ニール・サイモンのキャッシュ・マン

ニール・サイモンのキャッシュ・マン』(原題:Max Dugan Returns)は1983年アメリカ映画。『グッバイガール』の監督ハーバート・ロス、脚本ニール・サイモンによるコメディドラマ。マシュー・ブロデリックキーファー・サザーランドの映画デビュー作品[2]

ニール・サイモンのキャッシュ・マン
Max Dugan Returns
監督 ハーバート・ロス
脚本 ニール・サイモン
製作 ハーバート・ロス
ニール・サイモン 
製作総指揮 ロジャー・M・ローススティーン
出演者 マーシャ・メイソン
ジェイソン・ロバーズ
マシュー・ブロデリック
ドナルド・サザーランド
音楽 デヴィッド・シャイア
撮影 デヴィッド・M・ウォルシュ
編集 リチャード・マークス
配給 アメリカ合衆国の旗20世紀フォックス
公開 アメリカ合衆国の旗1983年3月25日
日本の旗1984年1月15日
上映時間 98分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
興行収入 $17,613,720[1]
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概要 編集

製作・脚本のニール・サイモンと、彼の妻マーシャ・メイソンが、1977年から共に係わった5作品(『グッバイガール』、『名探偵再登場』、『第2章』、『泣かないで』、本作)のうち、本作の公開年に二人が離婚したため、これが最後の作品となった[2]

ドナルド・サザーランドキーファー・サザーランドが父子で出演しているが、同じシーンでの出演は無い[2]。ドナルド演じるブライアン刑事の息子役はブライアン・パートが演じており、本作で映画初出演を果たしたキーファーは、脇役の不良少年役に留まり、登場シーンはごくわずかである。

ストーリー 編集

高校教師のノラは夫と死別してから、15歳の息子マイケルと二人で慎ましやかな生活を送っていた。 ところが経済的に苦しい中、長年使っていた愛車ボルボが盗難に合う。 警察へ行くと、担当した刑事のブライアンはノラに惹かれ、通勤用にオートバイを貸すことにする。 ブライアンがオートバイに同乗し、運転を教えている時に強盗事件が発生する。 一緒に犯人を追跡した二人は惹かれ合いキスを交わす。

ある日、知らぬ男から電話があり、そしてノラの家に訪問して来る。 その男は、28年前に蒸発したノラの父マックスであった。 始めは父を拒絶するノアだが、マックスが63歳になり、心臓疾患のため余命半年であること知ると、家に泊まるよう告げる。 ところがマックスは、スーツケースに68万ドル以上の大金を持ち歩いていた。 マックスはカジノのディーラーになり、ギャングから金を巻き上げたという。

翌朝、マックスは孫のマイケルに、自分はおじいさんの親友でしばらく泊まることになったと話す。 そして、マックスは家電製品を大量に購入し、さらに高級車のベンツをノラへ贈る。 しかし、マイケルの金銭感覚に悪影響があると、ノアとマックスは口論になる。 ブライアンがデートの誘いに来ると、ノラはマックスの存在を必死に隠そうとするが、庭にはベンツがあり、多くの新しい家電製品を見て、ブライアンは疑念を頂く。

そんな中マックスは、三振ばかりのへなちょこ野球少年マイケルのために、シカゴ・ホワイト・ソックスの名コーチ、チャーリー・ラウを金で雇い、マイケルのバッティングをコーチさせる。 さらに残りの40万ドルを、ノラ名義で銀行に預金する。 ところが、ブライアンはその事を突き止め、ついにマックスの存在がばれてしまう。 するとマックスは「素晴らしい2週間だった」とビデオに残し姿を消す。

ノラとブライアンは、息子たちが出場する野球の試合を観に行く。 マックスの行方を知りたいブライアンだが、ノラにも行き先はわからなかった。 試合が始まり、ブライアンの息子がピッチャーを務め、マイケルに打順が回ってくる。 始めは押され気味のマイケルだが、3球目に見事ホームランを打つ。 そして、そのホームランボールをある少年が拾うが、そこにはマックスの姿があり、彼は記念にと少年からボールを買い取る。

試合が終わり、ブライアンとノラたち親子は駐車場に来るが、ノラのベンツが無くなっている。 また車が盗まれたと嘆くノラだが、その時ベンツが路上を走って来る。 運転席にはマックスがおり、彼は手を振るとそのまま走り去って行くのだった。

登場人物 編集

ノラ
演 - マーシャ・メイソン
高校教師。高校生の息子マイケルを女手一つで育てている。突然現れた父を始めは拒絶するも、余命半年である事を知り、家に泊めることにする。
マイケル
演 - マシュー・ブロデリック
ノラの息子、15歳の高校生。野球チームに所属しているが、いつも三振ばかりしている。
マックス
演 - ジェイソン・ロバーズ
ノラの父。28年前に蒸発していたが、突然現れる。余命半年でギャングと警察に追われている。大金を持っており、高級車や電化製品をノラ達へ贈る。孫のマイケルのため、メジャー・リーグのコーチを雇う。
ブライアン
演 - ドナルド・サザーランド
ブルーのスーツを愛着する刑事。ノラに想いを寄せる。ノラ家の異変に気付き、マックスの存在を嗅ぎつける。
チャーリー・ラウ
演 - 本人
シカゴ・ホワイト・ソックスのコーチ。マックスに雇われ、マイケルのバッティングコーチとなる。
ビル
演 - キーファー・サザーランド
マイケルが通う学校の生徒。不良少年。

キャスト 編集

※カッコ内は日本語吹替[3]

ラウは名打撃コーチとして知られる人物で、アメリカでの公開当時はMLBシカゴ・ホワイトソックスの現職の打撃コーチ (前々年迄はニューヨーク・ヤンキースで同職) だった。マックスが雇ったバッティングを教えるコーチ役として出演している。アメリカでの公開翌年に癌で死去した。

その他声の出演:鈴木れい子

関連商品 編集

日本では、ビデオソフトが1988年ビクターエンタテインメントより販売された。DVDは未発売(GYAO!などでの配信は行われている)。

脚注 編集

  1. ^ Max Dugan Returns(1983)” (英語). Box Office Mojo. Amazon.com. 2015年1月20日閲覧。
  2. ^ a b c Max Dugan Returns (1983) Trivia”. IMDb. 2015年1月20日閲覧。
  3. ^ 初回放送 TBS『木曜ロードショー(深夜放送枠)』。

外部リンク 編集