トーナリズム
トーナリズム(英:Tonalism)とは、1880年から1915年頃アメリカで行われた、雰囲気や影を強調する[1]、フランスのバルビゾン派から派生した[2]風景画の芸術スタイルである。日本では色調主義ともいう。トーナリズムは、暗い色、または灰色、茶色や青などの中間色が構成を支配する画風で風景画を描く。このグループの代表的な画家にはジョージ・イネス、トマス・デューイングやジェームズ・マクニール・ホイッスラーなどがあげられる。またエドワード・スタイケンなどの写真家にも影響を与えた。
アメリカの美術批評家たちは、1890年代後半の頃からこれらの作品を記述するための用語としてトーナリズム("色調,tonal")を使い始めた。トーナリズムはヨーロッパから印象派やモダニズムが紹介されると共に次第に影響力を失った。
トーナリズムの画家
編集- ジョージ・イネス(1825-1894)
- エドワード・ミッチェル・バニスター (1828–1901)
- ジェームズ・マクニール・ホイッスラー(1834-1903)
- アレクサンダー・ヘルウィグ・ワイアント (1836-1892)
- ジャン=シャルル・カザン (1840-1901)
- ウィリス・シーバー・アダムス(1844–1921)
- ラルフ・アルバート・ブレークロック(1847–1919)
- アルバート・ピンカム・ライダー(1847-1917)
- ドワイト・ウィリアム・トライオン(1849-1925)
- ヘンリー・ファラー(1844-1903)
- トマス・デューイング(1851-1931)
- ジョン・ヘンリー・トワックトマン(1853-1902)
- ジョン・フランシス・マーフィー(1853-1921)
- ラヴェル・バージ・ハリソン(1854-1929)
- チャールズ・ウォーレン・イートン(1857-1937)
- ブルース・クレーン(1857-1937)
- ヘンリー・ウォード・レンジャー(1858-1916)
- アーサー・フランク・マシューズ(1860-1945)
- フレデリック・ウィリアム・コスト (1865-1923)
- ザビエル・マルティネス(1869-1943)
- パーシー・グレー (1869–1952)
- グランヴィル・レドモンド(1871-1935)
- クラーク・ヴォーリーズ (1871-1933)
- アンヘル・デ・コーラ (1871–1919)
- マックス・メルドラム(1875-1955)
- エドワード・スタイケン(1879-1973)
- フランク・ノダシャ(1880-1959)
- ジョセフ・オールワーシー(1892–1991)
- エマニュエル・カヴァッリ(1904–1981)
- レオン・ダボ
- チャールズ・メルヴィル・デューイ
ギャラリー
編集-
ジェームズ・マクニール・ホイッスラー
金と黒の夜想曲, 1875年頃 -
ジョージ・イネス
夏の風景, 1894年 -
トマス・デューイング
夜明け前,1895年頃 -
アレクサンダー・ヘルウィグ・ワイアント
アークビルの秋、Smithsonian American Art Museum -
レオン・ダボ
浜辺, 1900年頃
出典
編集- ^ "Art Movements". artbrokering.com. Retrieved on January 18, 2007.
- ^ Avery, Kevin J. & Fischer, Diane P. "American Tonalism: Selections from the Metropolitan Museum of Art and the Montclair Art Museum ". Burlington Magazine, Vol. 142, No. 1168, July, 2000. p. 453.