トゥルーイスト・パーク
トゥルーイスト・パーク(Truist Park)は、ジョージア州コブ郡 (カンバーランド) にある野球場[11]。アトランタ・ブレーブスの本拠地として2017年シーズンから使用されている[12]。
トゥルーイスト・パーク Truist Park | |
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施設情報 | |
所在地 | Cumberland (Atlanta), GA 30339[1] |
位置 | 北緯33度53分28.27秒 西経84度28分5.79秒 / 北緯33.8911861度 西経84.4682750度座標: 北緯33度53分28.27秒 西経84度28分5.79秒 / 北緯33.8911861度 西経84.4682750度 |
起工 | 2014年9月16日[2] |
開場 | 2017年2月21日 (planned)[3] |
所有者 | Cobb-Marietta Coliseum and Exhibit Hall Authority[4] |
運用者 | Atlanta National League Baseball Club Inc.[4] |
グラウンド | 天然芝 |
ピッチサイズ |
左翼 - 335ft(約102.1m) 左中間 - 385ft(約117.3m) 中堅 - 400ft(約121.9m) 右中間 - 375ft(約114.3m) 右翼 - 325ft(約99.1m) |
建設費 | 6億2200万米ドル[5] |
設計者 | Populous[6] |
プロジェクト マネージャー | Jones Lang LaSalle[7] |
構造設計者 | Walter P. Moore and Associates[8] |
サービス エンジニア | M–E Engineers, Inc.[8] |
総合建設者 | American Builders 2017 (A joint venture between Brasfield & Gorie, Mortenson Construction, Barton Malow and New South Construction)[9] |
使用チーム、大会 | |
アトランタ・ブレーブス (MLB) (2017– ) (projected) | |
収容人員 | |
41,500[10] |
サントラスト銀行が25年間の命名権を取得し、サントラスト・パーク(SunTrust Park)として2017年に開場した[13]。2019年にサントラスト銀行がBB&Tと合併しトゥルーイスト・ファイナンシャルとなったため、球場名も翌2020シーズンよりサントラスト・パークからトゥルーイスト・パークへ名称変更している[14]。
フィールドの特徴
編集前本拠地のターナー・フィールドに比べて左翼方向が広く、逆に右翼方向は狭くなっている。
施設
編集球場は4万人あまりを収容し、どの席からも視界が得られるように設計されている。4,000席のプレミアムシートも充実しており、早くも注目を集めている。プレミアムシートのひとつ、デルタスカイ360クラブではスポーツバーなどを備えたダイニングスペースを提供、フードやお酒とともに野球観戦が楽しめる。また商業施設、ホテル、オフィスビルや住宅を擁する複合施設「バッテリー・アトランタ」は球場に面していて、レストランと球場との行き来も容易。より快適に、より楽しく、従来の球場とは違った体験へとアップグレードされている[15]。
前球場ターナー・フィールドにあった球団博物館はこの球場には無い[16]。
主要な出来事
編集- 2017年3月31日、ニューヨーク・ヤンキースとのオープン戦で開場[17]
- 2017年4月14日、MLB公式戦初開催(アトランタ・ブレーブス 5 - 2 サンディエゴ・パドレス)[18]。
- ワールドシリーズ開催:2021年
経緯
編集立案
編集ブレーブスが1997年から使用していたターナー・フィールドは、アトランタ市内にある1996年のアトランタオリンピックのメイン会場として使用された陸上競技場(オリンピック・スタジアム)を野球場に作り変えたもので、バリューエンジニアリングされているため多額の維持費がかかり、保有権を持つアトランタ市からは各種リノベーション費用1億5000ドルの提供を断られた[19]。また、旧本拠地は地下鉄の最寄駅から約1マイルも離れており、球場周辺のフリーウェイの慢性的な渋滞によりファンは車で球場に来るのも大変な状態に陥っていた。これらの費用の問題や、借用権が2016年で満了することなどを考慮し、2013年11月にブレーブスは本拠地移転の計画を発表した。球団公式見解として「駐車場不足」が転出の理由に挙げられた[20][21]。
計画
編集建設地は、アトランタ郊外のコブ郡カンバーランドにあるフリーウェイのインターチェンジ近くが選ばれた。ブレーブスは、その場所を「ブレーブスのファン層の地理的中心に近い」と説明している[11]。調査によると、富裕層の多いこの地区からの来場者が多かったという。郡評議会も2014年5月に新球場建設プランを全員一致で承認し、さらに球場及び駐車場などの諸施設建設費用6億2200万ドルのうち3億9200万ドルを郡が負担するという。これにより、ターナー・フィールドを継続使用するためには改修費及びファン関連の施設建設で3億5000万ドルの球団負担が必要となるが、新球場移転では開業後30年間で維持費としてブレーブスが負担する額は8000万ドルに留まるとしている[19]。また、球場周辺の開発権が認められたことでより集客性を高める総合エンターテイメント施設を建設することが可能になった[20]。
建設地の面積は60エーカーで、新球場は15エーカーになる[22]。残りのスペースは駐車場や緑地、複合施設になるという。駐車場の収容台数は11,000台で、球場から2マイル以内に計30,000台のスペースが設けられる。最寄駅は10km以上離れているが、シャトルバスが運行される。球場の収容人数は41,149人。
バッテリー・アトランタ
編集2013年11月に4億ドルをかけて球場に隣接する娯楽地区の開発が発表された。商業施設やホテル、オフィスビル、住宅などが建設され、その複合施設は「バッテリー・アトランタ」と名付けられた。
デザイン
編集球場の設計には、多くのMLBの球場を手掛けてきたPOPULOUSが選ばれた。球場の外観にはレンガが用いることで、「時代を超越した」デザインになっている[12]。
建設
編集2014年9月16日に起工式が執り行われた。天然ガスパイプラインの移動やライフライン管の整備、基礎工事などが終わると、2015年8月に外観のメインとなるレンガの設置セレモニーが行われた。式典には球団職員や郡関係者、スポンサー、さらにOBのハンク・アーロンや現役選手のフレディ・フリーマンも参加。最初のレンガは、ユースティス・モリスにより設置された。83歳の彼は石工として、球団の旧本拠地であるアトランタ・フルトン・カウンティ・スタジアムで最初のレンガを、オリンピック・スタジアムでは最初と最後のレンガを設置していた。また、起工式の様子や1948年のワールドチャンピオンになった時、1995年にリーグ優勝した時の映像などを入れたタイムカプセルをレンガの奥に封印した。このタイムカプセルは球場が取り壊されるときに取り出すという[23]。
2017年1月には外観工事がほとんど完了し、3月4日に最後となる芝が張られた。同8日には建設過程を記録したタイムラプスビデオが公開[24]。
開場
編集2017年3月31日のニューヨーク・ヤンキースとのオープン戦で開場。
4月8日にはジョージア大学とミズーリ大学の試合が開催されている。
4月14日のサンディエゴ・パドレス戦が初のMLB公式戦となり、試合前には式典が開かれ球団OBのハンク・アーロンが始球式を務めた[25]。
2021年7月13日にはオールスターゲームが開催予定であったが、選挙法の改正をめぐって抗議が起き、クアーズ・フィールドに変更され開催は幻となった。
脚注
編集- ^ Severson, Kim (November 17, 2013). “With Braves Set to Move, a Broader Look at Atlanta”. The New York Times November 17, 2013閲覧。
- ^ “Braves break ground on new stadium, announce new name”. WSB-TV (September 16, 2014). March 17, 2015閲覧。
- ^ Tucker, Tim (April 16, 2014). “Braves, Cobb Detail Stadium Construction Schedule Mode”. The Atlanta Journal-Constitution April 18, 2014閲覧。
- ^ a b Tucker, Tim (November 14, 2013). “Comparing Braves, Falcons stadium deals”. The Atlanta Journal-Constitution February 11, 2014閲覧。
- ^ Klepal, Dan; Schrade, Brad (May 27, 2014). “Cobb Commissioners Approve Braves Stadium Deal”. The Atlanta Journal-Constitution May 28, 2014閲覧。
- ^ Tucker, Tim (January 28, 2014). “Braves Select Architect Populous to Design Stadium”. The Atlanta Journal-Constitution February 11, 2014閲覧。
- ^ “Construction team named for Atlanta Braves ballpark”. Building Design & Construction (June 4, 2014). November 22, 2014閲覧。
- ^ a b “Atlanta Braves Ballpark Business Outreach”. American Builders 2017. March 17, 2015閲覧。
- ^ Bowman, Mark (May 28, 2014). “Cobb County Approves Builders of New Braves Ballpark”. Major League Baseball Advanced Media. May 30, 2014閲覧。
- ^ Bowman, Mark (May 14, 2014). “Renderings Show Braves' New Stadium Plans”. Major League Baseball Advanced Media. May 14, 2014閲覧。
- ^ a b “SunTrust Park”. MLB.com. 2019年12月16日閲覧。
- ^ a b “SunTrust Park – BaseballParks.com”. 2019年12月16日閲覧。
- ^ Trubey, J. Scott (September 16, 2014). “Braves' New Stadium to Be Named SunTrust Park”. The Atlanta Journal-Constitution September 16, 2014閲覧。
- ^ “Truist and the Atlanta Braves Announce Truist Park as New Name of SunTrust Park”. MLB.com. 2020年1月14日閲覧。
- ^ “最新鋭の球場施設がアトランタにオープン”. デルタスカイ・オンライン. 2019年12月16日閲覧。
- ^ 『2019年MLB選手名鑑 全30球団コンプリートガイド』日本スポーツ企画出版社〈スラッガー〉、71頁
- ^ Bowman, Mark. “SunTrust Park's 1st game will be exhibition vs. Yanks”. MLB.com. 9 September 2016閲覧。
- ^ “Braves beat Padres 5-2 on opening night at new stadium”. Associated Press. ESPN.com. (April 14, 2017) April 15, 2017閲覧。
- ^ a b “Braves: we’re assuming ultimate risk”. ajc. 2019年12月16日閲覧。
- ^ a b “ブレーブスがたった20年で球場移転?スポーツビジネスと地方行政の蜜月。”. Number Web. 2019年12月16日閲覧。
- ^ “アメリカ深南部「ベースボール・バケーション」 アトランタ新球場とターナー・フィールドの今”. Yahoo!ニュース 個人. 2019年12月16日閲覧。
- ^ “Braves plan to build new stadium in Cobb”. ajc. 2019年12月16日閲覧。
- ^ “First brick set at SunTrust Park”. ajc. 2019年12月16日閲覧。
- ^ “Time-Lapse of SunTrust Park Stadium”. OxBlue. 2019年12月16日閲覧。
- ^ “Braves greats help celebrate opening of new SunTrust Park”. AP NEWS. 2019年12月16日閲覧。
外部リンク
編集前本拠地: ターナー・フィールド 1997 - 2016 |
アトランタ・ブレーブスの本拠地 2017 - |
次本拠地: - |