ナポレオン・ボナパルト (フェリー)

ナポレオン・ボナパルト(Napoleon Bonaparte)は、フランス海運会社SNCMフランス語版が運航していたフェリー。SNCMの同名の船としては3代目である。1996年に就航し、事故後2012年にいったん引退。その後2014年にMSC社に売却され、ラプソディー (Rhapsody) に改名され運航されている。

ナポレオン・ボナパルト
Napoleon Bonaparte
バスティアに入港する「ナポレオン・ボナパルト」
基本情報
船種 フェリー
船籍 フランスの旗 フランス (1996-2014)
マルタの旗 マルタ (2014-2016)
イタリアの旗 イタリア (2016-)
所有者 SNCMフランス語版(1996-2014)
GNV(2014-)
建造所 アトランティーク造船所 (フランスサン=ナゼール)
母港 アジャクシオ (1996-2014)
バレッタ (2014-2016)
ジェノヴァ (2016-)
船級 BV
信号符字 FNNB (1996-2014)
9HA3648 (2014-2016)
IBME (2016-)
IMO番号 9104835
MMSI番号 229834000
改名 ナポレオン・ボナパルト (1996-2014)
ラプソディー(2014-)
経歴
発注 1994年2月24日
起工 1995年2月13日
進水 1995年9月16日
就航 1996年4月26日
運航終了 2012年9月30日
現況 イタリアの旗 イタリアで就航中
要目
総トン数 44,307 トン
全長 172 m
全幅 30.40 m
喫水 6.70 m
機関方式 ディーゼル
主機関 SEMT ピルスティク 18PC2.6B 4基
推進器 2軸
出力 43,000kW (58,420馬力)
速力 24ノット
旅客定員 2,650名
乗組員 179名
車両搭載数 乗用車708台
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概要 編集

1976年に就航した初代ナポレオンの代船として、フランス・サン=ナゼールアトランティーク造船所で建造され、1996年4月に就航したSNCMのマルセイユ - アジャクシオ間に就航。就航時は地中海で最大かつ最も豪華な設備だった。

2012年10月27日、マルセイユ港にて強風の影響で岸壁に衝突し部分的に沈没[1]。引き上げ作業の後、2014年にイタリアMSCに売却されナポリで修繕を行い2015年にGNV社に移籍し「ラプソディ」として就航[2]。2017年よりジェノヴァ - ポルト・トッレス航路に就航。2020年シーズン終了後は新型コロナ感染者の隔離用施設として使用された。

船内 編集

12デッキ
  • パノラマバー「ラ・ビジ」(LA VIGIE)
11デッキ
  • サンルーム
  • カフェバー「ギャラクシー」(GALAXIE) (2階)
10デッキ
  • カフェバー「ギャラクシー」(GALAXIE) (1階)
  • ディスコ「ディスコフォリ」(DISCOFOLIES)
  • ブティック
  • 展望通路
  • プール「ル・ラゴン」(LE LAGON)
9デッキ
  • 特等室(4名×8室)
  • ミーティングルーム「アゴラ」(AGORA)
  • カフェテリア・レストラン「ル・サーフ」(LE SURF)
  • スナックバー「モンパルナス」(MONTPARNASSE)
  • 展望通路
  • レストラン「ペーレ・グルマンド」(POELE GOURMANDE)
  • レストラン「ル・シアージュ」(LE SILLAGE)
8デッキ
  • 特等室(4名×4室)
  • 個室(4名×252室)
7デッキ
  • 個室(4名×64室)
6デッキ
  • 案内所
  • エントランス
  • 個室(4名×130室)
  • 座席部屋 (242名)
5デッキ
  • 個室(4名×54室)
  • カーデッキ
4デッキ
  • 個室(4名×39室)
  • カーデッキ
3デッキ
  • 個室(4名×4室)
  • カーデッキ

ギャラリー 編集


事故・インシデント 編集

ジロラッタとの衝突 編集

2011年8月26日の朝、マルセイユでドック操縦中に、ジロラッタは後部にあるSNCMのナポレオン・ボナパルトの後部に衝突した。影響はシートの損傷と救命ボート破壊にとどまった[3]

マルセイユの岸壁との衝突 編集

2012年10月27日の夕方、毎年恒例の越冬のためにナポレオン・ボナパルトがマルセイユ港の護岸での係留時、強風が係留ロープを切断し、漂流した。風に流され反対側の岸壁に衝突し機関室に浸水した[4]。翌日、船尾が港の底に触れたが乗客はおらず人的被害なし。12月に引き上げ作業が開始された。

脚注 編集

外部リンク 編集