テネブラ救援隊』(テネブラきゅうえんたい、原題:Close To Critical)は、アメリカ合衆国の作家ハル・クレメントによるSF小説。原題に含まれる「Critical」には、惑星の環境が臨界状態「Critical State」にあることと、不時着した船の乗員に危機「Critical Moment」が迫っていることを示している。

テネブラ救援隊
著者 Hal Clement
発行日 7月 1964
発行元 Ballantine Books
ジャンル Science fiction
United States
言語 English
形態 文学作品
ページ数 190 (paperback)
前作 Mission of Gravity
次作 Star Light
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ハードカバー本の初刊行は1964年7月。

あらすじ編集

恒星アルタイルを廻る惑星「テネブラ」。そこは地球の3倍の直径と3倍の重力、800倍の気圧、温度は摂氏370度の世界だった。しかも大気は硫黄の酸化物を含んでいて、ほとんどの金属を腐食させるため、人類が自ら調査することはできなかった。そこでこの環境に耐えうる材料で作られたロボット「フェイギン」が、パラシュートで降ろされた。フェイギンは軌道上の宇宙船から遠隔操縦されて、探検調査を開始した。数か月後に、知性をもつ原住民を発見した。それらは身長9フィート、体重1トンほどで、8本の手足を持ちウロコで覆われていた。卵生の原住民は、孵化場のようなところに卵を集めていたので、フェイギンは10個の卵を盗みだした。

それから16年が経過した。孵化した子供たちを育て教育したフェイギンは、それらを助手あるいは弟子として、テネブラを調査するために使っていた。ある日、遠くまで調査に出かけたニックが、他の原住民の部族と出会った。部族の酋長スウィフトは、「火」を使い「家畜」を飼い「農業」をしているというニックたちの、秘密を探るためにフェイギンのところへやってきた。そこで争いがおこり、助手の中には殺されるものもいた。フェイギン一行は、新たな拠点を探す旅をはじめた。

そのころ軌道上の宇宙船に連結されていた、新設計の探検用「バチスカーフ」で事故がおこり、それは2人の子供を乗せたまま、テネブラの大気中へ降下していった。不時着したバチスカーフを探すため、フェイギン一行は活動をはじめた。

登場するもの編集

  • フェイギン - 人類がテネブラに送り込んだロボット。自律機能はなくて遠隔操縦される。
  • ニック、ジョン、トム、ジム、オリバー - フェイギンが助手にしている原住民。性別は雄。
  • アリス、ナンシー、ベッツィ、ジェイン、ドロシー - フェイギンが助手にしている原住民。性別は雌。
  • ヘルヴェン・レイカー - 地球人。宇宙船ヴィンデミアトリクス号の乗員。フェイギンの操縦を主に担当する生物学者。
  • リッチ - 地球人。外交大使。
  • イージー - 地球人。リッチの娘。
  • アミナダバーリー - ドロム星人。外交大使。
  • アミナドーネルド - ドロム星人。アミナダバーリーの息子。
  • スウィフト - テネブラ原住民の1部族の酋長。

書誌情報編集

参考文献編集

外部リンク編集