466
0000.09.24 阪神 2歳未勝利 芝1400m(良) 13 3 3 002.20(1人) 01着 R1:21.9(34.4) -0.3 0福永祐一 54 ラブカンプー 462
0000.10.15 京都 もみじS OP 芝1400m(稍) 8 5 5 001.50(1人) 01着 R1:23.4(34.2) -0.5 0福永祐一 55 (アーデルワイゼ) 462
0000.12.17 阪神 朝日杯FS GI 芝1600m(良) 16 6 12 008.70(4人) 05着 R1:34.0(33.8) -0.7 0福永祐一 55 ダノンプレミアム 470
2018.03.17 中京 ファルコンS GIII 芝1400m(良) 16 5 9 002.20(1人) 07着 R1:22.6(34.4) -0.5 0戸崎圭太 56 ミスターメロディ 466
0000.04.14 阪神 アーリントンC GIII 芝1600m(良) 13 8 13 012.20(6人) 05着 R1:33.8(34.9) -0.4 0北村友一 56 タワーオブロンドン 466
0000.05.06 東京 NHKマイルC GI 芝1600m(良) 18 4 8 075.0(13人) 07着 R1:33.2(35.2) -0.4 0北村友一 57 ケイアイノーテック 470
0000.07.21 函館 函館日刊スポーツ杯 16下 芝1200m(良) 16 5 10 004.80(3人) 01着 R1:08.4(33.9) -0.2 0北村友一 54 (アマルフィコースト) 470
0000.08.26 札幌 キーンランドC GIII 芝1200m(稍) 16 4 7 006.40(4人) 02着 R1:09.8(35.9) -0.4 0北村友一 53 ナックビーナス 472
0000.11.25 京都 京阪杯 GIII 芝1200m(良) 18 2 3 003.40(1人) 01着 R1:08.0(33.6) -0.3 0北村友一 55 (ナインテイルズ) 470
2019.01.27 京都 シルクロードS GIII 芝1200m(良) 18 1 2 002.00(1人) 01着 R1:08.3(34.2) -0.2 0北村友一 56.5 (エスティタート) 474
0000.03.24 中京 高松宮記念 GI 芝1200m(良) 17 7 13 002.50(1人) 04着 R1:07.5(34.0) -0.2 0北村友一 57 ミスターメロディ 472
0000.06.16 函館 函館スプリントS GIII 芝1200m(稍) 7 5 6 除外 0川田将雅 57 カイザーメランジェ 計不
0000.08.25 札幌 キーンランドC GIII 芝1200m(稍) 16 7 13 002.30(1人) 01着 R1:09.2(35.3) -0.1 0川田将雅 57 (タワーオブロンドン) 478
0000.09.29 中山 スプリンターズS GI 芝1200m(良) 16 1 2 002.80(1人) 03着 R1:07.2(33.7) -0.1 0川田将雅 57 タワーオブロンドン 470
0000.12.08 沙田 香港スプリント G1 芝1200m(良) 12 6 7 028.00(7人) 08着 R1:08.50 -0.38 0L.デットーリ 57 Beat the Clock 474
2020.03.07 中山 オーシャンS GIII 芝1200m(良) 16 1 2 002.00(1人) 01着 R1:07.4(34.0) -0.2 0川田将雅 56 (ナックビーナス) 478
0000.03.29 中京 高松宮記念 GI 芝1200m(重) 18 3 6 004.10(2人) 10着 R1:09.7(34.7) -1.0 0川田将雅 57 モズスーパーフレア 474
0000.05.16 東京 京王杯SC GII 芝1400m(稍) 13 8 13 004.90(3人) 01着 R1:19.8(33.1) -0.1 0D.レーン 56 (ステルヴィオ) 472
0000.06.07 東京 安田記念 GI 芝1600m(稍) 14 8 14 073.60(8人) 08着 R1:32.4(35.1) -0.8 0三浦皇成 58 グランアレグリア 476
0000.09.13 中京 セントウルS GII 芝1200m(良) 17 8 16 003.00(1人) 01着 R1:07.9(34.1) -0.2 0三浦皇成 57 (メイショウグロッケ) 470
  • 香港のオッズ・人気は香港ジョッキークラブのもの。
  • 競走成績は2020年9月13日現在

血統表編集

ダノンスマッシュ血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 キングマンボ系
[§ 2]

ロードカナロア
2008 鹿毛
父の父
キングカメハメハ
2001 鹿毛
Kingmambo Mr.Prospector
Miesque
*マンファス *ラストタイクーン
Pilot Bird
父の母
レディブラッサム
1996 鹿毛
Storm Cat Storm Bird
Terlingua
*サラトガデュー Cormorant
Super Luna

*スピニングワイルドキャット
Spinning Wildcat
2009 栗毛
*ハードスパン
Hard Spun
2004 鹿毛
Danzig Northern Dancer
Pas de Nom
Turkish Tryst Turkoman
Darbyvail
母の母
Hollywood Wildcat
1990 黒鹿毛
Kris S. Roberto
Sharp Queen
Miss Wildcatter Mr. Prospector
Elizabeth K.
母系(F-No.) 4号族(FN:4-r) [§ 3]
5代内の近親交配 Mr. Prospector 4×4、Northern Dancer 5×4、Roberto 5×4(母内) [§ 4]
出典
  1. ^ [22]
  2. ^ [22]
  3. ^ [22]
  4. ^ [22]

脚注編集

注釈編集

出典編集

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q ダノンスマッシュ”. JBIS-Search. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年6月3日閲覧。
  2. ^ 野田重擊”. 香港賽馬會. 2020年6月2日閲覧。
  3. ^ DANON SMASH”. 香港賽馬會. 2020年6月2日閲覧。
  4. ^ 競走馬登録馬名簿・馬名意味. JRA. 2019年1月6日閲覧
  5. ^ 『優駿Book in Book 重賞プレイバック 2020 Vol.5 5月2日〜5月31日』p.14(『優駿』2020年7月号)
  6. ^ a b c 2018年11月25日 京阪杯 G3. 競走馬のふるさと案内所. 2019年1月6日閲覧
  7. ^ a b ダノンスマッシュ”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2019年1月6日閲覧。
  8. ^ 【京阪杯】鮮烈ダノンスマッシュ重賞初V 安田隆師、産駒の距離適性に驚き. デイリースポーツ(2018年11月16日付). 2019年1月6日閲覧
  9. ^ 【シルクロードS】父ロードカナロアと同じ歩みでダノンスマッシュが重賞2連勝!. 競馬ラボ(2019年1月27日付). 2019年1月27日閲覧
  10. ^ INC, SANKEI DIGITAL (2019年3月24日). “ミスターメロディが優勝 競馬の高松宮記念” (日本語). 産経ニュース. 2019年8月26日閲覧。
  11. ^ 激震!禁止薬物検出で函館スプリントSダノンスマッシュなど156頭が競走除外 | 競馬ニュース | 競馬ラボ” (日本語). www.keibalab.jp. 2019年8月26日閲覧。
  12. ^ ダノンスマッシュ、重賞3勝目 競馬のキーンランドカップ” (日本語). 日本経済新聞 (2019年8月25日). 2019年8月25日閲覧。
  13. ^ 【スプリンターズS】1番人気ダノンスマッシュは3着まで 川田「来年こそ勝てるように…」” (日本語). スポーツ報知 (2019年9月29日). 2019年9月30日閲覧。
  14. ^ a b 【次走】ダノンスマッシュが香港スプリントの招待受諾 父ロードカナロアが連覇した舞台” (日本語). 株式会社ネットドリーマーズ (2019年10月31日). 2020年7月20日閲覧。
  15. ^ 【香港スプリント】ダノンスマッシュは8着 デットーリ「スタートで跳び上がって…」” (日本語). スポーツ報知 (2019年12月8日). 2020年7月20日閲覧。
  16. ^ 【オーシャンS】ダノンスマッシュ快勝 悲願の親子G1制覇へ前進! | 競馬ニュース - netkeiba.com” (日本語). news.netkeiba.com. 2020年3月24日閲覧。
  17. ^ ダノンスマッシュが1番人気 競馬の高松宮記念前日オッズ” (日本語). 産経新聞 THE SANKEI NEWS. 2020年7月21日閲覧。
  18. ^ a b 【高松宮記念】ダノンスマッシュ伸び欠いて10着 川田「申し訳ありません」” (日本語). スポニチ Sponichi Annex. 2020年7月21日閲覧。
  19. ^ ダノンスマッシュ、逃げ切りV 競馬の京王杯スプリングC” (日本語). 日本経済新聞. 2020年7月21日閲覧。
  20. ^ 安田記念【2020年6月7日東京11R】” (日本語). 競馬ラボ. 2020年7月21日閲覧。
  21. ^ The Hong Kong Jockey Club”. The Hong Kong Jockey Club. 2019年12月11日閲覧。
  22. ^ a b c d ダノンスマッシュ 5代血統表”. JBIS-Search. 日本軽種馬協会. 2020年6月3日閲覧。

外部リンク編集