トトメス4世
トトメス4世(Thutmose IV, 在位:紀元前1419年 - 1386年、あるいは紀元前1401年 - 1391年、紀元前1397年 - 1388年)は、古代エジプト第18王朝の第8代ファラオ(王)。即位名はメンケペルウラー。意味は「永遠なるかなラー神の出現」。一般に知られるトトメスの名は「トト神の生み出したもの」の意味である。
トトメス4世 | |
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Thutmose IV | |
![]() トトメス4世像(ルーヴル美術館蔵) | |
古代エジプトファラオ | |
統治期間 | 紀元前1419年 - 1386年、または紀元前1401年 - 1391年、紀元前1397年 - 1388年,第18王朝 |
前王 | アメンホテプ2世 |
次王 | アメンホテプ3世 |
ファラオ名
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配偶者 |
ネフェルタリ イアレト ムテムウィヤ |
子息 | アメンホテプ3世 |
父 | アメンホテプ2世 |
母 | ティアア |
概要編集
世に言う『夢の碑文』に記されるところによると、まだ王子だった頃、夢の中でホル・エム・アケトから「砂に埋もれたスフィンクスを掘り出せば王位を獲得できる」というお告げがあったとされ、それによりファラオになったという。このエピソードは広く知られている。
史実と関連付けた解釈では、スフィンクスとはヘリオポリスの太陽神崇拝を示すという研究もある。事実即位後のトトメス4世はアメン神官団の影響力の排除を試み、アメン大神官が就任する慣例であった要職に腹心を任じるなどの施策を行っている。これらの施策は息子アメンホテプ3世の時代になって、テーベからマルカタへの遷都という形でいっそう顕在化する。また、墓所にも様々な神と対話する姿が描かれており、アメン神官団との間には相当の確執があったようである。軍事面ではヒッタイトの危機に対抗するため、ミタンニをはじめとする諸国との間に同盟を締結、シリア方面の情勢を安定させる成果を挙げている。
関連項目編集
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