ノッティンガム・フォレストFC

イングランドのサッカークラブ

ノッティンガム・フォレスト・フットボール・クラブNottingham Forest Football Club)は、イングランドノッティンガムを本拠地とするサッカークラブである。

ノッティンガム・フォレストFC
原語表記 Nottingham Forest Football Club
愛称 Forest, The Reds
The Tricky Trees
Red and White Army
クラブカラー    
   
創設年 1865年
所属リーグ プレミアリーグ
所属ディビジョン 1部(2023-24
ホームタウン ノッティンガム
ホームスタジアム
シティ・グラウンド
収容人数 30,332人[1]
代表者 イングランドの旗 ニコラス・ランドール
監督 ポルトガルの旗 ヌーノ・エスピリト・サント
公式サイト 公式サイト
ホームカラー
アウェイカラー
サードカラー
テンプレート(ノート)サッカークラブPJ

1979年、1980年にUEFAチャンピオンズカップ(現UEFAチャンピオンズリーグ)を2連覇した古豪である。

概要 編集

現存するイングランドのプロクラブとしては、同じくノッティンガムを本拠地とするノッツ・カウンティFCに次いで二番目に古く、ライバルのノッツ・カウンティのホームスタジアム、メドウ・レーンとシティ・グラウンドはトレント川の対岸同士で200メートルしか離れていない。ブライアン・クラフ監督時代にはジョン・ロバートソントレヴァー・フランシスピーター・シルトンらを擁してUEFAチャンピオンズカップ二連覇を果たした。

1978年シーズンにはリーグ初優勝を果たしている(これ以降2016年にレスター・シティFCが優勝するまでの38年間初優勝チームはなかった)。1978-79シーズンのチャンピオンズカップ決勝マルメFFとの対戦ではフランシスの得点で大会初優勝を果たし、翌1979-80シーズンのチャンピオンズカップ決勝のハンブルガーSVとの対戦ではロバートソンの得点で2連覇を果たした。1981年2月に行われた第1回トヨタカップのヨーロッパ代表で、南米代表のナシオナル・モンテビデオ国立競技場で対戦し0-1で敗れた。

1989年4月15日にヒルズボロ・スタジアムで起きたヒルズボロの悲劇と呼ばれる事故は、ノッティンガム・フォレストとリヴァプールとの試合中に発生した。スチュアート・ピアースロイ・キーンらの活躍で、1990-91シーズンのFAカップ、1991-92シーズンのリーグカップ決勝に進出するも、いずれも準優勝。1998-99シーズンに2部に降格した。

2017年5月18日、オリンピアコスFCのオーナーでもあるエヴァンゲロス・マリナキスがクラブを買収した[2]。2021-22シーズン、EFLチャンピオンシップ昇格プレーオフ決勝でハダースフィールド・タウンFCに1-0で勝利、24年振りとなるプレミアリーグ昇格を決めた[3]

2022-23シーズン、冬の移籍マーケットでの補強を含めるとケイロル・ナバスアンドレ・アイェウレナン・ロディジェシー・リンガード、ら30人のプレーヤーを獲得したものの残留を争うことになったが[4]、37節のアーセナル戦をタイウォ・アウォニイの決勝ゴールで勝利して何とか残留を果たした[5]

23-24シーズン、昨シーズンアウォニイに次ぐ8得点を記録したブレナン・ジョンソンが5500万ポンドでトッテナムに完全移籍した。他にもレンタル移籍中だったケイラー・ナバスやディーンヘンダーソン、レナンロディなどもレンタル期間満了によりチームを去った。補強では積極的に動き、レンタル移籍中だったウッドを完全移籍で獲得、またPSVからイブラヒム・サンガレ、マンチェスターユナイテッドからエランガ、チェルシーからハドソン・オドイ、ミランからレンタルでオリジなど計14人を獲得し、支払った金額は1億2000万ポンドにもなり相変わらずの大型補強を敢行した。12月20日、ノッティンガム・フォレストはプレミアリーグ昇格と昨シーズンのプレミアリーグ残留に大きく貢献した監督のスティーヴ・クーパーを解任したことを発表した。後任はヌーノ・エスピーリト・サント監督となった。

タイトル 編集

 
シティ・グラウンド

国内タイトル 編集

国際タイトル 編集

過去の成績 編集

シーズン ディビジョン FAカップ リーグカップ 欧州カップ / その他 最多得点者
リーグ 順位 選手 得点数
1977-78 ディヴィジョン1 42 25 14 3 69 24 64 1位 準々決勝敗退 優勝 ピーター・ウィズ
トニー・ウッドコック
19
1978-79 ディヴィジョン1 42 21 18 3 61 26 60 2位 5回戦敗退 優勝 ヨーロピアンカップ 優勝 ガリー・バートルズ 26
1979-80 ディヴィジョン1 42 20 8 14 63 43 48 5位 5回戦敗退 準優勝 ヨーロピアンカップ 優勝 ジョン・ロバートソン 19
1980-81 ディヴィジョン1 42 19 12 11 62 44 50 7位 準々決勝敗退 4回戦敗退 ヨーロピアンカップ 1回戦敗退 イアン・ウォーレス 13
1981-82 ディヴィジョン1 42 15 12 15 42 48 57 12位 3回戦敗退 5回戦敗退 イアン・ウォーレス 12
1982-83 ディヴィジョン1 42 20 9 13 62 50 69 5位 3回戦敗退 5回戦敗退 イアン・ウォーレス 17
1983-84 ディヴィジョン1 42 22 8 12 76 45 74 3位 3回戦敗退 2回戦敗退 UEFAカップ 準決勝敗退 ピーター・ダベンポート 17
1984-85 ディヴィジョン1 42 19 7 16 56 48 64 9位 4回戦敗退 3回戦敗退 UEFAカップ 1回戦敗退 ピーター・ダベンポート 17
1985-86 ディヴィジョン1 42 19 11 12 69 53 68 8位 3回戦敗退 4回戦敗退 ナイジェル・クラフ 18
1986-87 ディヴィジョン1 42 18 11 13 64 51 65 8位 3回戦敗退 5回戦敗退 ナイジェル・クラフ 17
1987-88 ディヴィジョン1 40 20 13 7 67 39 73 3位 準決勝敗退 3回戦敗退 ナイジェル・クラフ 22
1988-89 ディヴィジョン1 38 17 13 8 64 43 64 3位 準決勝敗退 優勝 ナイジェル・クラフ 21
1989-90 ディヴィジョン1 38 15 9 14 55 47 54 9位 3回戦敗退 優勝 スティーヴ・ホッジ 14
1990-91 ディヴィジョン1 38 14 12 12 65 50 54 8位 準優勝 4回戦敗退 ナイジェル・クラフ 20
1991-92 ディヴィジョン1 42 16 11 15 60 58 59 8位 準々決勝敗退 準優勝 テディ・シェリンガム 22
1992-93 プレミアリーグ 42 10 10 22 41 62 40 22位 5回戦敗退 5回戦敗退 ナイジェル・クラフ 12
1993-94 ディヴィジョン1 46 23 14 9 74 49 83 2位 3回戦敗退 5回戦敗退 スタン・コリモア 25
1994-95 プレミアリーグ 42 22 11 9 72 43 77 3位 4回戦敗退 4回戦敗退 スタン・コリモア 25
1995-96 プレミアリーグ 38 15 13 10 50 54 58 9位 準々決勝敗退 2回戦敗退 UEFAカップ 準々決勝敗退 イアン・ウォーン 12
1996-97 プレミアリーグ 38 6 16 16 31 59 34 20位 5回戦敗退 3回戦敗退 ケビン・キャンベル
アルフ=インゲ・ハーラント
6
1997-98 ディヴィジョン1 46 28 10 8 82 42 94 1位 3回戦敗退 2回戦敗退 ピエール・ファン・ホーイドンク 34
1998-99 プレミアリーグ 38 7 9 22 35 69 30 20位 3回戦敗退 4回戦敗退 ダギー・フリードマン 12
1999-00 ディヴィジョン1 46 14 14 18 53 55 56 14位 4回戦敗退 4回戦敗退 ダギー・フリードマン
アラン・ロジャース
11
2000-01 ディヴィジョン1 46 20 8 18 55 53 68 11位 3回戦敗退 1回戦敗退 クリス・バート・ウィリアムズ 15
2001-02 ディヴィジョン1 46 12 18 16 50 51 54 16位 3回戦敗退 3回戦敗退 スターン・ジョン 14
2002-03 ディヴィジョン1 46 20 14 12 82 50 74 6位 3回戦敗退 2回戦敗退 プレーオフ2003 準決勝敗退 デイビット・ジョンソン 29
2003-04 ディヴィジョン1 46 15 15 16 61 58 60 14位 4回戦敗退 3回戦敗退 アンディ・リード 13
2004-05 チャンピオンシップ 46 9 17 20 42 66 44 23位 5回戦敗退 4回戦敗退 ガレス・テイラー 11
2005-06 フットボールリーグ1 46 19 12 15 67 52 69 7位 1回戦敗退 2回戦敗退 フットボールリーグトロフィー 1回戦敗退(S) イアン・ブレッキン
ネイサン・タイソン
10
2006-07 フットボールリーグ1 46 23 13 10 65 41 82 4位 4回戦敗退 1回戦敗退 フットボールリーグトロフィー
プレーオフ2007
準々決勝敗退(S)
準決勝敗退
グラント・ホルト 18
2007-08 フットボールリーグ1 46 22 16 8 64 32 82 2位 2回戦敗退 2回戦敗退 フットボールリーグトロフィー 1回戦敗退(S) ジュニオール・アゴゴ 13
2008-09 チャンピオンシップ 46 13 14 19 50 65 53 19位 4回戦敗退 2回戦敗退 ロバート・アーンショウ 17
2009-10 チャンピオンシップ 46 22 13 11 65 40 79 3位 3回戦敗退 3回戦敗退 プレーオフ2010 準決勝敗退 ロバート・アーンショウ 17
2010-11 チャンピオンシップ 46 20 15 11 69 50 75 6位 4回戦敗退 1回戦敗退 プレーオフ2011 準決勝敗退 ルイス・マクギューガン 13
2011-12 チャンピオンシップ 46 14 8 24 48 63 50 19位 3回戦敗退 3回戦敗退 ギャラス・マックリアリー 9
2012-13 チャンピオンシップ 46 17 16 13 63 59 67 8位 3回戦敗退 2回戦敗退 ビリー・シャープ 11
2013-14 チャンピオンシップ 46 16 17 13 67 64 65 11位 5回戦敗退 3回戦敗退 ジェイミー・パターソン 12
2014-15 チャンピオンシップ 46 15 14 17 71 69 59 14位 3回戦敗退 3回戦敗退 ブリット・アソムバロンガ 15
2015-16 チャンピオンシップ 46 13 16 17 43 47 55 16位 4回戦敗退 1回戦敗退 ネルソン・オリヴェイラ 9
2016-17 チャンピオンシップ 46 14 9 23 62 72 51 21位 3回戦敗退 3回戦敗退 ブリット・アソムバロンガ 14
2017-18 チャンピオンシップ 46 15 8 23 51 65 53 17位 4回戦敗退 3回戦敗退 キーラン・ダウエル 10
2018-19 チャンピオンシップ 46 17 15 14 61 54 66 9位 3回戦敗退 4回戦敗退 ルイス・グラバン 17
2019-20 チャンピオンシップ 46 18 16 12 58 50 70 7位 3回戦敗退 3回戦敗退 ルイス・グラバン 20
2020-21 チャンピオンシップ 46 12 16 18 37 45 52 17位 4回戦敗退 1回戦敗退 ルイス・グラバン 6
2021-22 チャンピオンシップ 46 23 11 12 73 40 80 4位 準々決勝敗退 2回戦敗退 プレーオフ2022 昇格 ブレナン・ジョンソン 19
2022-23 プレミアリーグ 38 9 11 18 38 68 38 16位 3回戦敗退 準決勝敗退 タイウォ・アウォニイ 11
2023-24 プレミアリーグ 38 2回戦敗退

欧州の成績 編集

現所属メンバー 編集

プレミアリーグ 2023-24シーズン 基本フォーメーション(4-3-3
2023年11月9日現在[6]

注:選手の国籍表記はFIFAの定めた代表資格ルールに基づく。

No. Pos. 選手名
1 GK   マット・ターナー ( )
3 DF   ヌーノ・タヴァレス ( )
4 DF   ジョー・ウォーラル
5 MF   オレル・マンガラ ( )
6 MF   イブラヒム・サンガレ
7 DF   ネコ・ウィリアムズ
8 MF   シェイフ・クヤテ ( )
9 FW   タイウォ・アウォニイ
10 MF   モーガン・ギブス=ホワイト ( )
11 FW   クリス・ウッド
12 MF   アンドレイ・サントス
13 GK   ウェイン・ヘネシー
14 FW   カラム・ハドソン=オドイ ( )
15 DF   ハリー・トフォロ
16 MF   ニコラス・ドミンゲス ( )
No. Pos. 選手名
18 DF   フェリペ ( )
19 DF   ムサ・ニアカテ ( ) ( )
21 FW   アンソニー・エランガ ( )
22 MF   ライアン・イェーツ
23 GK   オディッセアス・ヴラホディモス ( )
24 DF   セルジュ・オーリエ ( )


26 DF   スコット・マッケンナ
27 FW   ディヴォック・オリジ ( )
28 MF   ダニーロ
29 DF   ゴンサロ・モンティエル
30 DF   ウィリー・ボリー ( )
32 DF   アンドリュー・オモバミデレ ★( )
34 GK   イーサン・ホーヴァス
38 GK   ジョージ・シェルヴェイ
40 DF   ムリージョ
41 MF   ブランドン・アギレラ
43 DF   オラ・アイナ ( )

※括弧内の国旗はその他の保有国籍を、星印はEU圏外選手を示す。

登録外の選手 編集

注:選手の国籍表記はFIFAの定めた代表資格ルールに基づく。

No. Pos. 選手名
-- MF   ハリー・アーター ( )

ローン移籍 編集

in

注:選手の国籍表記はFIFAの定めた代表資格ルールに基づく。

No. Pos. 選手名
3 DF   ヌーノ・タヴァレス (アーセナルFC)
29 DF   ゴンサロ・モンティエル (セビージャFC)
No. Pos. 選手名
12 MF   アンドレイ・サントス (チェルシーFC)
27 FW   ディヴォック・オリジ (ACミラン)
out

注:選手の国籍表記はFIFAの定めた代表資格ルールに基づく。

No. Pos. 選手名
-- DF   ロイク・エンベ・ソー (アルメレ・シティFC)
-- DF   ジョナタン・パンゾ (カーディフ・シティFC)
-- DF   オマー・リチャーズ (オリンピアコスFC)
-- DF   リッチー・ラレイア (バンクーバー・ホワイトキャップス)
-- MF   レモ・フロイラー (ボローニャFC)
No. Pos. 選手名
-- MF   ルイス・オブライエン (ミドルスブラFC)
-- MF   ジョンジョ・シェルヴェイ (チャイクル・リゼスポル)
-- MF   グスタヴォ・スカルパ (オリンピアコスFC)
-- FW   ジョシュ・ボウラー (カーディフ・シティFC)
-- FW   ファン・ウィジョ (ノリッジ・シティ)
-- FW   アレックス・マイテン (KVコルトレイク)

歴代監督 編集

 
監督として18年間クラブを率いたブライアン・クラフ

歴代所属選手 編集

GK 編集

DF 編集

MF 編集

FW 編集

脚注 編集

  1. ^ Premier League Handbook 2022/23”. p. 34 (2022年7月19日). 2022年8月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月11日閲覧。
  2. ^ Evangelos Marinakis completes Nottingham Forest takeover and denies match-fixing allegations”. ガーディアン (2017年5月18日). 2021年9月1日閲覧。
  3. ^ ノッティンガム・フォレストが24季ぶりのプレミア復帰! 昇格PO制す”. Soccer King (2022年5月30日). 2022年6月3日閲覧。
  4. ^ 30人の超大量補強で話題呼んだN・フォレスト それでもチーム最多得点者の1人はアカデミー出身の“生え抜き”だった”. ザ・ワールド. 2023年5月25日閲覧。
  5. ^ N・フォレストがプレミア残留決める大金星! 失速のアーセナルは2連敗でマンCに3連覇許す”. ゲキサカ (2023年5月23日). 2023年5月25日閲覧。
  6. ^ First Team”. ノッティンガム・フォレストFC. 2022年11月9日閲覧。

外部リンク 編集