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トニー・レヴィンTony Levin1946年6月6日 - )は、アメリカ合衆国マサチューセッツ州生まれのベーシスト

トニー・レヴィン
Tony Levin
Tony levin.jpg
イタリア・ミジント公演(2010年7月)
基本情報
出生名 Anthony Frederick Levin
生誕 (1946-06-06) 1946年6月6日(73歳)
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
マサチューセッツ州ボストン
学歴 イーストマン音楽大学
ジャンル プログレッシブ・ロック
エクスペリメンタル・ロック
職業 ベーシストチャップマン・スティック奏者
担当楽器 エレクトリックベース
エレクトリック・アップライト・ベース
チャップマン・スティック
チェロ
活動期間 1970年 - 現在
共同作業者 キング・クリムゾン
ピーター・ガブリエル
スティック・メン
HoBoLeMa
ほか
公式サイト TONYLEVIN.com
著名使用楽器
使用機材を参照

目次

来歴編集

 
スティック・メン(2008年)
 
HoBoLeMa(2010年)

奏法編集

 
40歳代の頃(1993年 ベネズエラ・カラカスにて)

イーストマン音楽学校時代はクラシックのオーケストラでコントラバスを弾いており、スティーヴ・ガッドの薦めでニューヨークのジャズシーンにデビューした頃も、極めてオーソドックスなベーススタイルを取っていた。実際のところ今に至るまで、その基本には変化はないと言える。しかしながら、多様なエフェクターを使用し、特にオクターバーの使い方はとても効果的で様々な演奏で深い低音でボトムを支えている。 弦を叩くようにして演奏するスティック(チャップマン・スティック)と呼ばれる特殊な弦楽器を使うことでも知られる。 自らが発案した人差し指中指ドラムのスティックの様な物を装着し弦を叩いてベースを演奏する「ファンクフィンガーズ奏法」(これはトニーが指ぬきをはめてベースを弾いていたのをピーター・ガブリエルが面白がったのがヒントになったという[3])、スラップ奏法などを操る。左手のフィンガリングも個性的で、タメの効いたダイナミックなスライドなど独特のテクニックを持つ。

音楽性編集

その演奏スタイルはきわめてオーソドックスであり、ベースの王道をいくものである。しかしながら、そのフレージングや音色は非常に個性的であり、ボトムを支えながら、その音楽のスタイルを決定づけ、そしてアーチストを主役として、きちんとサポートしながら、自分の色も出せる稀有なミュージシャンといえる。特に有名なトニー印のフレーズとしてあげられるのはピーター・ガブリエルの「Sledge Hammer」、キング・クリムゾン「Elephant Talk」、ポール・サイモン「Late in the Evening」、Arista All Stars「ROCKS」など。一般的にはプログレッシブ・ロックのイメージが強いが、テリー・ボジオスティーヴ・スティーヴンスとのトリオ、「ボジオ・レヴィン・スティーヴンス」や、ドリーム・シアターのメンバーとのプロジェクト「リキッド・テンション・エクスペリメント」など、ハード・ロック界にもその名を轟かせている。しかしその一方でアーティ・トラウムらのアルバムへの参加でもわかるように、アメリカン・フォークシーンでも重要人物であり、その音楽性は極めて幅広い。プログレフュージョン、ロック、フォークといった音楽ジャンルのそれぞれのオリジネーター達からこぞって競演を要請されており、他のセッション・ミュージシャンと比較してもそのジャンルを超えた活動は驚異的である。(たとえばプログレであればイエスABWH)、キング・クリムゾンピーター・ガブリエルピンク・フロイド、フュージョンはブレッカー・ブラザーズマイク・マイニエリ、ロックはジョン・レノンルー・リード、フォークはポール・サイモンというように)。テリー・ボジオとスティーブ・スティーブンスが最初のミーティングで誰をベースにするか、というドリームリストを作った際に、最初に名前が挙がったのがトニーであるとインタビューで述べている。

使用機材編集

 
使用アンプ「Crate FlexWave」「アンペグ」製など

ミュージックマン・スティングレイチャップマン・スティックスタインバーガー(NSデザイン)・エレクトリック・アップライト・ベース及びチェロリミッターを深く効かせたサスティーンの長いサウンドが特徴的。また独特のビブラート を駆使し、どの楽器を使っても「トニー・レヴィンの音」を感じさせる深い重低音という共通点がある。

その他の活動編集

スタジオ・ミュージシャンとしては前述のポール・サイモン、ジョン・レノンを始めルー・リードアリス・クーパーアート・ガーファンクルトム・ウェイツジェームス・テイラーデヴィッド・ボウイのなどジャンルの枠を超えた活躍を見せている。日本においても野口五郎西城秀樹渡辺香津美黒沢健一高野寛大貫妙子渡辺美里Dip in the pool氷室京介らのアルバムやツアーに参加しており、馴染みの深いミュージシャンである。

ソロ編集

自身のソロ作品もリリースしており、世界中でレコーディングしたという『ワールド・ダイアリー』や、洞窟の中でレコーディングされた『フロム・ザ・ケイヴズ・オブ・ジ・アイアン・マウンテン』(スティーヴ・ゴーン、ジェリー・マロッタとの共作)、アコースティック色の強い『ウォーター・オブ・エデン』など実験精神に富んだ多彩な作品を精力的に発表している。

エピソード編集

  • 長年にわたりスキンヘッドに口髭がトレードマークであるが、1977年ピーター・ガブリエルの初めてのソロ・ツアーの時には「ヒゲ無し・頭髪あり」だった。(彼の兄のピート・レヴィンもスキンヘッドに口髭という風貌で、顔もそっくりである為に、外見上の区別が非常に難しい)。
  • ピーター・ガブリエルのソロ・デビュー(1977年)から今に至るまでアルバム及びツアーにベーシストとして起用され続けている。レヴィンがキング・クリムゾンのメンバーとして活動していた時期には、ガブリエル側とクリムゾン側がレヴィンのためにスケジュールを調整していたという逸話もある。
  • トリノオリンピック(2006年)での開会式で演奏するオファーをピーター・ガブリエルから受けたが、レコーディング・セッションの予定が入っていたために断ってしまった(ガブリエル側からは「イタリアでの演奏」としか言われず、オリンピック開会式であることをトニーは知らされなかった)。結局、開会式でトニーの代わりにベースを演奏したのは、トニーと同じくガブリエルの長年の盟友であるギタリストのデヴィッド・ローズ
  • これだけビッグ・ネームとなっているにも関わらず、自身のバンドや小規模ツアーの時の(Tony Levin Bandやカリフォルニア・ギター・トリオなど)の移動はバンに楽器を積んで自分たちで運転して全米のライブ・ハウスを回る。時にはバイクで合流したりもする。バイクはハーレーダビッドソンに乗っている。その時の模様は、彼のホームページで紹介されている[5]
  • 自身のホームページを10年以上続けており、自分自身で日記を書いてまめにアップしている。また写真撮影が趣味で、キング・クリムゾンの写真集も出版しており、自身のサイトには日記形式でツアーやレコーディングの様子を撮影した写真が多数掲載されている(演奏中にも客席や他のメンバーを写している)。
  • キング・クリムゾンではスピン・オフ的な曲「キング・クリムゾン・バーバー・ショップ」を自作・自演(歌唱も担当)をしている。
  • エスプレッソが大好物

ディスコグラフィ編集

ソロ・アルバム編集

  • 『ワールド・ダイアリー』 - World Diary (1995年)
  • 『ウォーター・オブ・エデン』 - Waters of Eden (2000年)
  • 『ピーセズ・オブ・ザ・サン』 - Pieces of the Sun (2002年)
  • 『ダブル・エスプレッソ』 - Double Espresso (2002年) ※「Tony Levin Band」名義
  • Resonator (2006年)
  • Stick Man (2007年)

ハービー・マン編集

  • 『ファースト・ライト』 - First Light (1974年)
  • サプライズ』 - Surprises (1976年)
  • Gagaku & Beyond (1976年)
  • 『ブラジル・ワンス・アゲイン』 - Brazil: Once Again (1978年)

ピーター・ガブリエル編集

詳しくは「ピーター・ガブリエル#ディスコグラフィ」を参照

キング・クリムゾン編集

詳しくは「キング・クリムゾンの作品」を参照

アンダーソン・ブルーフォード・ウェイクマン・ハウ編集

  • 閃光』 - Anderson Bruford Wakeman Howe (1989年)
  • Live at the NEC – Oct 24th 1989 (2010年)

ボジオ・レヴィン・スティーヴンス編集

  • 『ブラック・ライト・シンドローム』 - Black Light Syndrome (1997年)
  • 『シチュエーション・デンジャラス』 - Situation Dangerous (2000年)

プロジェクト編集

詳しくは「プロジェクト (バンド)#ディスコグラフィ」を参照
  • 『ライヴ・アット・ザ・ジャズ・カフェ』 - Live at the Jazz Café (1998年) ※プロジェクト1名義
  • 『ウェスト・コースト・ライヴ』 - West Coast Live (1999年) ※プロジェクト4名義
  • 『ア・スケアシティ・オブ・ミラクルズ』 - A Scarcity of Miracles (2011年) ※ア・キング・クリムゾン・プロジェクト名義

リキッド・テンション・エクスペリメント編集

詳しくは「リキッド・テンション・エクスペリメント#ディスコグラフィ」を参照

ブルーフォード・レヴィン・アッパー・エクストリミティーズ編集

  • 『ブラッフォード・レヴィン・アッパー・エクストリミティーズ』 - Bruford Levin Upper Extremities (1998年)
  • 『BLUEナイツ』 - B.L.U.E. Nights (2000年)

スティック・メン編集

  • Stick Men [A special edition] (2009年)
  • 『スープ』 - Soup (2010年)
  • Absalom EP (2011年)
  • Live In Montevideo 2011 (2011年)
  • Live In Buenos Aires 2011 (2011年)
  • Open (2012年)
  • Deep (2013年)
  • Power Play (2014年)
  • Unleashed: Live Improvs 2013 (2014年)
  • 『ライヴ・イン・トーキョー 2015』 - Midori: Live In Tokyo (2016年) ※デヴィッド・クロス参加
  • 『プログ・ノワール』 - Prog Noir (2016年)
  • 『六本木 - ライヴ・イン・トーキョー 2017』 - Roppongi - Live In Tokyo 2017 (2017年) ※メル・コリンズ参加

その他の主な参加アルバム編集

  • イエス:『結晶』 - Union (1991年)
  • ゴーン、レヴィン、マロッタ:『フロム・ザ・ケイヴズ・オブ・ジ・アイアン・マウンテン』 - From the Caves of the Iron Mountain (1997年)
  • Tony Levin、David Torn、Alan White: Levin Torn White (2011年)
  • トニー・レヴィン、マルコ・ミンネマン、ジョーダン・ルーデス :『LMR』 - Levin Minnemann Rudess (2013年)
  • Anthony Curtis and Tony Levin: Book of the Key (2015年)
  • トニー・レヴィン、マルコ・ミンネマン、ジョーダン・ルーデス :『フロム・ザ・ロウ・オフィセス』 - From The Law Offices Of (2016年)

脚注編集

外部リンク編集