トリー・キャニオン号

トリー・キャニオン号(Torrey Canyon)は、1967年3月18日英国沖で油流出事故を起こした、リベリア船籍の大型タンカー(12万トンタンカー)である[1]。全長は約250メートル。大型タンカーの海難による船舶の油濁事件としては史上最大級とされており、世界的にも注目を集めた[2]

トリー・キャニオン号事件編集

トリー・キャニオン号(118,285dwt)はクウェート原油を満載し(原油117,000トンを積んでいた)、ペルシア湾から英国(ミルフォード・ヘブン港)に向けて航行中、1967年3月18日午前9時11分に、英国南西部のシリー島ランズエンドの間の浅瀬座礁した[3](「七つ岩」の暗礁に乗り上げた)[4]

貨物油は直ちに壊れたタンクから流れ出した。離礁作業が難航し、3月26日に2つに折損した。油の流出が続き、英国政府は船内に残った4万トンの原油を燃焼させるために船を爆破することを命じた。爆撃は3月30日まで続き、船は沈没した。流出した油は119,000トンに及び、英国の南西部とフランスの北部沿岸部を深刻な被害を及ぼした[3]

事故の原因は、予定されたコースを変えて航行した船長にあるとされている。この事故を契機として、国際海事機関(IMO)において、タンカー事故時の油流出量の抑制策が検討され、1973年に海洋汚染防止条約(MARPOL)が締結された[3]

脚注編集

  1. ^ トリー・キャニオン号事件』 - コトバンク
  2. ^ 環境白書”. www.env.go.jp. 環境省. 2023年3月6日閲覧。
  3. ^ a b c 主要なタンカー油流出事故について”. www.mlit.go.jp. 国土交通省(一部改変). 2023年3月5日閲覧。
  4. ^ トリー・キャニオン号の座礁事件について (PDF) - 依田啓二(CRID 1390001206051308160

関連項目編集

外部リンク編集