バッカクキン科(Clavicipitaceae)はフンタマカビ綱ボタンタケ目に属する菌類の

バッカクキン科
コムギの穂に現れた麦角
分類
: 菌界 Fungi
: 子嚢菌門 Ascomycota
亜門 : チャワンタケ亜門 Pezizomycotina
: フンタマカビ綱 Sordariomycetes
: ボタンタケ目 Hypocreales
: バッカクキン科 Clavicipitaceae
学名
Clavicipitaceae
(Lindau) Earle ex Rogerson

など本文参照

系統発生学

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バッカクキン科の中での進化の過程で界を超えた宿主の変更を行っており、植物に対して相利共生的な種から、植物、昆虫、他の菌に寄生する種まで多岐にわたる[1]

重要性

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人を含む動物に対して毒性のあるアルカロイドを生成する種が多く知られている。その最たるものがバッカクキン属Claviceps purpureaであり、歴史上重要な「聖アントニウスの業火」と呼ばれる麦角中毒を引き起こす。麦角中毒はリゼルグ酸ジエチルアミドの誘導体であるエルゴタミンエルゴクリスチンなどの麦角アルカロイドが原因となっている。一方、Metarhiziumは害虫の生物的防除のために広く使われる。

下位分類

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2014年末の時点で編纂されたOutline of Sordariomycetes[2]によると以下の属が含まれる。

  1. ^ Spatafora JW, Sung GH, Sung JM, Hywel-Jones NL, White JF Jr. (2007). “Phylogenetic evidence for an animal pathogen origin of ergot and the grass endophytes”. Mol. Ecol. 16: 1701–1711. doi:10.1111/j.1365-294X.2007.03225.x. PMID 17402984. 
  2. ^ Maharachchikumbura et al. (2015). “Towards a natural classification and backbone tree for Sordariomycetes”. Fungal Diversity 72: 199-301. doi:10.1007/s13225-015-0331-z. 

参考文献

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  • C.J. Alexopolous, Charles W. Mims, M. Blackwell et al., Introductory Mycology, 4th ed. (John Wiley and Sons, Hoboken NJ, 2004) ISBN 978-0-471-52229-4