トリストン・マッケンジー

アメリカの野球選手 (1997 - )

トリストン・アンドリュー・マッケンジーTriston Andrew McKenzie, 1997年8月2日 - )は、アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク市ブルックリン区出身のプロ野球選手投手)。右投右打。MLBクリーブランド・ガーディアンズ所属。

トリストン・マッケンジー
Triston McKenzie
クリーブランド・ガーディアンズ #24
2023年1月21日
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ニューヨーク州ニューヨーク市ブルックリン区
生年月日 (1997-08-02) 1997年8月2日(26歳)
身長
体重
6' 5" =約195.6 cm
165 lb =約74.8 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2015年 MLBドラフト1巡目戦力均衡ラウンドA
初出場 2020年8月22日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

経歴 編集

2015年のMLBドラフト1巡目戦力均衡ラウンドA(全体42位)でクリーブランド・インディアンスから指名され、プロ入り[1]。契約後、傘下のルーキー級アリゾナリーグ・インディアンスでプロデビュー。4試合(先発3試合)に登板して1勝1敗、防御率0.75、17奪三振を記録した。

2016年はA-級マホーニングバレー・スクラッパーズとA級レイクカウンティ・キャプテンズに所属し、2球団合計で15試合に先発登板して6勝5敗、防御率1.62、102奪三振を記録した。

2017年はA+級リンチバーグ・ヒルキャッツに所属し、25試合に先発登板して12勝6敗、防御率3.46、186奪三振を記録した。また、7月にはオールスター・フューチャーズゲームのアメリカ合衆国選抜として選出された[2]

2018年にMLB.comが発表したプロスペクト英語版ランキングでは23位、インディアンスの組織内では2位にランクインした[3][4]。シーズンではAA級アクロン・ラバーダックスに所属し、16試合に先発登板して7勝4敗、防御率2.68、87奪三振を記録した。

2019年広背筋を痛めて全休した。オフの11月20日にルール・ファイブ・ドラフトでの流出を防ぐために40人枠入りした[5]

2020年8月22日にメジャー初昇格を果たし、メジャーデビューとなった同日のデトロイト・タイガース戦では先発して6回を1失点、10奪三振で初登板初勝利を挙げた[6]。この年は8試合(先発6試合)に登板して2勝1敗、防御率3.24、42奪三振を記録した。ニューヨーク・ヤンキースとのワイルドカードシリーズでポストシーズン初登板を果たしたが、第2戦の6回表から登板し、2失点を喫して、シーズン終了となった[7]

2021年5月31日のシカゴ・ホワイトソックス戦で、球団新記録でリーグタイ記録となる8者連続奪三振を記録した[8]。8月15日のデトロイト・タイガース戦では8回途中まで完全試合を続けていたが、あと4アウトまで迫ったところで安打を許した[9]。この年は25試合(24先発)に登板し、5勝9敗、防御率4.95、136奪三振を記録した。

2022年は初の二ケタ勝利となる11勝(11敗)を記録した。

2023年は開幕を故障者リストで迎えた。6月4日にシーズン初登板を果たした[10]

投球スタイル 編集

投球データ(2021年レギュラーシーズン)
球種 割合 平均球速 最高球速
% mph km/h mph km/h
フォーシーム 61.6 92.1 148.2 95.6 153.9
スライダー 19.1 86.4 139 90.3 145.3
カーブ 18 79.3 127.6 82.2 132.3
チェンジアップ 1.3 86 138.4 88.2 141.9

BMIがわずか19しかない長身痩躯の体型から投げ込まれる平均92mph前後の速球が投球の6割以上を占める。変化球は、主にスライダーカーブを投げる。特にカーブは切れ味、変化量ともに抜群で、野球アナリストロブ・フリードマン英語版は「打つのは不可能な82マイル(約132キロ)のカーブボール」と絶賛した[11]。また、大谷翔平を3打席連続三振に仕留めた球としても知られている[12]チェンジアップが向上すればエース級の器になれると言われている[13][14]

詳細情報 編集

年度別投手成績 編集





















































W
H
I
P
2020 CLE 8 6 0 0 0 2 1 0 0 .667 127 33.1 21 6 9 0 1 42 0 0 12 12 3.24 0.90
2021 25 24 0 0 0 5 9 0 0 .357 495 120.0 84 21 58 0 3 136 2 2 66 66 4.95 1.18
2022 31 30 0 0 0 11 11 0 0 .500 741 191.1 138 25 44 0 5 190 8 0 65 63 2.96 0.95
2023 4 4 0 0 0 0 3 0 0 .000 73 16.0 12 1 13 0 0 16 1 0 9 9 5.06 1.56
MLB:4年 68 64 0 0 0 18 24 0 0 .429 1436 360.2 255 53 124 0 9 384 11 2 152 150 3.74 1.05
  • 2023年度シーズン終了時

年度別守備成績 編集



投手(P)












2020 CLE 8 0 4 0 0 1.000
2021 25 5 12 0 0 1.000
2022 31 12 9 1 1 .955
2023 4 0 0 0 0 ----
MLB 68 17 25 1 1 .977
  • 2023年度シーズン終了時

記録 編集

MiLB

背番号 編集

  • 26(2020年)
  • 24(2021年 - )

脚注 編集

  1. ^ Ryan S. Clark (2015年6月7日). “Park Vista's Smith, RPB's McKenzie could go on Day 1 of MLB draft” (英語). South Florida Sun-Sentinel. http://www.sun-sentinel.com/sports/highschool/baseball/palm-beach/fl-austin-smith-mckenzie-mlbdraft-0608-20150607-story.html 2018年5月19日閲覧。 
  2. ^ 2017 Futures Game U.S. Roster Preview”. SBネーション英語版 (2017年7月7日). 2018年5月19日閲覧。
  3. ^ 2018 MLB Prospects Watch – 100 Prospects. MLB.com. Retrieved on May 19, 2018.
  4. ^ 2018 MLB Prospects Watch – Cleveland Indians Top 30 Prospects list. MLB.com. Retrieved on May 19, 2018.
  5. ^ Steve Adams (2019年11月20日). “Indians Designate Nick Goody For Assignment, Add Three To 40-Man Roster” (英語). MLB Trade Rumors. 2019年11月25日閲覧。
  6. ^ Mandy Bell (2020年8月22日). “Dream debut for McKenzie: 10 K's and a W” (英語). MLB.com. 2020年8月23日閲覧。
  7. ^ Triston McKenzie Stats”. Baseball-Reference.com (2020年9月30日). 2020年10月31日閲覧。
  8. ^ Triston McKenzie strikes out 8 in a row” (英語). MLB.com (2021年6月1日). 2022年3月21日閲覧。
  9. ^ マッケンジー、完全試合迫る8回に被安打「かなり良い速球だったけど」”. 日刊スポーツ (2021年8月16日). 2022年3月21日閲覧。
  10. ^ Mandy Bell (2023年6月5日). “McKenzie (10 K's) in midseason form in '23 debut” (英語). MLB.com. 2023年6月12日閲覧。
  11. ^ 速度も落差も攻略不能? 大谷翔平を手玉に取った魔球に驚き「この子はエグい」”. Full-Count(フルカウント) ― 野球ニュース・速報・コラム ― (2021年8月23日). 2021年11月10日閲覧。
  12. ^ まるでVTR…エンゼルス大谷翔平は新人右腕のカーブに3打席連続三振 24歳196センチのマッケンジー「本当にいい球を投げられた」(中日スポーツ)”. Yahoo!ニュース. 2021年11月10日閲覧。
  13. ^ 「2018 - 2022 全30球団未来予想図 クリーブランド・インディアンス」『隔月刊スラッガー』2018年3月号 日本スポーツ企画出版社 45頁
  14. ^ 「2018 プロスペクト・ランキングTOP101」『隔月刊スラッガー』2018年5月号 日本スポーツ企画出版社 46頁

関連項目 編集

外部リンク 編集