トロムス・オ・フィンマルク県

トロムス・オ・フィンマルク県
Troms og Finnmark
トロムス・オ・フィンマルク県の県章
県の紋章
トロムス・オ・フィンマルク県の位置
ノルウェーの国旗 ノルウェー王国
地方区分ノールノルゲ
県庁所在地トロムソヴァドソー
面積
 - 総計
 - 国土に占める割合
1位
74,829.68 km²
19.4 %
人口
 - 総計 (2020)
 - 全人口に占める割合
 - 人口変化 (10年)
 - 人口密度
11位
243,311 人
4.5 %
- %
3.3 人/km²
県内総生産
 - 総計(-)
 - 全GDPに占める割合
-位
- 万NOK
- %
県番号(ISO 3166-2:NONO-54
公式サイトhttps://www.tffk.no/

トロムス・オ・フィンマルク県 (ノルウェー語:Toroms og Finnmark、北部サーミ語: Romsa ja Finnmárkuクヴェン語: Tromssa ja Finmarkku[1]) は、北ノルウェー最北端の 、地域である。

県南はヌールラン県と接し、南にスウェーデンノールボッテン県フィンランドエノンテキエイナリウツヨキ)、ロシアムルマンスク州ペチェングスキーと接する。

面積は74,829.68 km²であり、ノルウェー国内で最大の面積を誇る。人口は243,311人(2020年1月1日現在)である[2]


ノルウェー地域改革2017年にノルウェー立法府ストーティングで採用され、2020年1月1日にトロムス県フィンマルク県が合併。現在のトロムス・オ・フィンマルク県となった。また、この時ヌールラン県に属していた自治体、チェルスンはトロムス・オ・フィンマルクに移された。

尚、旧トロムス県と旧フィンマルク県の両者とも、選挙区については合併以前と同様である。

合併は現地住民にあまり受け入れられておらず、特にフィンマルクにおいてこの傾向は強い。合併前にフィンマルクで行われた住民投票では、約87%の住人が合併に反対した[3]

また、既存の県章(Fylkesvåpen)を2つ用いる唯一の県である[4]

名称編集

トロムス・オ・フィンマルク県の名称は3つの言語に公式の表記が存在する。

ノルウェー語Troms og Finnmark

北部サーミ語Romsa ja Finnmárku

クヴェン語Tromssa ja Finmarkku

トロムス・オ・フィンマルク県は、合併した旧トロムス県と旧フィンマルク県の2つの名前から構成されている。「オ」はノルウェー語の接続詞ogであり、英語のandにあたる。

2018年2月15日に、トロムス・オ・フィンマルク県の名称は合併に関する合意書の中で発表された。[5]

歴史編集

行政の歴史編集

トロムスとフィンマルクの両地域は、ヴァードウスレーン(Vardøhus len)に中世後期から17世紀半ばに分割されるまで属していた(この「len」とは郡を指す)。元来はベルゲンフスレーン(Bergenhus len)の下位区分であったが、1576年に主要郡の地位を獲得した。1662年からヴァードウスアムト(Vardøhus amt)となる。1680年、ヴァードウスアムトはヌールランアムト(Nordlandenes amt)に組み込まれたが、1685年に分離し、現在のフィンマルクに相当する地域が完成した。1787年、ヌールランアムトにあった現在のトロムス地域を含む地域がヴァードウスアムトに移された上、地域名はフィンマルケンスアムト(Finmarkens amt)に変更された。1844年に現トロムス地域は郡の地位を獲得し、トロムソアムト(Tromsø amt)となり、トロムソとフィンマルク2地域の教区知事が置かれることとなった。

1918年にはこの区画配置は廃止され、トロムス県とフィンマルク県がそれぞれ誕生した。

2020年1月1日に両県は合併した。合併については下記を参照。[6]

2020年のノルウェー地域改革と合併編集

トロムス県とフィンマルク県の合併は、地域改革の一環として行われた。この改革は、ノルウェーの現首相(2020年現在)エルナ・ソルベルグ内閣の政治プロジェクトの1つであり、19県を11県に再編するというものであった。[7]

改革についての通達は2016年4月5日にストーティングで発表され、翌年2017年6月8日に改革が決定された[8][9][10]

しかしながら、フィンマルク県では合併に対し反対の声が上がった。実際に、合併前の2018年5月7日から14日まで行われたフィンマルクの住民投票では、約87%の住人が合併に反対した[11]

2018年2月14日、トロムス県とフィンマルク県の各代表者が2県の合併の合意のために、オスロガーデエモンにあるOslo Airport Hotellに集結し、翌日の2月15日16時に、交渉が締結された[12]

地理編集

 
Kvalsundの山並み
 
アルタのアルタフィヨルド

トロムス・オ・フィンマルク県は、ノルウェーで最も北、そして東に位置する県である(スヴァールバル諸島は県ではない)。また、ノルウェーで最も大きな県であり、最も人口密度の低い県である。

ノールカップクニフシェロッデンがヨーロッパ最北の地とされることが多いが、実際はレーベスビューノードキン半島ノールキン岬がヨーロッパ最北である。またノールカップ基礎自治体ホニングスヴォーグは世界最北端の都市であると主張している。また、ヴァードーはノルウェーで最も東に位置する街であり、イスタンブールよりもさらに東にある。

海岸線は広大なフィヨルドにより不規則な形をしている。

北部の沿岸部では、ノルウェーで最も大きい規模の海鳥のコロニーを見ることが出来る。1番大きいものはモゼーイェルムソヤのコロニー、そしてノールカップ基礎自治体のGjesværstappanのコロニーである。

最も標高の高い場所は、ルッパに位置する45㎢の面積を持つオクスフィヨルド氷河の頂上である。フィンマルクの中央部と東部は基本的に山岳地帯が少なく、氷河はない。ノールカップ以東の土地は大抵が300m未満である。

バレンツ海に面した不毛の沿岸地域、フィヨルド地域、渓谷、樹木の生い茂る地域もあり、様々な自然が見られる。県の約半分が森林限界より上に位置し、残り半分の大部分はカバノキの一種である低いヨーロッパダケカンバに覆われている。

最も緑の多い地区はアルタ地域とタナ川周辺の渓谷、東側ではセル=ヴァランゲルパスビク渓谷の低地地域であり、この地域にあるとシベリアトウヒの森は、ロシアタイガ植生の一部とされている。この渓谷はノルウェー国内で最もヒグマが住んでおり、またマスクラットが生息する国内で唯一の場所である。オオヤマネコヘラジカはフィンマルクの大部分に住んでいるが、沿岸地域ではまれである。

脚注編集

[脚注の使い方]
  1. ^ moderniseringsdepartementet, Kommunal-og (2018年4月6日). “Nye fylkesnavn” (ノルウェー語). 2020年6月15日閲覧。
  2. ^ Mæhlum, Lars (2020-03-22). “Troms og Finnmark” (ノルウェー語 (ブークモール)). Store norske leksikon. http://snl.no/Troms_og_Finnmark. 
  3. ^ NRK (2018年5月16日). “Folkeavstemningen i Finnmark: 87 prosent stemte nei” (ノルウェー語 (ブークモール)). NRK. 2020年12月30日閲覧。
  4. ^ NRK (2017年8月25日). “Aspaker blir fylkesmann for Troms og Finnmark” (ノルウェー語 (ブークモール)). NRK. 2018年2月15日閲覧。
  5. ^ Her er avtalen mellom Troms og Finnmark” (ノルウェー語). www.nordlys.no (2018年2月15日). 2020年12月31日閲覧。
  6. ^ Mæhlum, Lars (2020-03-22). “Troms og Finnmark” (ノルウェー語 (ブークモール)). Store norske leksikon. http://snl.no/Troms_og_Finnmark. 
  7. ^ moderniseringsdepartementet, Kommunal-og (2017年4月5日). “Prop. 84 S (2016–2017)” (ノルウェー語 (ニーノシュク)). Regjeringa.no. 2020年12月31日閲覧。
  8. ^ moderniseringsdepartementet, Kommunal-og (2016年4月5日). “Meld. St. 22 (2015–2016)” (ノルウェー語). Regjeringen.no. 2020年12月31日閲覧。
  9. ^ moderniseringsdepartementet, Kommunal-og (2016年4月5日). “Regjeringen vil ha om lag 10 regioner” (ノルウェー語). Regjeringen.no. 2020年12月31日閲覧。
  10. ^ Sak” (ノルウェー語). Stortinget (2008年2月13日). 2020年12月31日閲覧。
  11. ^ NRK (2018年5月16日). “Folkeavstemningen i Finnmark: 87 prosent stemte nei” (ノルウェー語 (ブークモール)). NRK. 2020年12月31日閲覧。
  12. ^ NTB (2018年2月14日). “Meklingen mellom Troms og Finnmark er i gang: – Hver stein blir snudd” (ノルウェー語). iFinnmark. 2020年12月31日閲覧。