ネピジグイット高等学校

ネピジグイット高等学校(ネピジグイットこうとうがっこう、: École secondaire Népisiguit[e.kɔl.sə.gɔ̃.dɛʁ.ne.pi.zi.gwɪt]略称: ESN)は、 ヌーヴォーブランズウィック州カナダ)のバサースト市にあるフランス語高等学校。九年生から十二年生までシャルール湾のおよそ800人の学生を提供している[1]。シャルール湾の周辺地域を含めポワント=ヴェルトやアラールヴィル、例外地域としてはサンソヴール教区などのアカディ半島に位置している地域も提供している[2]

ネピジグイット高等学校
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ネピジグイット高等学校の校舎前。
国公私立の別 公立学校
設立年月日 1970年
共学・別学 男女共学(男女ほぼ同数)
課程 全日制課程
単位制・学年制 学年制
設置学科 普通科(各学年4学級)
学期 2学期制
所在地 NB E2A 6X1
北緯47度37分3.2秒 西経65度41分04秒 / 北緯47.617556度 西経65.68444度 / 47.617556; -65.68444座標: 北緯47度37分3.2秒 西経65度41分04秒 / 北緯47.617556度 西経65.68444度 / 47.617556; -65.68444
外部リンク ネピジグイット高等学校
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以下、ネピジグイット高等学校をネピジグイット高校と略す。

語源編集

ネピジグイットの語源は、バサースト市を流れるネピジグイット川に由来している。この名前は、ミクマク語ではネビシグイッテゥク(Nepisigwitg)と発音されて、「先走りの川」という意味を持つ[3]。この名付けはワバナキ連盟の最も激しい流れの川とされていた事から由来している。フランスの植民地支配の下では、バサーストはネピジグイット荘園(Seigneurie de Népisiguit)とされ[4]、1812年から1826年にかけてバサーストは「サント=ファミーユ=ド=ネピジグイット町」(Village de Sainte-Famille-de-Népisiguit)と呼ばれたこともある[4]

校風編集

ネピジグイット高校は州の言語的少数派・アカディ人が大半を占めているため、校風は何よりもフランス語を重んじることである。母語で遠慮なく話せる場作りや全部フランス語の開催がその校風を反映している。

象徴編集

 
ネピジグイット高校のロゴマーク。

ネピジグイット高校のロゴマークは五角形のなかに慧眼があり、そのしたにノートと鉛筆・万年筆が描かれている。ロゴの輪郭に学校の標語「尊厳・責任・知識」(: Dignité・Responsabilité・Savoir)が書いてある。このロゴと付き加えてオオカミの紅い爪痕を背景に「ESN」と書いてあるロゴも存在する。学校のシンボルカラーは臙脂色。制服着用義務は課せられていないため、生徒は私服で授業を受けているが、校内の帽子の着用は禁止されている。

マスコットは校舎の所々で描かれているオオカミのルベール(Rebelle)である。マスコットのコスチュームは二枚があり、絵でのルベールは目が黒いのだが、コスチュームでは目が青い。

教育編集

ネピジグイット高校での教育は、ヌーヴォーブランズウィック州教育省が規定するように、フランス語の教育方針に従う。ヌーヴォーブランズウィックでの最大のフランス語の学校の一つと数えられており、選択教科や課外活動は比較的に豊かである。

数学の構成はカナダの各州の教育省に定められていて、ヌーヴォーブランズイックの場合は学年ごと三種類の通路A・通路B・通路Cに分けられている。通路Aは「戦略的計算能力」(: Numératie stratégique)、通路Bは「技術応用」(: Application technique)、通路Cは「科学とモデリング」(: Sciences et modélisation)と順番通りに授業内容が広がっていく。なお、歴史的にはその三種類は段階とされていたが、現在では通路と呼ばれ、各々の生徒のニーズに応じている[5]

国語科目は、カナダの仏語教育の権利が1982年のカナダ人権憲章の第23条が採用されたおかげで、全国各地で保証されている[6]。国語(仏語)の規定は数学と異なり、公用語は二ヶ国語があるため、州教育省では二つの部門で分けらて仏語部門の下で決まる[7]。ネピジグイット高校の場合は仏語北東学区第四分区(: DSFNE sous-district 4)に所属し[2]、州教育省の指針を参考にしながら学区の国語方針に従っている。

歴史科目は日本と違って世界史と国史のどちらかを選ぶよりは各学年で両方が必修科目として等間隔に課せられている[8]。九年生には歴史科目がないのだが、その代わりに地理科目がある。十年生は世界史を受けているが、十一年生以来はカナダ史を受けるようになる[8]。十一年以降は選択科目としてアカディ史を受けることが出来る[9]

学校活動編集

生徒の娯楽や学校生活の充実のために校外の団体を呼びかけることがあり、劇団やコメディアンの開催は毎年しばしばとリシュリュー公会堂で行われている。一方、即興劇部(Comité d'improvisation)は昼休みにリシュリュー公会堂に部内対決を行うことはよくある。

地域社会関与としては、環境部(Comité d'environnement)が存在し、度々校舎やその周辺の掃除をしている。秋に紅葉を掻き集めたあと焼き芋を食べる習慣はないが、冬になると地上が雪に覆われるため、掃除のかわりに雪に沸騰中のメープルシロップを数本そそいで「かえで飴」(Tire d'érable)をつくる習慣がある。環境部の他に「波々部」(Comité vague en vague)が存在し、散歩大会等の開催や啓発活動に関与している。

他校との交流の際にスポーツチーム等は、「ESN反乱軍」(Les Rebelles de l'ESN)という名称で対決している[10][11]

学校施設編集

学校施設として挙げられるものは次のようである。

リシュリュー公会堂(Centre Richelieu)は舞台であらゆる団体の開催を提供している。放課後等の学校とは無関係な開催を提供しているため街の公会堂の一棟でもある。体育館は九年生から十年生の必修科目の体育に主に使われていて、スポーツや運動を提供している。リシュリュー公会堂があるため、舞台がない。運動場は校舎の南に位置してあり、トラックと野球場となっている。その裏に森林を通るプロムナードがあり、冬に体育のスキーやかんじきの散策として使われている[12]

食堂には約70台の食卓があり、郷土料理等の給食を提供している。それに加えて、朝は予鈴が鳴る前に生徒の寄り合いの場となっている。

校舎に入口は三つがあり、南の入口はバスで通学した生徒のためにあって昇降口となっている[13]。日本の学校の間取りとは似たように昇降口に入ってから各々の生徒のロッカーはあるが、日本とは違ってロッカーはシューズボックスではなく一般ロッカーとなっている。尚、ロッカーの鍵付きは厳しく課されていて、学校は有料で南京錠を調達している[14]

歴史編集

1970年、フランス語の高等教育の需要によってネピジグイット高等学校は公立学校として建設される[15]

2008年1月、英語のバサースト高校のバスケットチーム・ボーイズインレッドの交通事故の際に、ネピジグイット高校は支援活動を行った[16]。 ネピジグイット高校とバサースト高校の二校の生徒会の代表者が会い、交流した。これを機に、彼らは特定の英語話者の若者と仏語話者の若者の齟齬を脇に置いた。

2018年3月19日、二人の生徒がベッドの上に置いてある数丁の銃の写真をインスタグラムに載せ、キャプションは警察の射殺をそそのかすラップの歌詞が添えられ、銃の違法な携帯・使用の虞で放課中に乱射防止措置・コードルージュ(Code rouge)がネピジグイット高校と共に四校で行われ、校舎の幽閉状況下で二人の生徒は無事に逮捕された[17]。後に一人の生徒の警察官の父親の銃だと判明され、二人とも釈放された。

教職員と科目の一覧編集

以下のデータは2019 - 2020学期からのもの[18]。教職員の分類は必ずしも部門をそのまま反映するわけではないことに注意してください。

執行

  • ポール・ティボド(Paul Thibodeau)(学長)
  • シャンタル・デゥセット(Chantal Doucet)(副学長兼学生センター担当)
  • ステファンヌ・アシェ(Stéphane Hachey)(副学長兼管理と学校生活担当)

言語教科

  • 仏語(国語科目):
    • ナタリー・ジオネ(Nathalie Gionet)
    • ジュディット・ブードロ(Judith Boudreau)
    • カトリン・ブリーソン(Katherine Brisson)
    • ナタリー・ブシェ(Nathalie Boucher)
    • ブリジット・フーレム(Brigitte Foulem)
    • ジョゼ・ラガセ(Josée Lagacé)
    • マリー=クロード・マレ(Marie-Claude Mallet)
  • 英語(第二ヶ国語科目):
    • ジュリー・グルド(Julie Gould)
    • ジャネール・シアソン(Janelle Chiasson)
    • ノルマ・サウンダ―ズ(Norma Saunders)
  • スペイン語(外国語科目):
    • ジャスティ・モリナーレズ(Justy Molinares) (スペイン語兼芸術)

数学

  • ギロ・ディオット(Guillot Diotte)
  • マノン・フランクール(Manon Francœur)
  • ルネ・ベランジェ(Renée Bélanger)
  • マノン・ベランジェ(Manon Bélanger)
  • デュニ・モリソン (Denis Morrison)
  • エティエンヌ・ノエル(Étienne Noël)
  • ルシル・ピトル(Lucille Pitre)
  • ポール・ドワロン(Paul Doiron)

芸術

  • ジャスティ・モリナーレズ(Justy Molinares)(スペイン語兼芸術)

体育

  • ブルノ・デゥセット(Bruno Doucet)
  • ジェッフ・オティエ (Jeff Authier)
  • マルタン・レジェ(Martin Léger)

社会科学

  • ギレンヌ・フォンジェミ(Guylaine Fongémie)(地理学兼法律学)
  • ルネ・アシェ(René Hachey)(歴史学兼地理学)
  • ロバン・ルブラン(Robin Leblanc)(歴史学兼社会学)

家庭科

  • ピエレット・ヴィエンノ(Pierrette Vienneau)
  • カロール・テリオ=ラガセ(Carole Thériault-Lagacé)
  • アニー・テリオ(Annie Thériault)

自然科学

  • デュニ・ジャン(Denis Jean)(物理学)
  • アニック・ベルナール(Annick Bernard)(生物学)
  • マルック・デゥセット(Marc Doucet) (生物学)
  • ジョジアンヌ・デュゲ(Josianne Duguay)(一般自然科学兼生物学)
  • マリー・メ・ゴヴァン(Marie May Gauvin)(化学)

技術・職業

  • ニコラ・デーグル(Nicholas Daigle)
  • デュニ・ルブラン(Denis Leblanc)
  • ブルノ・デゥセット(Bruno Doucet)
  • ブルース・モーリン(Bruce Morin)
  • パトリック・ラーンドリ(Patrick Landry)

准教授

  • アニック・ブリアール(Annick Bryar)
  • サーンドラ・シャンベルラン(Sandra Chamberlain)
  • リンダ・コモ(Linda Comeau)
  • エドナ・デュゲ(Edna Duguay)
  • ナディーヌ・フルニエ(Nadine Fournier)
  • ディアンヌ・フルネット(Diane Frenette)
  • モナ・リザ・フルネット(Mona Lisa Frenette)
  • カロリーヌ・アシェ(Caroline Hachey)
  • デネージュ・エベール(Desneiges Hébert)
  • リエット・エベール(Liette Hébert)
  • セリナ・マレ(Serina Mallet)
  • ポリーヌ・メックグラー(Pauline McGraw)
  • ダニエル・ノエル(Danielle Noël)
  • イザベル・プリオ(Isabelle Pouliot)
  • クリスティーヌ・パワー(Christine Power)
  • デュニーズ・ロア(Denise Roy)
  • エリーズ・ヴィエンノ(Elise Vienneau)

進路指導

  • エティエンヌ・ゴダン(Étienne Godin)
  • ジーナ・マリア・シキローネ(Gina Maria Scichilone)

学校開発官

  • マルック・アルスノー(Marc Arseneau)

図書室担当

  • スザンヌ・モリソン(Suzanne Morrison)
  • ミシュリンヌ・ブノワ(Micheline Benoît)

管理役務

  • スザンヌ・ゲネット(Suzanne Guénette)
  • マドレンヌ・ギタール(Madeleine Guitard)
  • ヨーランド・ブードロ(Yolande Boudreau)

社会福祉事業担当

  • フレデリック・ギタール(Frédérick Guitard)

行動管理担当

  • ジュリー・ケリー(Julie Kelly)

脚注編集

[脚注の使い方]
  1. ^ École secondaire Népisiguit – Bathurst”. 仏語北東学区(DSFNE). 2020年8月3日閲覧。
  2. ^ a b Francophone nord-est” (フランス語). ヌーヴォーブランズウィック政府. 2020年8月3日閲覧。
  3. ^ Ganong, William Francis, 1864-1941. (1912). An organization of the scientific investigation of the Indian place-nomenclature of the Maritime Provinces of Canada (second paper). [Ottawa]: [Royal Society of Canada]. ISBN 0-665-81434-8. OCLC 53661551. https://www.worldcat.org/oclc/53661551 
  4. ^ a b McCarthy, A. J. (Aloysius James) (1999). Historic Bathurst on the Bay of Chaleur. Halifax, N.S.: Nimbus Pub. p. 144. ISBN 1-55109-303-0. OCLC 45357066. https://www.worldcat.org/oclc/45357066 
  5. ^ Parcours mathématiques” (フランス語). ネピジグイット高等学校. 2020年8月3日閲覧。
  6. ^ LOI CONSTITUTIONNELLE DE 1982” (フランス語). カナダ政府. 2020年8月3日閲覧。
  7. ^ (フランス語) POLITIQUE 321. ヌーヴォーブランズウィック教育省 (Ministère de l'éducation). (2004年9月1日 2004) 
  8. ^ a b L’enseignement secondaire au Canada: guide de transfert des élèves Nouveau-Brunswick (secteur francophone)” (フランス語). ヌーヴォーブランズウィック教育省(Ministère de l'éducation). 2020年8月3日閲覧。
  9. ^ L'histoire de l'Acadie oubliée dans les écoles anglophones” (フランス語). アカディ・ヌーベル(新聞). 2020年8月3日閲覧。
  10. ^ Équipe Rebelles de ESN” (フランス語). 高校ホッケー東大会(Hockey des écoles secondaires de la conférence de l'est). 2020年8月3日閲覧。
  11. ^ Hockey féminin : les Rebelles de l’ESN visent haut”. ラディオ・カナダ(国立新聞社). 2020年8月3日閲覧。
  12. ^ バサースト雪くま(Ours des neiges de Bathurst)”. バサースト クロスカントリースキークラブ. 2020年8月3日閲覧。
  13. ^ Transport des élèves”. ネピジグイット高等学校. 2020年8月3日閲覧。
  14. ^ Casiers et cadenas”. ネピジグイット高等学校. 2020年8月3日閲覧。
  15. ^ Évaluation des structures - Liste complète” (フランス語). ヌーヴォーブランズウィック政府. 2020年8月3日閲覧。
  16. ^ Présomption d'innocence bafouée à l'ESN de Bathurst?” (フランス語). アカディ・ヌーベル(新聞). 2020年8月3日閲覧。
  17. ^ Les élèves de Bathurst ont pris le code rouge au sérieux, selon un directeur d’école” (フランス語). ラディオ・カナダ(国立新聞社). 2020年8月3日閲覧。
  18. ^ Personnel 2019-2020” (フランス語). ネピジグイット高等学校. 2020年8月3日閲覧。