トモエソウ(巴草; 学名: Hypericum ascyron)は、オトギリソウ科オトギリソウ属多年草中国語名は連翹であるが、これはモクセイ科の植物の和名となっている[1]

トモエソウ
2008年7月 福島県会津地方
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
: キントラノオ目 Malpighiales
: オトギリソウ科 Hypericaceae
: オトギリソウ属 Hypericum
: トモエソウ H. ascyron
学名
Hypericum ascyron L.
和名
トモエソウ(巴草)

リンネの『植物の種』(1753年) で記載された植物の一つであり[2]種小名 ascyronギリシア語[3]で同属の植物を意味する ἄσκυρον アスキュロン に由来する。

特徴 編集

茎は、高さ50-130センチメートルくらいになり、直立し、分枝する。は茎に対生し、形は披針形で葉の基部は茎をなかば抱く。花期は7-9月で、径5センチメートル、花弁5個の大きな黄色のを茎や枝の先につける。花は巴形のゆがんだ形をしており、和名の由来となっている。花の中心に雌蕊があり、花柱の先が5裂して反り返る。その周りには多数の雄蕊があり、5束に分かれる。

分布と生育環境 編集

日本では、北海道、本州、四国、九州に、アジアでは、朝鮮、中国、シベリアに広く分布し、山地や河川敷の日当たりのよい草地に自生する。

変種 編集

変種に、小型のヒメトモエソウ(ススヤトモエ)(var. brevistylum)、大型で、九州の山地や朝鮮、中国東北部に自生するオオトモエソウコウライトモエソウ)(var. longistylum)がある。

脚注 編集

  1. ^ 牧野 (1940:221, 325).
  2. ^ Linnaeus, Carolus (1753) (ラテン語). Species Plantarum. Holmia[Stockholm]: Laurentius Salvius. p. 783. https://www.biodiversitylibrary.org/page/358804 
  3. ^ 牧野 (1940:索引33).

参考文献 編集

日本語:

外部リンク 編集