ノーシス (Gnosis) は、1950年代のメキシコで「国際ノーシス運動」(International Gnostic Movement)を興したサマエル・アウン・ベオールが提唱した秘教的教義である。1980年代に主に当時の精神世界と呼ばれる神秘志向のジャンルに関心のある若者たちに受け入れられた。

なお、ノーシスという名称は「知識・認識」を意味するギリシア語: Γνωσις (ラテン文字転写:gnosis) に由来している。一般的には「グノーシス」と表記されるこの言葉は、西欧のルネサンス期以降、様々な神秘思想、魔術思想、オカルト思想、フリーメイソンの秘教思想などを指す言葉として使われてきた[1]

概要 編集

ノーシスはラテンアメリカ発祥の伝統的かつ総括的な哲学思想であり、人類と宇宙の神秘探求の必要性を説くサマエル・アウン・ベオール (1916年コロンビア生まれ、en:Samael Aun Weor) が創始した。1980年当時には世界規模で普及していた。日本には1980年前後にメキシコ人ミゲル・ネリとその夫人ミチコ・ネリによって伝えられた。

エゴ根絶と心理浄化を通じて、魂の救済のために利用する「性エネルギー昇華」法をはじめとする実践的タントラなどを教えた。 ノーシスの基本理念は、エゴの根絶、性エネルギー昇華、そして人類への献身の三つと要約されている。

日本語ノーシス文献・関連書籍 編集

  • 『幽体離脱 アストラル・トリップ』 徳間書店
  • 『性エネルギー活用秘法』 学習研究社
  • 『完全なる結婚』 ノーシス書院
  • 『ロゴス・マントラ・テウルヒア』 ノーシス書院
  • 『黄色の書』 ノーシス書院
  • 『大いなる反抗』 ノーシス書院
  • 機関誌『ノーシス』 No.1~No.10
  • 機関誌『オルス』No.1~No.4
  • 通信講座(冊子)『ノーシス』No.1~No.17
  • 『ノーシス心理革命』 新泉社
  • 『ノーシス意識革命』 新泉社
  • 『ノーシス典礼書』

学研ムー誌における掲載 編集

1982年2月号

  • 「古代遺跡へのアプローチ」太陽の石アステックカレンダーを解読する(ミゲル・ネリ)

1982年4月号

  • 「カラー・スペシャル」マヤ精神文明の謎を解く ピラミッド内部の秘密寺院(ミゲル・ネリ)

1982年5月号

  • 「驚異レポート」地底人の秘術が巨大野菜を生んだ!(阿部美知子)

1982年7月号

  • 「現地取材レポート」マリナルコは異次元への入口だった(ミゲル・ネリ)
  • 「特別企画」時間を超える驚異の秘術 ナワリズムの秘法公開(ミゲル・ネリ)

1982年9月号

  • 「実用スペシャル」驚異の幽体離脱術(ミゲル・ネリ)

1982年12月号

  • 「超常レポート」目かくしをして本を読む驚異の子供たち!(阿部美智子)

1983年1月号

  • 「性と超人の秘密」神々への扉を開く性の神秘(ミゲル・ネリ)
  • 「実用スペシャル」性エネルギー昇華秘法(ミゲル・ネリ)

1983年4月号

  • 「実用スペシャル」初公開!! 神聖文字ルーンの秘儀(ミゲル・ネリ)

1984年1月号

  • 「カラー・スペシャル」闇の力…黒魔術の支配が始まった(ミゲル・ネリ)
  • 「実用特別企画」黒魔術と呪いの防御法(ミゲル・ネリ)

1984年4月号

  • 「カラー・スペシャル」タロットは目に見える世界と見えない世界のかけ橋だ!(ミゲル・ネリ)
  • 「実用特別企画1」エジプシャン・タロットの秘術(ミゲル・ネリ)

1984年5月号

  • 「実用特別企画1」エジプシャン・タロットの秘術2(ミゲル・ネリ)

1985年5月号

  • 「古代文明ミステリー」マヤの神秘都市ウシュマル(ミゲル・ネリ)
  • 「2色刷り特集」奇跡物語 (並木伸一郎&ミゲル・ネリ)

1985年6月号

  • 「死後の世界を探る]古代アステカの生と死を伝える メキシコ死者の祭り(ミゲル・ネリ)
  • 「さらなる進化に向けて転生する霊と魂」

1985年8月号

  • 「2色刷り特集」メキシコ異星人遭遇事件集(阿部美知子)

1985年11月号

  • 「古代文明ミステリー」マヤの神秘都市ウシュマル (ミゲル・ネリ)
  • 「マヤの神秘都市ウシュマル」
  • 「特別付録」ウシュマル「魔法使いのピラミッド」ポスター

1986年4月号

  • 「超常レポート」驚異!メキシコの超視覚開発学校(阿部美智子)

1986年7月号

  • 「古代世界への旅」神々と交信する超文明遺跡エル・タヒン(ミゲル&ミチコ・ネリ)
  • 「大自然の波動と共振するトトナカ文明の秘儀」

1987年1月号

  • 「カラー潜入ルポ」魔術の神殿モンテ・アルパン(ミゲル・ネリ)

1987年11月号

  • 「特別レポート」解脱への扉を開く性エネルギーの神秘 (佐伯マオ)

1987年12月号

  • 「緊急スクープ」メキシコの巨大遺骨がつきつける先史“巨人族”の謎 (ミゲル・ネリ)

1990年6月号

  • 「メキシコ古代文明の謎」神に選ばれた民が作り上げた太陽の帝国「アステカ」(ミゲル・ネリ)

1990年8月号

  • 「幻の遺跡発見」7色の叡智の光線に導かれ建造された世界最大の神秘ピラミッド(ミゲル・ネリ)

トワイライトゾーン誌における掲載 編集

1986年7月号 「2色刷り特別企画」ヘルメス医術を受けつぐ奇跡の治療家たち(佐伯マオ)

歴史と現代誌における掲載 編集

1982年5月号 アトランティス大陸とシンボルマーク(ミゲル・ネリ)


デコード誌における掲載 編集

1982年 プレミアム・エディション 東邦出版 (ミゲル・ネリ)

脚注 編集

  1. ^ 弥永信美 「閉塞世界とグノーシスの〈光〉」『現代思想』第20巻第2号、青土社、1992年。

関連項目 編集

外部リンク 編集

サマエル著書『革命的心理学』のAmazonサイト*