チャーハン

炊きあがった米飯を具材と炒めた料理

チャーハン(炒飯)は、炊きあがった米飯を様々な具材と共にで炒めた料理である。

チャーハン
Ramen and Chahan 002.jpg
日本の中華料理屋のチャーハン
中国語
繁体字 炒飯
簡体字 炒饭
英文表記
(意味)
"Stir-fried rice"
北朝鮮語
チョソングル 기름밥
韓国語
ハングル 볶음밥
ベトナム語
ベトナム語 Cơm chiên
ハンノム 粓煎
タイ語
タイ語 ข้าวผัด
RTGS Khao pad

バリエーション編集

 
香港のチャーハン。インディカ米が使用されている

揚州チャーハンや福建チャーハンが有名である。生米を炒めてから煮るパエリアや炒めた生米を炊くピラフが存在するが、それらとの混同も見られる。

中華料理のひとつとして分類されるが、を主食とする地域においては普遍的にみられる調理法であり、必ずしも中華料理の影響を受けているとは限らない。日本語では焼きめしとも呼ばれるが、中華風の焼きめしのみをチャーハンと呼ぶと解釈される場合もある。

また類似の料理は東アジア東南アジアで広く見受けられる。例を挙げれば韓国ではポック볶음밥)、北朝鮮ではギルムバプ기름밥)、タイ王国ではカーオパット (ข้าวผัด)、インドネシアマレーシアではナシゴレン (nasi goreng)、ベトナムではコムチェン (Cơm chiên) として定着している。広東語の音表記はツァウファンに近い。

食べる際に使う食器にもバリエーションがあり、日本ではレンゲ、中国では箸、またスプーンを使う所もある。

作り方の一例編集

基本的に、米飯食用油調味料を用いる。

そのほか、チャーシューハムウインナーベーコン等の肉類、エビカニなどの海産物[注 1]ネギタマネギなどの香味野菜グリーンピースピーマンなどが使用される。タイパイナップル入りチャーハン、カーオパット・サッパロット (ข้าวผัดสับปะรด) のように、果物を入れる場合もある。

べたつかないように、水分の少ない米飯を使用する。一般に粘り気の少ないインディカ米が適していると言われる。炒め油は、店で多く使用されるものはラードだが、家庭では植物油の使用頻度が高い。

調理法は、おおよそ以下の通りである。

  1. まずネギやハムなど、具をみじん切りにし、これを十分に炒め、いったん皿に取る。
  2. 充分に熱した中華鍋フライパンに食用油を入れ、溶き卵を入れる。
  3. 卵は固まるに十分な、かつ火が通り過ぎない程度の時間で加熱する。卵が完全に固まる寸前に米飯を入れて炒め、飯粒に卵の皮膜を作ることで油の吸収を防ぎ、ご飯がベタベタの団子状になるのを防ぐ場合もある。卵は炒める前に白飯と混ぜ合わせる、卵だけをあらかじめ炒めておき、白飯を炒め始めた後で具材と一緒に混ぜ合わせる方法もある。
  4. 塩・胡椒、醤油等で味を調える。炒めたみじん切り具材を鍋に入れて米飯と混ぜ合わせる。
  5. 盛り付けて完成。

炒める際にカレー粉を混ぜるとドライカレーに、ニョクマムナンプラーを加えるとナシゴレンなどの東南アジア風チャーハンに、ケチャップ主体で味付けするとチキンライスになる。粉末状のチャーハンの素や専用の調味料も市販されている。

家庭料理編集

工夫次第で様々な食材を利用できることから、冷蔵庫の残り物を活用できて、また短時間に手軽に作れるという理由から、家庭料理としてもチャーハンの人気は高い。家庭によって味付けが異なり、家庭の味ともされる。

中華料理店における調理では、火力が強い業務用コンロ液化石油ガス(いわゆるプロパンガス)などを使うが、一般家庭用の電熱器や型の古いIHクッキングヒーターなどでは、火力が弱い上に鍋を前後にゆすってご飯を混ぜる「振り鍋」ができない。火力の弱いコンロでは振り鍋をすることによって鍋の温度も下がってしまうため、全く同じように調理することはできない。家庭でおいしいチャーハンを作るためのレシピも多く、強火のコンロなどを使用したりさらに工夫することによるおいしいチャーハンの作り方がしばしば話題となる。

中華料理屋のメニューとして編集

 
ラーメン半チャーハンセット

庶民的・大衆的な中華料理店では欠かすことのできない定番メニューで、メインメニューとしてもサイドメニューとしても需要がある。単品のチャーハンは、庶民的な飲食店では搾菜(ザーサイ)や紅しょうがスープがセットになっていることが多い。

半量のチャーハンは俗に「半チャーハン」略して「半チャン」と呼ばれ、半チャンラーメンや半チャン餃子と呼ばれるセットメニューは定番となっている。

チャーハンにとろみをつけた野菜あんを乗せた「あんかけチャーハン」、フカヒレの入ったあんを乗せた「フカヒレチャーハン」[注 2]中華スープをかけて食べる「スープチャーハン」も、本格的な中華料理店を中心に人気がある。

インスタント食品として編集

 
チャーハンの素「インスタント食品」
を使用したチャーハン調理の一例

電子レンジフライパンなどで加熱するだけでできる冷凍食品のチャーハンがスーパーマーケットコンビニエンスストアなどで売られている。一部では飯粒にラードなどの食用油脂を噴霧して冷凍することで中華料理店並みのご飯のパラパラ感を実現し、「自家製チャーハンより美味しい」といわれるような商品まである。これらでは、一食分が包装されたものも多く、喫茶店などの軽食を提供する準飲食店では、業務用のものを利用する場合もある。パッケージが市販品と比べ簡素化され、そのぶん安価である。

日本では粉末調味料とフリーズドライ食材を一袋にしたパウダー状インスタント食品の「チャーハンの素」も発売されている。これは炒り卵と米飯を油を引いたフライパンで炒めた後にこれをかけることで、「いかにもチャーハンらしい」見た目と味になるという物である。

その一方で、日清食品よりカップ内に湯を注いで乾燥米飯を戻す「カップライス」という商品が1970年代に、まるか食品からは1980年代に同様のものをカップラーメンの付けあわせとした「ラーメンチャーハン」が販売されたことがある。21世紀に入って、日清食品(GoFan、カップヌードルごはん)ほかで水を注いだ乾燥米飯を電子レンジで戻すカップ食品も提供されている。

関連項目編集

脚注編集

注釈編集

  1. ^ かまぼこなどの魚肉加工品も多く使用される。塩味が効いていることから塩鮭や魚の干物が用いられることもある。いずれも身を細かくほぐす。
  2. ^ 別称:魚翅炒飯(ユイチーチャオファン)

出典編集