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解説編集

ポール・マッカートニーが作詞作曲した。発売当時の初回盤では曲名クレジットがなかったので、隠しトラック扱いされることがある。「公式発表曲」の中では最も短い楽曲である(23秒)。

ポールのアコースティック・ギター弾き語りによる。ジョージ・ハリスンリンゴ・スター、および交通事故にて負った怪我治療中であるジョン・レノンは録音に参加していない。

アルバム制作当初は、B面[注 1]メドレー形式の途中、「ミーン・ミスター・マスタード」と「ポリシーン・パン」の間に位置していた。曲の冒頭に入っている「ジャーン」という音は「ミーン・ミスター・マスタード」の最後の一音で[2]、「ポリシーン・パン」の最初の一音は、編集されメドレーに組み込まれる前のこの曲にあった最後のギター・コードと同じである。7月30日にポール・マッカートニーが削除すると決めた[3]。しかし、上司より「ビートルズが録音したものは何でも残しておくこと」と指示を受けていたエンジニアがマスターテープの最後の部分に(20秒ほど曲間を空けて)取り敢えずくっつけておいた。これが後々の作業でもそのまま残ることになり、そのままの形で発売された。

録音は1969年7月2日に「ゴールデン・スランバー / キャリー・ザット・ウェイト」に先だって行われ、3テイク録音されて終了した。ポールはアコースティック・ギターをフィンガー・ピッキングで演奏している[3]

冒頭のコードのあと、ギターとボーカルは完全に右側にミックスされており、左側からは何も鳴っていない。それがだんだんと左寄りになり、曲の終わりには完全に左側に寄るというミックスになっている。

曲名「Her Majesty」は「女王陛下」などを意味する。国王に「陛下!」とじかに呼びかける場合は「your majesty」と言うが、女王がいない場所で「女王陛下」と言う場合は「her majesty」と言う。この曲では「Her Majesty=愛(いと)しの女王陛下」という意味合いである。

「女王陛下を口説きたい」という歌詞[注 2]という理由からか発売された時は曲名・歌詞が歌詞カードに掲載されていなかったが、CD化を機に曲名・歌詞が掲載されるようになる。

『アビイ・ロード』発売当時に「ハー・マジェスティー」は「女王陛下(イギリス王室)を冒涜している」「ビートルズ流のジョークだ」と世間が騒いだので、ビートルズは急いで「敬意を表するため」としてレコードをバッキンガム宮殿に持参し献上したが、王室は特に返答・返礼はしなかったと言われる。2002年6月エリザベス2世女王戴冠50周年コンサートにおいて、この曲をポールが初めてライブ演奏した[4]

脚注編集

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注釈編集

  1. ^ 現在はそのままCD化のため後半部にあたる。
  2. ^ 訳すと「「女王陛下は素晴らしい娘。でも話すべき言葉を余り持っていない。女王陛下は素晴らしい娘。でも気まぐれだ。「本当に好きだよ」って言いたいがワインを嫌と言うほど飲まないと言えそうもない。でもいつかきっと僕のものにしてみせる。いつか僕のものに」というものになっている。

出典編集

  1. ^ Allmusic review, "A slightly hammy folk song"
  2. ^ Turner, Steve. A Hard Day's Write: The Stories Behind Every Beatles Song. New York: Harper Paperbacks. p. 195. ISBN 0-06-084409-4. 
  3. ^ a b The Beatles Bible: Her Majesty”. 2018年10月14日閲覧。
  4. ^ “ポール・マッカートニー、クィーン、オジー・オズボーン他、バッキンガム宮殿で女王即位50周年ライヴを行なう”. BARKS (ジャパンミュージックネットワーク株式会社). (2002年6月5日). https://www.barks.jp/news/?id=52282105 2019年10月18日閲覧。 

外部リンク編集