ドミニク・ティーム

オーストリアのテニス選手

ドミニク・ティームDominic Thiem, ドイツ語発音: [ˈdɔmɪnɪk ˈtiːm][1], 1993年9月3日 - )はオーストリアニーダーエスターライヒ州ウィーナー・ノイシュタット出身の男子テニス選手。ATPランキング自己最高位はシングルス3位、ダブルス67位。これまでにATPツアーでシングルス17勝を挙げている。身長185cm、体重79kg。右利き、バックハンド・ストロークは片手打ち。

ドミニク・ティーム
Dominic Thiem
2023年モンテカルロ・マスターズでのドミニク・ティーム
基本情報
愛称 ドミ(Domi)
国籍  オーストリア
出身地 同・ウィーナー・ノイシュタット
生年月日 (1993-09-03) 1993年9月3日(30歳)
身長 185cm
体重 79kg
利き手
バックハンド 片手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2011年
ツアー通算 17勝
シングルス 17勝
ダブルス 0勝
生涯獲得賞金 29,569,266 アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・シングルス
全豪 準優勝(2020)
全仏 準優勝(2018・19)
全英 4回戦(2017)
全米 優勝(2020)
優勝回数 1(米1)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪 1回戦(2015)
全仏 1回戦(2014・15)
全英 2回戦(2014)
全米 2回戦(2014)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 3位(2020年3月2日)
ダブルス 67位(2019年10月7日)
2023年6月9日現在

選手経歴 編集

ジュニア時代 編集

両親がテニスコーチの家庭に生まれ、6歳でテニスを始める。14歳の時にジュニアとしてのキャリアをスタート。2010年全仏オープンジュニアで、ジュニアグランドスラム初出場を果たすが、単複ともに一回戦で敗退した。ウィンブルドンジュニアに挑戦するが、全仏オープンジュニアに続いて単複ともに1回戦で敗退。年間世界ランキングは921位。2011年は全豪オープンジュニア男子ダブルスでベスト8。全仏オープンジュニア男子シングルスで準優勝。全米オープンジュニア男子ダブルスでベスト4。年間世界ランキングは638位。

2012年 プロ転向 編集

2012年にプロに転向。ITF男子サーキット3大会で優勝。年間世界ランキングは309位。

2013年 チャレンジャー初優勝 編集

2013年はITF男子サーキットで25勝4敗、ATPチャレンジャーツアーで15勝7敗の成績を残し、ITF男子サーキット2大会、チャレンジャー2回の優勝を飾った。年間世界ランキングは139位。

2014年 ツアー初の決勝進出 編集

 
ムチュア・マドリード・オープンにて(2014年)

全豪オープンで予選を勝ち上がりグランドスラムに初出場した。 2014年マドリード・オープンでは当時世界ランキング3位のスタニスラス・ワウリンカを1-6, 6-2, 6-4で破り初めてトップ10プレイヤーに勝利し3回戦に進出。全仏オープンでは2回戦でラファエル・ナダルに挑戦し、2-6, 2-6, 3-6で敗れた。 8月の地元のオーストリア・オープンで初めてのツアー決勝に進出しダビド・ゴファンに6–4, 1–6, 3–6で敗れ準優勝となった。全米オープンでは2回戦で第11シードのエルネスツ・グルビスを4-6, 3-6, 6-4, 6-3, 6-3、3回戦で第19シードのフェリシアーノ・ロペスを6-4, 6-2, 6-3で破り大会初出場で4回戦に進出した。4回戦では第6シードのトマーシュ・ベルディヒに1-6, 2-6, 4-6で敗れた。年間世界ランキングは39位。

2015年 ツアー初優勝 編集

2015年のマイアミ・オープンでは2回戦で第10シードのフェリシアーノ・ロペス、3回戦でジャック・ソック、4回戦で第28シードのアドリアン・マナリノに勝利し自身ATPマスターズ1000初のベスト8に進出した。準々決勝ではアンディ・マリーと対戦するも敗れた。 5月のニース・オープンではニック・キリオス、第3シードエルネスツ・グルビス、第2シードジョン・イズナーを破り、決勝でレオナルド・マイエルを6–7(8), 7–5, 7–6(2)で破りツアー初優勝を果たした。 さらに7月のクロアチア・オープンでは準決勝で第1シードガエル・モンフィス、決勝でジョアン・ソウザを6–4, 6–1で破りツアー2勝目を挙げる。 翌週のスイス・オープン・グシュタードでは決勝で第1シードのゴファンを7–5, 6–2で破り、ツアー3勝目を挙げた。 年間最終の世界ランキングを20位とした。

2016年 全仏ベスト4 ATPファイナルズ初出場 トップ10入り 編集

2016年の2月アルゼンチン・オープンでは準決勝でBIG4の一角のナダルを6-4, 4-6, 7-6(4)で破り決勝に進出する。決勝ではニコラス・アルマグロを7-6(2), 3-6, 7-6(4)で破り優勝、ツアー4勝目をあげた。続けてリオ・オープンでは準々決勝で当時世界ランク6位のダビド・フェレールを6-3, 6-2で破り、準決勝へと進出するもギド・ペラに1-6, 4-6で敗れた。同じ月のメキシコ・オープンではグリゴール・ディミトロフを7-5, 6-2で破るなどして決勝に進出。決勝ではバーナード・トミックを7-6(6), 4-6, 6-3で下して優勝しATPワールドツアー500、そしてハードコートでの初タイトルとなった。

その後のBNPパリバ・オープンではジョー=ウィルフリード・ツォンガに、マイアミ・オープンではノバク・ジョコビッチに、モンテカルロ・マスターズではナダルに破れそれぞれベスト16にとどまる。その後のBMWオープンではアレクサンダー・ズベレフなどを破り、決勝に進出した。決勝でフィリップ・コールシュライバーに敗れ、準優勝となった。BNLイタリア国際では3回戦でロジャー・フェデラーに7-6(2), 6-4で勝利しベスト8に進出したが、準々決勝では錦織圭に3-6, 5-7で敗れた。翌週のニース・オープンでは決勝でA・ズベレフを6-4, 3-6, 6-0で破り、2連覇、シーズン3勝目を挙げた。翌週の全仏オープンでは、初進出の準々決勝でゴファンを4-6, 7-6(7), 6-4, 6-1で破りベスト4進出。全仏オープンでのオーストリア人によるベスト4はトーマス・ムスターユルゲン・メルツァーに次ぐ3人目である。準決勝ではジョコビッチに2-6, 1-6, 4-6で敗れた。翌週の世界ランキングを7位とし、初のトップ10入りを果たす。

芝シーズンに入ると初戦のメルセデス・カップでは準決勝で再びフェデラーを3-6, 7-6(7), 6-4で破り、芝コートでは初めて決勝に進出した。決勝でコールシュライバーに6-7(2), 6-4, 6-4で勝利し、芝コート初優勝を果たす。ゲリー・ウェバー・オープンでは準決勝でフロリアン・マイヤーに敗れた。ウィンブルドン選手権では2回戦でイジー・ベセリーに6-7(4), 6-7(5), 6-7(6)で敗れた。

 
2016年エルステ・バンク・オープンでのドミニク・ティーム

7月の地元でのオーストリア・オープンではシングルスは1回戦でティームと同じオーストリアの元世界ランク8位の先輩でもあるユルゲン・メルツァーに敗れた。しかし、デニス・ノバクと組んだダブルスでは初めて決勝に進出。決勝ではコールホフ/ミドルコープ組に敗れた。ロジャーズ・カップは初戦で途中棄権した。リオデジャネイロ・オリンピックは欠場。ウエスタン・アンド・サザン・オープンではベスト8に進出。準々決勝でミロシュ・ラオニッチに敗れた。全米オープンは4回戦で途中棄権した。

その後は4大会で早期敗退、上海マスターズ欠場でレースランキングは9位に下がるも、ナダルの欠場で繰り上がり自身初のATPワールドツアー・ファイナルズ出場を決めた。ATPワールドツアー・ファイナルズではラウンドロビン初戦でジョコビッチに7-6(10), 0-6, 2-6で敗北した。2戦目はガエル・モンフィスに6-3, 1-6, 6-4で勝利をあげる。準決勝進出をかけ、ラオニッチと対戦したが6-7(5), 3-6で敗れ、1勝2敗の3位に終わり敗退となった。年間最終ランキングは8位。

2017年 マスターズ準優勝 世界4位 編集

全豪オープンでは初めて4回戦に進出するが、ダビド・ゴファンに敗れた。2月のリオ・オープンでは決勝でパブロ・カレーニョ・ブスタに7-5, 6-4で勝利し、ツアー8勝目を挙げた。3月のBNPパリバ・オープンでは準々決勝でスタン・ワウリンカに4-6, 6-4, 6-7(2)で敗れた。

欧州クレーコートシーズンではバルセロナ・オープンでは世界ランキング1位のアンディ・マリーを6-2, 3-6, 6-4で破り、2017年のATPワールドツアー500大会2回目の決勝に進出した。そしてマドリード・オープンでは準決勝でパブロ・クエバスを破り、ATPマスターズ1000自身初の決勝進出を果たしたものの、いずれもラファエル・ナダルの前に屈した。しかしBNLイタリア国際では準々決勝でナダルを6-4, 6-3で下した。なお、ティームは2017年クレーシーズンで唯一ナダルから勝利した選手となったが、準決勝で第2シード、世界ランキング2位のノバク・ジョコビッチに1-6, 0-6で敗れた。全仏オープンでは準々決勝でこれまで5戦全敗の前年覇者ジョコビッチに7-6(5), 6-3, 6-0で初めて勝利しリベンジに成功、2年連続の全仏ベスト4。これによりティームは2017年のクレーコートシーズンにおいて、欠場中のロジャー・フェデラーを除くBIG4全員に勝利した事となった。しかし準決勝でナダルに3-6, 4-6, 0-6で再び敗れた。

 
2017年ウィンブルドン選手権でのドミニク・ティーム

芝ではゲリー・ウェバー・オープンで2回戦で敗退した。ウィンブルドンでは4回戦でトマーシュ・ベルディヒにフルセットで敗退した。以降ティームは調子を落とし、全米オープンは4回戦でフアン・マルティン・デル・ポトロに2セットアップで2度マッチポイントを握るも敗れた。その後のアジアでは成都オープンジャパン・オープン・テニス選手権上海マスターズと3週連続で初戦で敗退した。パリ・マスターズでは2回戦敗退となるが翌週11月6日付のランキングは自己最高となる4位を記録。2度目の最終戦となるATPファイナルズではナダルの補欠として参戦したパブロ・カレーニョ・ブスタに勝利したものの、ダビド・ゴファングリゴール・ディミトロフとの試合に敗れ1勝2敗でラウンドロビンで敗退した。年間最終ランキングは5位。

2018年 全仏準優勝 全米ベスト8 編集

年始のカタール・エクソンモービル・オープンでは準決勝前に病気で棄権。全豪オープンでは3回戦で第26シードのアドリアン・マナリノを下し2年連続4回戦進出。4回戦ではテニーズ・サングレンに敗れて、ベスト8入りを逃した。

2月には得意のクレーコート大会であるアルゼンチン・オープンで2度目の優勝。ムチュア・マドリード・オープンでは準々決勝で第1シードでラファエル・ナダルに勝利し、ナダルのクレーコートでの連続セット獲得記録を50でストップさせた[2]。2年連続で決勝に進出するも、第2シードのアレクサンダー・ズベレフに敗れて2年連続の準優勝となった。その後、全仏オープンの最後の前哨戦であるリヨン・オープンで優勝。全仏オープンは3年連続ベスト4入りすると準決勝でマルコ・チェッキナートを下してグランドスラム大会初の決勝進出を果たすが、決勝は第1シードのラファエル・ナダルに4-6, 3-6, 2-6で敗れて準優勝に終わる。

 
2018年全仏オープンでのドミニク・ティーム

ウィンブルドン選手権では1回戦で背中を痛め、途中で棄権した[3]全米オープンでは順当に勝ち進み、4回戦で昨年の準優勝者ケビン・アンダーソンをストレートで破り、全仏オープン以外のグランドスラム大会では初めてベスト8進出を果たしたが、準々決勝で第1シードのナダルに6-0, 4-6, 5-7, 7-6(4), 6-7(5)で敗れた。その後、サンクトペテルブルク・オープンでは優勝。ATPファイナルズは1勝2敗でラウンドロビンで敗退した。年間最終ランキングは8位。

2019年 マスターズ初優勝 2年連続全仏準優勝 ATPファイナルズ準優勝 編集

年始のカタール・エクソンモービル・オープンでは1回戦敗退。全豪オープンでは2回戦でのアレクセイ・ポピリン戦で途中棄権した。BNPパリバ・オープンでは準決勝でミロシュ・ラオニッチを破り、決勝ではロジャー・フェデラーに3-6, 6-3, 7-5の逆転勝利を収め、ATPマスターズ1000初優勝を果たした[4]

バルセロナ・オープンでは準決勝でラファエル・ナダルを6-4, 6-4で下し、決勝ではダニール・メドベージェフに6-4, 6-0で勝利して優勝した。ムチュア・マドリード・オープンのシングルスでは、ファビオ・フォニーニやフェデラーを破りベスト4入りしたが、準決勝でノバク・ジョコビッチに敗れた。ダブルスではディエゴ・シュワルツマンと組んで準優勝。全仏オープンは準々決勝でカレン・ハチャノフを下して、4年連続のベスト4入り。準決勝ではジョコビッチに6-2, 3-6, 7-5, 5-7, 7-5で勝利して、2年連続決勝進出を果たしたが、決勝でラファエル・ナダルに3-6, 7-5, 1-6, 1-6で敗れた[5]

 
2019年ウィンブルドン選手権でのドミニク・ティーム

ウィンブルドン選手権ではサム・クエリーに敗れ、2年連続初戦敗退。地元開催のオーストリア・オープンでは決勝でアルベルト・ラモス=ビノラスを7-6(0), 6-1で下して初優勝を飾った[6]ロジャーズ・カップでは初戦となった2回戦で地元のデニス・シャポバロフをフルセットで、3回戦でマリン・チリッチをストレートで下して、大会初のベスト8に進出したが、準々決勝でダニール・メドベージェフに敗れた。全米オープンは1回戦敗退。10月にはチャイナ・オープンエルステ・バンク・オープンで優勝した[7]

ATPファイナルズのラウンドロビンではフェデラーとジョコビッチを倒して準決勝に進出[8]。準決勝でアレクサンダー・ズベレフに勝利したが、決勝はステファノス・シチパスに敗れて準優勝。年間最終ランキングは4位。

2020年 全米優勝 全豪準優勝 世界3位 編集

全豪オープンは準々決勝でラファエル・ナダルを破ると、準決勝ではアレクサンダー・ズベレフを下して、初の決勝進出を果たす。決勝ではノバク・ジョコビッチからリードを奪うも、フルセットの末に逆転負けを喫して準優勝だった。3月より新型コロナウイルス感染症の流行でツアーが中断。中断期間中はエキシビションマッチに参戦した[9]

 
2020年全豪オープンでのドミニク・ティーム

その後に出場した全米オープンではマリン・チリッチらを下して勝ち進むと、準決勝でダニール・メドベージェフをストレートで破り、全米オープンでは初となる決勝進出を決めた。アレクサンダー・ズベレフとの決勝では2セットダウンから巻き返し、フルセットの末、最終セットはタイブレークを制して2-6, 4-6, 6-4, 6-3, 7-6(6)で勝利し、初のグランドスラム制覇を果たした[10]。全米における2セットダウンからの逆転勝利はパンチョ・ゴンザレス以来71年ぶり、グランドスラム大会制覇はオーストリア人選手としてトーマス・ムスター以来25年ぶりであった[11]

2週間後に開幕した全仏オープンでは過密日程やフルセットにもつれたユーゴ・ガストンとの4回戦などで疲労困憊となり、準々決勝でディエゴ・シュワルツマンにフルセットの末敗れた[12]ATPファイナルズはラウンドロビンを2勝1敗で突破。準決勝でジョコビッチを下したが、決勝ではダニール・メドベージェフに敗れ、2年連続準優勝。年間最終ランキングは3位。

2021年 怪我によるツアー離脱 編集

全豪オープンは3回戦でニック・キリオス相手に2セットダウンからの逆転勝利を収めるが、4回戦でグリゴール・ディミトロフにストレートで敗れた。その後は慢性的な足の怪我により、2か月の離脱[13]

復帰戦のムチュア・マドリード・オープンではベスト4入り。しかし、得意のクレーシーズンにもかかわらず早期敗退が続き、全仏オープンではパブロ・アンドゥハル相手に2セットアップからの逆転負けで、1回戦敗退に終わった[14]。大会後に「準備できてない」として東京オリンピック欠場を発表した[15]

芝シーズンを初めのマヨルカ・オープン初戦を途中棄権すると、手首の故障でウィンブルドン選手権棄権を報告した。8月18日に、右手首の故障が回復しないため、シーズンを終了することを発表した[16]。年間最終ランキングは15位。

2022年 復帰と苦闘 世界352位 編集

昨年の怪我が完全に回復していないため、復帰が長引き、全豪オープンも欠場することになった。2月のコルドバ・オープンで復帰予定だったが、右指の怪我のために欠場。BNPパリバ・オープンマイアミ・オープンも欠場。3月末のマルベージャで開催されたATPチャレンジャーツアーで復帰するも、初戦敗退。試合後、新型コロナウイルス陽性反応により、復帰が長引いた[要出典]

セルビア・オープンで再復帰するも、1回戦敗退。その後、全仏オープンまで7連敗を記録し、世界ランキングは352位まで落ちた。ザルツブルク-アニフ・チャレンジャー1回戦で、フィリップ・ミソリック相手に復帰後初勝利を記録した[17]。続くスウェーデン・オープンでは復帰後ツアー初白星を挙げ、2回戦で第4シードのロベルト・バウティスタ・アグートを破った。年間最終ランキングは105位。

2023年 編集

開幕戦となったアデレード国際1では予選から出場するも、權順宇に4-6, 1-6のストレートで予選敗退。全豪オープンでは1回戦で第5シードのアンドレイ・ルブレフに3-6, 4-6, 2-6はストレートで敗れた。2015年に次ぐ大会2度目の初戦敗退となった。

 
2023年モンテカルロ・マスターズでのドミニク・ティーム

プレースタイル 編集

大きいテイクバックから繰り出されるフォアハンドは強烈なトップスピンを放つ。バックハンドは片手打ちでフラットやスピン、スライスなどを打ち分ける[18]。ベースライン後方から強烈な球を打ち込みチャンスになれば果敢にコートの中に入り、ボレーで仕留める攻守一体のプレーが魅力。サービスは最速233キロを誇るがアドバンテージサイドでの1stはワイド方向へスピンサーブを打つことが多い。フットワークがよくスタミナも兼ね備えている。

通算キャリアの中で大きな怪我もなく、着実に力をつけてきたティームは、クレーコートを得意としており、「次世代のクレーキング」と称される[要出典]

主要大会決勝 編集

グランドスラム 編集

シングルス:4 (タイトル1回, 準優勝3回) 編集

結果 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
準優勝 2018年   全仏オープン クレー   ラファエル・ナダル 4-6, 3-6, 2-6
準優勝 2019年   全仏オープン クレー   ラファエル・ナダル 3-6, 7-5, 1-6, 1-6
準優勝 2020年   全豪オープン ハード   ノバク・ジョコビッチ 4-6, 6-4, 6-2, 3-6, 4-6
優勝 2020年   全米オープン ハード   アレクサンダー・ズベレフ 2-6, 4-6, 6-4, 6-3, 7-6(8-6)

ATPファイナルズ 編集

シングルス: 2 (準優勝2回) 編集

結果 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
準優勝 2019年   ロンドン ハード (室内)   ステファノス・チチパス 7-6(8-6), 2-6, 6-7(4-7)
準優勝 2020年   ロンドン ハード (室内)   ダニール・メドベージェフ 6-4, 6-7(2-7), 4-6

ATPマスターズ1000 編集

シングルス:3 (タイトル1回 準優勝2回) 編集

結果 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
準優勝 2017年   マドリード クレー   ラファエル・ナダル 6-7(8-10), 4-6
準優勝 2018年   マドリード クレー   アレクサンダー・ズベレフ 4-6, 4-6
優勝 2019年   インディアンウェルズ ハード   ロジャー・フェデラー 3-6, 6-3, 7-5

ATPツアー決勝進出結果 編集

シングルス: 29回 (17勝12敗) 編集

大会グレード
グランドスラム (1–3)
ATPファイナルズ (0–2)
ATPツアー・マスターズ1000 (1–2)
ATPツアー500 (5–1)
ATPツアー250 (10–4)
サーフェス別タイトル
ハード (6–4)
クレー (10–8)
芝 (1–0)
カーペット (0–0)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2014年8月2日   キッツビュール クレー   ダビド・ゴファン 6-4, 1-6, 3-6
優勝 1. 2015年5月23日   ニース クレー   レオナルド・マイエル 6-7(8-10), 7-5, 7-6(7-2)
優勝 2. 2015年7月26日   ウマグ クレー   ジョアン・ソウザ 6-4, 6-1
優勝 3. 2015年8月2日   グシュタード クレー   ダビド・ゴファン 7-5, 6-2
優勝 4. 2016年2月14日   ブエノスアイレス クレー   ニコラス・アルマグロ 7-6(7-2), 3-6, 7-6(7-4)
優勝 5. 2016年2月28日   アカプルコ ハード   バーナード・トミック 7-6(8-6), 4-6, 6-3
準優勝 2. 2016年5月1日   ミュンヘン クレー   フィリップ・コールシュライバー 6-7(7-9), 6-4, 6-7(4-7)
優勝 6. 2016年5月21日   ニース クレー   アレクサンダー・ズベレフ 6-4, 3-6, 6-0
優勝 7. 2016年6月13日   シュトゥットガルト   フィリップ・コールシュライバー 6-7(2-7), 6-4, 6-4
準優勝 3. 2016年9月25日   メス ハード (室内)   リュカ・プイユ 6-7(5-7), 2-6
優勝 8. 2017年2月26日   リオデジャネイロ クレー   パブロ・カレーニョ・ブスタ 7-5, 6-4
準優勝 4. 2017年4月30日   バルセロナ クレー   ラファエル・ナダル 4-6, 1-6
準優勝 5. 2017年5月14日   マドリード クレー   ラファエル・ナダル 6-7(8-10), 4-6
優勝 9. 2018年2月18日   ブエノスアイレス クレー   アルヤジ・ベデネ 6-2, 6-4
準優勝 6. 2018年5月13日   マドリード クレー   アレクサンダー・ズベレフ 4-6, 4-6
優勝 10. 2018年5月26日   リヨン クレー   ジル・シモン 3-6, 7-6(7-1), 6-1
準優勝 7. 2018年6月10日   全仏オープン クレー   ラファエル・ナダル 4-6, 3-6, 2-6
優勝 11. 2018年9月23日   サンクトペテルブルク ハード (室内)   マルティン・クリザン 6-3, 6-1
優勝 12. 2019年3月17日   インディアンウェルズ ハード   ロジャー・フェデラー 3-6, 6-3, 7-5
優勝 13. 2019年4月28日   バルセロナ クレー   ダニール・メドベージェフ 6-4, 6-0
準優勝 8. 2019年6月9日   全仏オープン クレー   ラファエル・ナダル 3-6, 7-5, 1-6, 1-6
優勝 14. 2019年8月3日   キッツビュール クレー   アルベルト・ラモス=ビノラス 7-6(7-0), 6-1
優勝 15. 2019年10月6日   北京 ハード   ステファノス・チチパス 3-6, 6-4, 6-1
優勝 16. 2019年10月27日   ウィーン ハード (室内)   ディエゴ・シュワルツマン 3-6, 6-4, 6-3
準優勝 9. 2019年11月17日   ロンドン ハード (室内)   ステファノス・チチパス 7-6(8-6), 2-6, 6-7(4-7)
準優勝 10. 2020年2月2日   全豪オープン ハード   ノバク・ジョコビッチ 4-6, 6-4, 6-2, 3-6, 4-6
優勝 17. 2020年9月13日   全米オープン ハード   アレクサンダー・ズベレフ 2-6, 4-6, 6-4, 6-3, 7-6(8-6)
準優勝 11. 2020年11月23日   ロンドン ハード (室内)   ダニール・メドベージェフ 6-4, 6-7(2-7), 4-6
準優勝 12. 2023年8月5日   キッツビュール クレー   セバスティアン・バエス 3-6, 1-6

ダブルス: 3回 (0勝3敗) 編集

結果 No. 決勝日 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2016年7月23日   キッツビュール クレー   デニス・ノバク   ヴェスレイ・コールホフ
  マトウェー・ミッデルコープ
6-2, 3-6, [9-11]
準優勝 2. 2019年2月17日   ブエノスアイレス クレー   ディエゴ・シュワルツマン   オラシオ・セバジョス

  マキシモ・ゴンサレス

1-6, 1-6
準優勝 3. 2019年5月11日   マドリード クレー   ディエゴ・シュワルツマン   ホリア・テカウ

  ジャン=ジュリアン・ロジェ

2-6, 3-6

成績 編集

略語の説明
 W   F  SF QF #R RR Q# LQ  A  Z# PO  G   S   B  NMS  P  NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

グランドスラム大会 編集

大会 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 通算成績
全豪オープン 2R 1R 3R 4R 4R 2R F 4R A 1R 1R 19–10
全仏オープン 2R 2R SF SF F F QF 1R 1R 1R 28–10
ウィンブルドン 1R 2R 2R 4R 1R 1R NH A A 1R 5–7
全米オープン 4R 3R 4R 4R QF 1R W A 1R 2R 23–8

大会最高成績 編集

大会 成績
ATPファイナルズ F 2019, 2020
インディアンウェルズ W 2019
マイアミ QF 2015
モンテカルロ QF 2018
マドリード F 2017, 2018
ローマ SF 2017
カナダ QF 2019
シンシナティ QF 2016, 2017
上海 QF 2019
パリ SF 2018
オリンピック A 出場なし
デビスカップ Z1 2014–2017
ATPカップ RR 2020

その他 編集

ジュニアの頃から今に至るまでコーチはギュンター・ブレスニク。11歳の頃から週1回のレッスンを受ける。 14歳ごろまで両手で打っていたバックハンドも、ブレスニクの勧めにより片手打ちに変えている。

好きなサッカーチームはチェルシーFC[19][リンク切れ]である。

テニスプレイヤーのクリスティナ・ムラデノビッチと交際していたことがある。

脚注 編集

  1. ^ The pronunciation by Dominic Thiem himself”. ATP World Tour. 2017年10月22日閲覧。
  2. ^ ナダル、ティエムに敗れクレーコートでの連勝ストップ マドリードOP”. AFP (2018年5月12日). 2018年5月14日閲覧。
  3. ^ 全仏準優勝のティーム途中棄権、初戦で姿を消す”. THE TENNIS DAILY (2018年7月4日). 2018年7月4日閲覧。
  4. ^ “テニス=BNPパリバ、ティエムがフェデラー破り優勝”. Reuters. (2019年3月18日). https://jp.reuters.com/article/tennis-idJPKCN1QZ0A3 
  5. ^ ティエム、夢のGS制覇に「近づいている」 2年連続全仏準Vも手応え”. www.afpbb.com. 2019年6月10日閲覧。
  6. ^ ティエム「子どもの頃からの目標」、母国大会のジェネラーリOP制す”. www.afpbb.com. 2019年8月4日閲覧。
  7. ^ ティームV「信じられない」”. news.tennis365.net. 2019年10月28日閲覧。
  8. ^ 【テニス】ティエム、ATPファイナルズで4強進出1番乗り…ジョコビッチ&フェデラー撃破”. Olympic Channel. 2019年11月18日閲覧。
  9. ^ アドリア・ツアーへの批判は「不要」、ティエムが再びキリオスに反撃”. www.afpbb.com. 2020年9月14日閲覧。
  10. ^ ティエムが全米優勝、初のGS制覇 歴史的逆転劇でズベレフ破る”. AFP. 2020年9月14日閲覧。
  11. ^ ドミニク・ティエム:全米オープン2020優勝記念インタビュー”. Red Bull. 2020年11月22日閲覧。
  12. ^ 全米王者ティエムは疲労困憊「限界を超えていた」”. nikkansports.com. 2020年10月7日閲覧。
  13. ^ 世界4位のティエムがヒザのケガが癒えずATP250ベオグラード大会を欠場。マドリードでの復帰目指す”. tennisclassic.jp. 2021年6月7日閲覧。
  14. ^ 「本当の自分じゃないみたいだった」優勝候補のティーム、まさかの全仏OP初戦敗退に落胆「すべてのショットにパワーがない」”. THE DIGEST. 2021年6月7日閲覧。
  15. ^ ティーム 東京五輪を欠場”. テニス365. 2021年6月25日閲覧。
  16. ^ 前年王者ティエム、全米OP欠場 手首のけがで今季終了”. www.afpbb.com. 2022年2月1日閲覧。
  17. ^ 元US王者ティエム、ついに復帰後初勝利「困難な状況の中、私を支え、信じてくれたすべての人に感謝したい」[ザルツブルグ・オープン]”. tennisclassic.jp. 2022年7月16日閲覧。
  18. ^ https://kokorono.net/thiem-racket#toc1” (2020年5月20日). 2020年5月20日閲覧。
  19. ^ http://japan.chelseafc.com/news/blogs/boilerplate-allincfc/allincfc/sporting-blues-enjoying-success.html

外部リンク 編集