ダノンレジェンド(欧字名:Danon Legend2010年2月24日 - )はアメリカ合衆国生産、日本調教の競走馬種牡馬[1]。主な勝ち鞍は2016年JBCスプリント北海道スプリントカップ2014年カペラステークス2015年・2016年の黒船賞連覇、クラスターカップ連覇、2015年の東京スプリント東京盃

ダノンレジェンド
2016年JBCスプリント(川崎競馬場)
欧字表記 Danon Legend[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 黒鹿毛[1]
生誕 2010年2月24日[1]
登録日 2012年10月25日[2]
抹消日 2016年11月25日[2][3]
Macho Uno[1]
マイグッドネス[1]
母の父 Storm Cat[1]
生国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国[1]
生産者 Colts Neck Stables, LLC[1]
馬主 (株)ダノックス[1]
調教師 村山明栗東[1]
競走成績
生涯成績 30戦14勝[1]
中央:16戦5勝
地方:14戦9勝
獲得賞金 3億6749万1000円[1]
中央:1億352万8000円
地方:2億6396万3000円
勝ち鞍
JpnI JBCスプリント 2016年
JpnII 東京盃 2015年
GIII カペラステークス 2014年
JpnIII 黒船賞 2015年・2016年
JpnIII クラスターカップ 2015年・2016年
JpnIII 東京スプリント 2015年
JpnIII 北海道スプリントC 2016年
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戦績 編集

2歳(2012年) 編集

村山明厩舎に入厩し、11月10日の2歳新馬東京ダート1400m)でデビュー。2番手追走から直線後続を突き放し、7馬身差の圧勝で初勝利を挙げる。次走ポインセチア賞はのちの全日本2歳優駿勝ち馬、サマリーズにハナ差敗れ2着となる。

3歳(2013年) 編集

3歳となった3戦目の3歳500万下は2着、初めての芝のレースとなった次走は9着に敗れる。その後、ダートに戻りいずれも1倍台の支持を集めるが13着、2着と敗れる。続く、1.2倍を集めた笠松の中央交流戦を勝ち上がり2勝目を挙げる。昇級戦となった市原特別は7着、次走、3歳以上1000万下は5着に敗れる。

4歳(2014年) 編集

3か月ぶりとなった4歳初戦は6着となるが、次走、シャドーロール初着用となった4歳以上1000万下を勝ち上がる。中1週で挑んたなにわステークスは2番手から抜け出すと5馬身突き放し圧勝。連勝を飾る。しかし、オープン昇級後の天王山ステークス、栗東ステークスは8着、9着に敗れ降級する。夏は休み、休養明けの降級初戦大阪スポーツ杯を3着とし、続くテレビ静岡賞はブリンカーを着用し3馬身半差で逃げ切り、再びオープン入りを決める。次走、オータムリーフステークスは逃げるも5着、重賞初挑戦となったカペラステークス丸田恭介が騎乗し、快調に飛ばすと最短コースをロスなく進み、直線入り口では3馬身のリード。直線に入ってもその逃げ脚は衰えず、5馬身差の圧勝で重賞初勝利を飾った[4]

5歳(2015年) 編集

3か月ぶりとなった5歳初戦黒船賞は3コーナーからハナに立つと、2着ドリームバレンチノ以下を2馬身離し重賞連勝を飾る[5]。続く東京スプリントは2番手から抜け出すと逃げたシゲルカガに2馬身差をつけ快勝。重賞3連勝をいずれも丸田鞍上で挙げた[6]。次走の北海道スプリントカップは1.4倍での1番人気となるがスタートで後手を踏み上がり最速も3着に敗戦。ミルコ・デムーロに乗り替わったクラスターカップは果敢に逃げ、後ろに脚を使わせる競馬をすると最終的には6馬身差を突き放し圧勝[7]。重賞4勝目を挙げると、続く東京盃は3コーナー手前では差のない2番手につけると、直線残り200mからはまさに独走態勢。追い込んだドリームバレンチノに2馬身差をつけ優勝し、重賞連勝を飾った。初のJpnI挑戦となったJBCスプリントは1.6倍の支持を集めるがコーリンベリーに3/4差逃げ切られ2着に負ける。

2016年(6歳) 編集

前年と同じく黒船賞から始動、2番手でレースを進め、そのまま直線に入って抜け出し、2着ニシケンモノノフに1馬身差をつけ優勝し連覇を達成した[8]。同じく連覇を狙った東京スプリントはスタートでやや出遅れ追い込むも3着に敗退。次走、北海道スプリントカップは差のない2番手でレースを進め、直線に入って、逃げたノボバカラとのゴールまで続いた競り合いを制し、これにハナ差をつけ優勝し連覇を達成した[9]。しかし、東京盃は逃げるも力尽き5着に負ける。馬券外は12走前のオータムリーフステークス以来。前年のリベンジに挑んだJBCスプリントは向正面では3馬身ほど離して逃げる形になると、勝負どころでも逃げ脚は衰えず、直線では一気に後ろを突き放して3馬身差逃げ切り、JpnI制覇となった。

11月25日に引退し、種牡馬となった。

競走成績 編集

年月日 競馬場 競走名 頭数 オッズ
(人気)
着順 騎手 斤量 距離(馬場) タイム
(上り3F)
タイム
勝ち馬/(2着馬)
2012.11.10 東京 2歳新馬 12 004.3 0(3人) 01着 浜中俊 55 ダ1400m(良) 1:26.6(37.2) -1.2 (エジル)
0000.12.01 阪神 ポインセチア賞 5下 16 007.0 0(5人) 02着 C.ウィリアムズ 55 ダ1400m(良) 1:25.3(38.9) -0.0 サマリーズ
2013.01.26 東京 3歳500万下 16 001.9 0(1人) 02着 横山典弘 56 ダ1600m(良) 1:38.7(37.2) -0.3 チャーリーブレイヴ
0000.04.20 京都 3歳500万下 12 004.7 0(3人) 09着 浜中俊 56 芝1600m(良) 1:35.1(35.2) -1.1 ノボリディアーナ
0000.01.26 京都 3歳500万下 16 001.6 0(1人) 13着 川田将雅 56 ダ1400m(良) 1:26.3(38.9) -1.4 アメージングタクト
0000.07.10 笠松 恵那峡特別 交流 10 001.3 0(1人) 02着 福永祐一 56 ダ1400m(良) 1:26.1(36.7) -0.5 ミヤジガンバレ
0000.08.28 笠松 数河特別 交流 10 001.2 0(1人) 01着 浜中俊 56 ダ1400m(良) 1:25.7(37.2) -0.1 (スリーカーニバル)
0000.09.21 中山 市原特別 10下 16 018.8 (10人) 07着 田中勝春 54 ダ1800m(良) 1:54.2(37.9) -0.9 ワイルドフラッパー
0000.11.23 東京 3歳上1000万下 16 013.8 0(7人) 05着 田中勝春 56 ダ1600m(良) 1:37.8(35.7) -0.2 ドリームザネクスト
2014.02.02 東京 4歳上1000万下 16 007.3 0(4人) 06着 田中勝春 57 ダ1600m(良) 1:38.1(36.3) -1.0 キタサンイナズマ
0000.03.09 阪神 4歳上1000万下 16 008.7 0(4人) 01着 和田竜二 57 ダ1400m(良) 1:25.1(36.7) -0.2 (アメリ)
0000.03.22 阪神 なにわS 16下 13 006.4 0(4人) 01着 和田竜二 57 ダ1200m(稍) 1:11.3(36.3) -0.9 (エリアコンプリート)
0000.05.03 京都 天王山S OP 16 006.8 0(4人) 08着 和田竜二 56 ダ1200m(良) 1:11.8(36.0) -0.8 ナガラオリオン
0000.05.18 京都 栗東S OP 16 007.7 0(4人) 09着 和田竜二 54 ダ1400m(良) 1:23.8(36.5) -0.7 キョウワダッフィー
0000.09.27 阪神 大阪スポーツ杯 16下 12 003.8 0(2人) 03着 和田竜二 57 ダ1400m(良) 1:24.2(37.2) -0.2 ホクセツキングオー
0000.10.12 東京 テレビ静岡賞 16下 16 003.3 0(1人) 01着 高倉稜 57 ダ1400m(良) 1:24.1(36.1) -0.6 (アメージングタクト)
0000.11.30 京都 オータムリーフS OP 16 005.5 0(3人) 05着 高倉稜 56 ダ1400m(稍) 1:23.0(37.3) -1.0 サトノプリンシパル
0000.12.14 中山 カペラS GIII 15 046.8 (12人) 01着 丸田恭介 56 ダ1200m(良) 1:09.5(36.2) -0.9 サトノタイガー
2015.03.17 高知 黒船賞 JpnIII 12 003.1 0(2人) 01着 丸田恭介 57 ダ1400m(重) 1:27.3(38.2) -0.4 ドリームバレンチノ
0000.04.08 大井 東京スプリント JpnIII 14 002.0 0(1人) 01着 丸田恭介 56 ダ1200m(不) 1:10.6(36.2) -0.3 (シゲルカガ)
0000.06.11 門別 北海道スプリントC JpnIII 14 004.1 0(1人) 03着 丸田恭介 57 ダ1200m(良) 1:12.8(37.1) -0.3 シゲルカガ
0000.08.12 盛岡 クラスターC JpnIII 14 001.4 0(1人) 01着 M.デムーロ 56 ダ1200m(良) 1:11.1(35.9) -0.9 (ポアゾンブラック)
0000.09.30 大井 東京盃 JpnII 15 001.8 0(1人) 01着 M.デムーロ 56 ダ1200m(稍) 1:10.9(36.2) -0.3 (ドリームバレンチノ)
0000.11.03 大井 JBCスプリント JpnI 16 001.6 0(1人) 02着 M.デムーロ 57 ダ1200m(不) 1:11.0(36.0) -0.1 コーリンベリー
2016.03.15 高知 黒船賞 JpnIII 12 001.8 0(1人) 01着 M.デムーロ 58 ダ1400m(不) 1:27.0(38.0) -0.2 ニシケンモノノフ
0000.04.06 大井 東京スプリント JpnIII 15 001.4 0(1人) 03着 M.デムーロ 57 ダ1200m(稍) 1:12.3(35.4) -0.9 コーリンベリー
0000.06.09 門別 北海道スプリントC JpnIII 13 001.6 0(1人) 01着 M.デムーロ 58 ダ1200m(不) 1:09.9(35.8) -0.0 ノボバカラ
0000.08.16 盛岡 クラスターC JpnIII 14 002.5 0(2人) 01着 M.デムーロ 60 ダ1200m(稍) 1:09.1(34.1) -0.3 ブルドッグボス
0000.09.22 大井 東京盃 JpnII 14 001.8 0(1人) 05着 M.デムーロ 57 ダ1200m(不) 1:12.7(38.6) -0.8 ドリームバレンチノ
0000.11.03 川崎 JBCスプリント JpnI 12 005.3 0(3人) 01着 M.デムーロ 57 ダ1400m(重) 1:27.2(38.4) -0.1 ベストウォーリア

種牡馬時代 編集

引退後は種牡馬となり、イーストスタッドで繋養される。世界的にも稀少なヒムヤー系の後継種牡馬として期待を集めている。

2020年に初年度産駒がデビュー。7月18日、函館競馬場の2歳新馬戦でアルナージがデビュー勝ちを収め、これが産駒の初勝利となった。同年12月26日、高知・金の鞍賞でブラックマンバが勝利し、産駒の重賞初勝利となった。

グレード制重賞優勝馬 編集

地方重賞優勝馬 編集

血統表 編集

ダノンレジェンド血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 ヒムヤー系
[§ 2]

Macho Uno
1998 芦毛
父の父
Holy Bull
1991
Great Above Minnesota Mac
Ta Wee
Sharon Brown Al Hattab
Agathea's Dawn
父の母
Primal Force
1987
Blushing Groom Red God
Runaway Bride
Prime Prospect Mr. Prospector
Square Generation

*マイグッドネス
2005 黒鹿毛
Storm Cat
1983
Storm Bird Northern Dancer
South Ocean
Terlingua Secretariat
Crimson Saint
母の母
Caressing
1998
Honour and Glory Relaunch
Fair to All
Lovin Touch Majestic Prince
Forest Princess
母系(F-No.) (FN:9-f) [§ 3]
5代内の近親交配 Raise a Native 6.25% 5x5 [§ 4]
出典
  1. ^ [21]
  2. ^ [22]
  3. ^ [21]
  4. ^ [22]

出典 編集

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o ダノンレジェンド(USA)”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年7月27日閲覧。
  2. ^ a b @keiba/競走馬情報: ダノンレジェンド2017年6月21日閲覧。
  3. ^ ダノンレジェンドが引退、種牡馬に”. ラジオNIKKEI. 2022年7月16日閲覧。
  4. ^ 【カペラS】重賞初挑戦 ダノンレジェンドが鮮やかに逃げ切り!”. 競馬ラボ. 2021年1月29日閲覧。
  5. ^ 【黒船賞】ダノンレジェンドが重賞連勝!G1馬を退ける”. 競馬ラボ. 2021年1月29日閲覧。
  6. ^ 【東京スプリント】1番人気ダノンレジェンドが快勝 – 東京スポーツ新聞社”. 東スポWeb – 東京スポーツ新聞社. 2021年1月29日閲覧。
  7. ^ 2015年08月13日の記事 | 地方競馬の楽天競馬|日替わりライターブログ - 楽天ブログ”. plaza.rakuten.co.jp. 2021年1月29日閲覧。
  8. ^ ダノンレジェンドが人気に応え連覇達成/黒船賞・高知”. netkeiba.com. 2021年1月29日閲覧。
  9. ^ ダノンレジェンドがノボバカラとの一騎打ちを制す/北海道スプリントC・門別”. netkeiba.com. 2021年1月29日閲覧。
  10. ^ ブラックマンバ”. JBISサーチ. 2020年12月26日閲覧。
  11. ^ マッドシェリー”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年10月22日閲覧。
  12. ^ サヨノネイチヤ”. JBISサーチ. 2024年1月2日閲覧。
  13. ^ スペシャルエックス”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年7月4日閲覧。
  14. ^ ストリーム”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年6月27日閲覧。
  15. ^ オスカーブレイン”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年7月27日閲覧。
  16. ^ ダヴァンティ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年9月24日閲覧。
  17. ^ トゥールリー”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年9月3日閲覧。
  18. ^ アメリアハート”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年9月6日閲覧。
  19. ^ トラジロウ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年9月7日閲覧。
  20. ^ ハリウッドスマイル”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2024年4月16日閲覧。
  21. ^ a b 血統情報: 5代血統表|ダノンレジェンド(USA)”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2017年7月31日閲覧。
  22. ^ a b netkeiba/血統情報:5代血統表/ダノンレジェンド2017年6月7日閲覧。
  23. ^ Caressing to Return to Training. Bloodhorse(March 16, 2001). 2019年2月9日閲覧
  24. ^ ウエストコーストの血統表 | 競走馬データ. netkeiba.com. 2019年2月9日閲覧

外部リンク 編集