バッキー (マーベル・コミック)

バッキーBucky)は、マーベル・コミックの世界に登場する架空のスーパーヒーローである。本名は、ジェームス・ブキャナン・"バッキー"・バーンズJames Buchanan "Bucky" Barnes)で、ジョー・サイモンジャック・カービーが創造し、1940年代のマーベルの前身であるタイムリー・コミックス英語版より出版された『キャプテン・アメリカ・コミックス』1号(1941年3月)でサイドキックキャラクターとして登場した[1]。2005年、オリジナルのバッキーは死亡していたという設定が変更され、ウィンター・ソルジャーWinter Soldier)として生きていたことが明らかとなった。2008年にスティーブ・ロジャースが死亡した後は、キャプテン・アメリカCaptain America)を名乗るようになった。

Bucky
出版の情報
出版者 マーベル・コミック
初登場 バッキーとして:
キャプテン・アメリカ・コミックス』1号(1941年3月)
ウィンター・ソルジャーとして:
キャプテン・アメリカ』(vol. 5)1号
(2005年1月)
キャプテン・アメリカとして:
『キャプテン・アメリカ』(vol. 5)34号
(2008年1月)
クリエイター ジョー・サイモン
ジャック・カービー
作中の情報
本名 James Buchanan Barnes
所属チーム ニューアベンジャーズ
インベーダーズ英語版
ヤング・アリーズ英語版
Kid Commandos
アベンジャーズ
デパートメントX
Legion of the Unliving
著名な別名 バッキー、ウィンター・ソルジャー、キャプテン・アメリカ
能力 Skilled acrobat, fighter, scout, and assassin
Superhuman strength derived from cybernetic arm
Vibranium-steel alloy shield

出版史編集

1940年、ジョー・サイモンがマーベル・コミックスの前身であるタイムリー・コミックス英語版のためにキャプテン・アメリカの初期スケッチを作成したとき、彼は若いサイドキックも構想した。サイモンは自身の自叙伝にて、「私の高校時代の友人のバッキー・ピアソンにちなんでバッキーと名付けた」と語っている[2]。バッキー・バーンズは『キャプテン・アメリカ・コミックス』1号(1941年3月)で初登場し、その後も同コミックや他のタイムリー・コミック作品にも現れ、さらに子供だけのチームであるヤング・アリーズ英語版のひとりを務めた。

2005年の『キャプテン・アメリカ』誌にて、シリーズのライターのエド・ブルベイカーは、バッキーが第二次世界大戦の終わり頃に死亡したと見られているという展開を覆し、暗殺者として生き延びていたという後付け設定により復活させた。

バッキーの死亡設定は、長らく覆らなかった「コミックにおける死亡」の例の一つとして知られており、コミック・ファンの間では「コミックで生き返らないのはバッキー、ジェイソン・トッド[3]、ベンおじさん[4]だけだ」とまで言われていた[5]

バッキーの死は、マーベル・ユニバースには若いサイドキックがなぜいないかを説明するのに使用され、また、スタン・リーは子供をサイドキックにするのを嫌っていた[6]

キャラクター経歴編集

オリジンと第二次世界大戦期編集

バーンズ(15代アメリカ合衆国大統領ジェームズ・ブキャナンにちなんで名づけられた)は、1925年にインディアナ州シェルビービルで生まれた[7]。父親は軍人だったが第二次世界大戦前に死亡したため孤児となり、米軍キャンプで育てられ、その結果マスコットとして非公式に採用された。「バッキー」というあだ名で呼ばれた彼はティーンエイジャーであるにもかかわらず、軍服を着て、軍人生活を始める。やがて彼はプライベートのスティーブ・ロジャーズと出会い、友人となる。

1940年、バッキーはスティーブがキャプテン・アメリカの服に着替えている所に偶然出くわし秘密を共有することになった。バッキーはキャプテン・アメリカのパートナーに選ばれ、軍は彼をアメリカの若者を勇気づけるシンボルとした。二人はレッドスカルと戦い、そしてキャプテン・アメリカはバッキーをパートナーと認めた[8]。キャプテン・アメリカとバッキーはナチスと戦い続け、そしてスーパーヒーローチームのインベーダーズ英語版に参加し、最初の任務ではマスターマン英語版と戦った[9]

第二次世界大戦末期、キャプテン・アメリカとバッキーはバロン・ジーモ英語版無人爆撃機を止めようとするが、空中で爆発に巻き込まれてしまう。ロジャースは大西洋の極寒地で氷漬けになり[10]、後にその身体はヒーロー達により解放され、アベンジャーズに参加する[11]

なお、ウィンター・ソルジャーとしての復活時に上記のオリジン設定は修正され、バッキーは軍で幼少時より高度な軍事訓練を受けており特殊工作部隊への配属が予定されていたが、「キャプテン・アメリカと共に戦う少年兵士」というシンボルとして抜擢されたという設定になった。

ウィンター・ソルジャー編集

飛行機が爆発した後、ロシアの哨戒潜水艦のヴァシリー・カルポフ司令官と乗組員が冷凍された片腕の無いバッキーの身体を発見する。バッキーはモスクワで蘇るが、爆発によって脳に傷を負い、記憶喪失となってしまう。技術が向上すると、科学者は機械の腕をバッキーに付けた。

バッキーはデパートメントXのために働くソ連の暗殺者としてプログラムされ、ウィンター・ソルジャーのコードネームの下で任務を遂行する。また、ソ連のエージェントであった間、彼はブラック・ウィドウとも知り合っていた。ウィンター・ソルジャーは任務が無いときは常に冷凍保存されていたため、第二次世界大戦終了以降数年分しか齢をとっておらず、若い姿を保ち続けていた。1968年、ウィンター・ソルジャーは第二次大戦時に一度会っていたチャン・チン教授を殺すことになった。しかしながら彼は、ザ・マン・ウィズ・ノー・フェイスと呼ばれる者によって束縛され、その後辛くも脱出した[12]。また、ウィンター・ソルジャーはウルヴァリンをウエポンXから脱出させるのを手伝うが、ロミュラスの命令でダケンを妊娠していたウルヴァリンの妻のイツを殺害してしまう[13]

現代。ウィンター・ソルジャーは、旧ソ連の元将軍のアレキサンダー・ルーキン英語版の命令により、レッドスカルジャック・モンロー(ノーマッド)英語版を殺害した。ウィンター・ソルジャーはフィラデルフィアで数百が死亡するテロを起こし、ルーキンは手に入れたコズミック・キューブ英語版にパワーを補充する。さらに彼は国際的諜報機関S.H.I.E.L.D.のエージェントでスティーヴ・ロジャース(キャプテン・アメリカ)の恋人のシャロン・カーターを誘拐する。彼女は救出される際、ウィンター・ソルジャーがバッキーに似ていたとキャプテン・アメリカに報告する。S.H.I.E.L.D.のニック・フューリーはウィンター・ソルジャーの存在を確認するが、彼の正体を突き止めることはできなかった。

キャプテンアメリカはウィンター・ソルジャーを捜し出し、対決する。キューブのコントロールを得ると、「お前は自分が何者か思い出すんだ」とウィンター・ソルジャーに言った。バッキーは記憶を取り戻すが、それまでの行動に対する後悔の念に囚われ、コズミック・キューブでどこかに瞬間移動してその場を去った[14]

彼はその後まもなく、キャプテン・アメリカがロンドンへのテロ攻撃を防ぐのを助けるために再登場する。彼の失った義手の代わりと自分を雇うことをニック・フューリーに頼んだ[15]。スーパーヒューマン登録法をめぐるシビル・ウォーのイベントの後、ウィンター・ソルジャーは、逮捕されたスティーヴ・ロジャースの脱獄させるフューリーの計画を助ける。しかしながら計画を実行する前にロジャースは暗殺されてしまう[16]。ウィンター・ソルジャーはスティーヴの死の責任は登録法賛成派のトニー・スターク(アイアンマン)のせいであり、彼を殺そうと考え、また、トニーが新しいキャプテン・アメリカを指名すると推測し、それができないようにS.H.I.E.L.D.のエージェントのブラック・ウィドウからキャプテン・アメリカの盾を盗んだ[17]。その後、クロナスでウィンター・ソルジャーはルーキンがレッドスカルであることを知り、そして悪の精神科医のドクター・ファウストス英語版に洗脳されそうになった[18]

ウィンター・ソルジャーの初登場エピソードは2011年10月に小学館集英社プロダクションより『キャプテン・アメリカ:ウィンター・ソルジャー』というタイトルで日本語版が出版されている(ISBN 978-4-7968-7100-6)。

ニューキャプテン・アメリカ編集

フォースタスから逃れたウィンター・ソルジャー(バッキー)はS.H.I.E.L.D.によって捕らえられ、そしてスティーヴ・ロジャースが長官のトニー・スタークに手紙を残し、彼はキャプテン・アメリカの名を絶やさないで欲しいと望んでいたことを知る。スタークはバッキーが新しいキャプテンアメリカになることを提案する。バッキーは、スタークが自分の完全な自主性を保証してくれるなら、新しいキャプテンアメリカになるのに同意すると言った[19][20]。この協定はスーパーヒューマン登録法に反するので、スタークはニューキャプテン・アメリカの援助を極秘とした。バッキーはキャプテン・アメリカとなり、新しいコスチュームを身に纏った[21]。彼と仲間たちは、レッドスカルの陰謀を阻止するのに成功し、ニューキャプテン・アメリカは民主党と共和党の大統領候補者を暗殺の魔の手から救って民衆からの支持を得た。また彼はブラック・ウィドウとの関係を再開した[22]

2008年に開始されたミニシリーズ『アベンジャーズ/インベーダーズ』では第二次世界大戦期のインベーダーズがタイムトラベルして現代のマーベル・ユニバースに出現し、マイティ・アベンジャーズニューアベンジャーズに出会った。『アベンジャーズ/インベーダーズ』第4号ではS.H.I.E.L.D.のヘリキャリアーから降りてきた過去のバッキーが未来の自分自身であるキャプテン・アメリカと出会った[23]

シークレット・インベージョン」では、スクラルが地球侵略を開始して多数のヒーローが倒れた後、ニューキャプテン・アメリカはソーがセントラル・パークで市民を守っているのを見ている姿が確認できる[24]。その後彼は他のヒーローたち(マイティ・アベンジャーズニューアベンジャーズイニシアチヴ英語版サンダーボルツ英語版ニック・フューリーシークレット・ウォーリアーズ英語版ヤング・アベンジャーズ英語版フッド英語版のグループ)と共に、スクラルの女王ヴィランケ英語版が率いるスーパースクラルの軍団と戦う[25]

「シークレット・インベージョン」の後、バッキーはジム・ハモンド(初代ヒューマン・トーチ)の遺体を国連が保存し研究していることを知る。遺体はチャン・チン教授によって盗まれ、彼はそれを使ってウィルスを作り、地球の人口の半分を減らそうとしていた。バッキーはネイモアと協力してチンの野望を喰い止め、ジムの遺体を適切に埋葬されるように働きかけた[26]

「シークレット・インベージョン」の縁でバッキーはニューアベンジャーズに加わり、自分の家を作戦基地として提供した。彼は、後にルークとジェシカの子供ダニエルの捜索に参加した[27]。バッキーがチームのリーダーになると考えられていたが、経験不足を理由に彼はそれを断った[28]


パワーと能力編集

バッキー・バーンズは火器や手榴弾などの軍用の兵器の使用に熟練し、また同様に素手の戦闘や武道も心得ている。

フランス語を理解することができる[29]

ニューキャプテン・アメリカとなって以降は、先代キャプテン・アメリカより受け継いだ超合金製シールドを武器としているが、シールドのみではなく腰に下げた銃器も併用している。これは、超人血清によって強化された肉体を持つ先代と違い常人であるため、それを補うためである。

バッキーと呼ばれたその他のキャラクター編集

フレッド・デイヴィス(第二次世界大戦末 - 戦後のバッキー)編集

ナチスドイツ降伏直前にキャプテン・アメリカとバッキーが死亡したものと看做されると、国民や将兵の士気低下につながることを恐れたトルーマン大統領は、スピリット・オブ・'76英語版と言うヒーローだったウィリアム・ナスランドにキャプテン・アメリカの代わりを務めるように依頼した。彼をサポートするのは、ニューヨーク・ヤンキースの元バットボーイであるフレッド・デイヴィスFred Davis)で、1942年より時折バーンズの代理でバッキーを務めていた。新しいキャプテン・アメリカとバッキーは戦争終結後もオール・ウィナーズ・スクアッドと共に犯罪と戦い続けていた。ナスランドは1946年にアンドロイドのアダムIIと戦って死亡し、キャプテンアメリカの名はアイデンティティはパトリオットことジェフリー・メイス英語版が引き継いだ[30]

デイヴィスは1948年までメイスをサポートしていたが、銃弾によって足に障害を負い、引退を余儀なくされた。1951年、デイヴィスは、戦争犯罪者を追う秘密組織に参加した[31]

ジャック・モンロー(1950年代のバッキー)編集

1953年、キャプテン・アメリカとバッキーを崇拝するジャック・モンローJack Monroe)という孤児は、同じく崇拝者であり、外見をスティーブ・ロジャースそっくりに整形した歴史の教師と出会う。さらに「ロジャース」はナチスの調査をしている際に超人血清の製造法を知り、二人は血清を使用して、キャプテン・アメリカとバッキーを名乗って共産圏のスパイやヴィランと戦い始める[32]

しかし、「ロジャース」とモンローの血清は不完全なものであり、オリジナルのキャプテン・アメリカのように安定状態にならなかった。その結果、肉体的強度は人間の限界まで引き上げられているにもかかわらず、精神は異常をきたすようになった。1954年半ばまでには、彼らは共産主義者と決めつけた相手ならば実際には無関係の一般人までも無差別に攻撃するようになっていた。1955年、FBIは何とか彼らを探し出して冷凍睡眠させた[33]

モンローは精神異常が治るとノーマッドという名のヒーローとして活動を始めた。

リック・ジョーンズ編集

スティーヴ・ロジャースが現代に目覚めた後すぐ、マーベルのサイドキックキャラであるリック・ジョーンズと出会った。氷から解放されたばかりで混乱していたロジャースは姿が似ていた彼のことをのバッキーと呼んだ。また、ジョーンズ自身もキャプテン・アメリカのパートナーになろうと考え、バッキー服装を身につけた。

レマー・ホスキンス編集

キャプテン・アメリカの役割がジョン・ウォーカー英語版によって引き継がれたとき、彼はバックアップチームとしてブロード・アーバン・コマンドーズ(バッキーズ)を形成した。ウォーカーの主なパートナーはアフリカ系アメリカ人のレマー・ホスキンスLemar Hoskins)で、「バッキー」を名乗った。

リッキー・バーンズ編集

リッキー・バーンズ英語版は、オンスロート事件の際にフランクリン・リチャーズ英語版が創造した並行世界「カウンターアース」(『ヒーローズ・リボーン英語版』の舞台となった世界)でキャプテン・アメリカのサイドキックとなった少女である。リッキー・バーンズはその世界ではヤング・アリーズ英語版のメンバーだった。

その他のバージョン編集

MCU編集

セバスチャン・スタンが演じるジェームズ・ブキャナン・バーンズがスティーブと同年代の親友“バッキー”として登場する[34]。日本語吹替は白石充が担当。

キャラクター像編集

映画とのタイアップのコミックではスティーブとの出会いが明らかにされ、いじめっ子からスティーブを救った後に二人は親友同士にして家族同然の仲となった[35]

1917年3月10日生まれ[36]。精悍な顔立ちと立派な体格に恵まれ、YMCAウェルター級チャンピオンに3度も輝いた経歴を持つ[36]ほど腕っぷしも強く、異性と遊び慣れているくらいに社交性もあるなど、スティーブとは対照的な人物。両親に先立たれて天涯孤独の身でありながらいつも独力で物事を成そうとするスティーブを戦時中は常に気に掛けており、彼が自分より大きな姿に変わって魅力的になったことを目の当たりにした時には、ショックを受けながらも妬みはせず変わらぬ友情を持ち続けた。だが、敵対する秘密結社“ヒドラ”に2度も実験台にされた末に、同組織の殺し屋“ウィンター・ソルジャー”へと改造・洗脳され、多数の暗殺任務を遂行してきた凄惨な過去から、現代では心に影を落とすほどの罪悪感を抱え、自我を保っている際には自虐的な態度も見せるようになってしまった。また、特定の暗号を聞かされることによって暗殺者としての人格を呼び起こされてしまう[注釈 1]。それでも、スティーブに対する友情は健在である。ヒドラによる暗殺任務時にのみ外界に解放され、それ以外の多くの時間をシベリアの秘密基地で冷凍睡眠されて過ごす半生を送っていたため、戦時中と大差ない若々しい容姿を保っている。

能力編集

真珠湾攻撃後に軍に入隊し、ウィスコンシン州のキャンプ・マッコイで受けた広範囲の小火器訓練などにより、射撃の名手となった[36]。これに加えて戦後、ヒドラのアーニム・ゾラたちに暗殺者としてあらゆる武器に精通するための訓練[37]と左義手の移植・薬物投与による人体強化を施され、これにより戦闘では常人を大きく上回り、超人兵士であるスティーブとも互角以上に渡り合う程のパワーと走力・格闘技能を披露し、ナイフ捌きの腕前も非常に優れている。また、オートバイや航空機などのビークルを難なく操縦し、英語のほかロシア語も流暢に話す語学力も持つ。

武装・ツール編集

サイバネティック・アーム
左腕を欠損したバッキーに移植された左義手。ヒドラ製のものとワカンダ製のものの2種類が登場する。
ヒドラ製
ゾラ率いるヒドラの技術者らによって開発され、バッキー/ウィンター・ソルジャーに移植された左義手。チタニウムでできた銀色の本体に数本の黒いスリットが入り、左肩側面には赤い星がマーキングされている。銃弾でも傷付かない非常に高い強度と、バッキー/ウィンター・ソルジャーの身体能力が相まって、大人の男性一人を軽々と投げ飛ばし、改良された自動車の強化外装も易々と破壊するほどの指圧と腕力を発揮する。パワーを高めると、モーターの回転音のような駆動音を発する。物理的な強度に反して電気的な攻撃には弱く、ナターシャ・ロマノフ/ブラック・ ウィドウのテイザー・ディスクを受け、一時的に機能不全を起こしたこともある。
接近戦におけるバッキー/ウィンター・ソルジャーの主戦力となるが、トニー・スターク/アイアンマンとの死闘で相手のユニビームをゼロ距離で喰らい、蒸発してしまう。
ワカンダ製
ヴィブラニウムを材料にワカンダで新たに制作され、バッキーに移植された左義手。本体の形状と数本のスリットはヒドラ製のものと同様だが、カラーは青みがかった黒鉄色をベースとし、スリットが金色であり、左肩側面にマーキングも施されていない。現在のところ、特殊機能などの描写は無い。
ユニフォーム
任務・戦闘時に着用する黒ずくめの戦闘服。
ヒドラ製
ベストやズボン、左手のみのグローブ、ブーツと左袖を切り取ったジャケットをベースとし、その上にホルスターやハーネス、ソ連の弾薬が入った革製装弾ポーチ[37]付きベルトや膝パッドを装着する。また任務に必要な数種類の銃器や軍用ナイフに手榴弾まで、様々な武器を各部に携行可能。洗脳中の任務時には、フェイスガードで口元を覆い[注釈 2]、昼間は防弾仕様のゴーグルを装着する[注釈 3]
セルフメード
アベンジャーズの内乱時に着用した戦闘服。袖を切り取ったN20フィールドジャケットのライナー[38]と、柔軟性ある素材のズボン[38]、1975年ソ連製のパイロットグローブ[38]、古いロシア軍用ブーツ[38]を着用した。
円盤状手榴弾[37]
搭載された磁気プレートで標的物に密着する手榴弾[37]。ダウンタウンでフューリーを襲撃した際にはFN マーク13から射出したが、自身を追跡するティ・チャラ/ブラックパンサーたちを振り切る際には片手で投擲する。
球状手榴弾[37]
スーパーボール大の手榴弾。ヒドラ製のサイバネティック・アームと同様に、銀色の球体に数本のスリットが入ったデザインで、遅延作動式の起爆装置が内蔵されている[37]。市街地での乱闘で、身を隠したナターシャを誘き出す際に使用する。
ワイヤー射出機
掌大のツール。ヘリキャリア上の戦闘でサム・ウィルソン/ファルコンに対して使用し、彼が装備しているウィングパックの片翼に引っかけて捥ぎ取る。

銃火器編集

  • 『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』で使用
  • 『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』で所持・使用
ウィンター・ソルジャーとしてヒドラの暗殺任務にあたる際には、ソ連製の施条痕がないスラッグ弾を銃火器に装填して使う。
  • 『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』以降に使用
  • M249 パラトルーパー - シベリアでクインジェット内の武器庫から取り出して[注釈 4]装備し、後に激怒したトニーに銃口を向けるが、すぐに武装解除された。2度にわたるサノスの軍団との決戦では、メインウェポンとして使用され、共闘したガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのロケットから、「その銃いくらだ?」と尋ねられ、「売り物じゃない」と返答した。

軍用ナイフ編集

  • ガーバー マークII
  • ガーバー ヤリⅡ - 背中のホルダーに2本分を上下水平に挿して携行する。

キャラクター経歴編集

キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー
スティーブに先駆けて徴兵され、第107連隊に軍曹として配属される[注釈 5]イングランドへ出征前夜にガールフレンドとの最後のデートとしてスティーブと共に訪れた万国博覧会でハワード・スタークのパビリオンを観覧した後、会場内の徴兵センターに向かおうとするスティーブと別れを交わし、後日戦地へと向かっていった。
数ヶ月後、107連隊がヒドラの襲撃で敗北、自らもまた生き残りの兵士たちと共に捕虜となった。強化されたスティーブが救出に駆け付けた際にはゾラの研究室で実験台として手術台に固定され、意識が朦朧とした状態で発見された。スティーブに解放され、自爆を始めた工場で窮地に陥るものの、多くの生き残りの兵士達と共に前線基地へ帰還し、皆にスティーブを讃えるよう呼びかけた。
キャプテンの下に結成されたハウリング・コマンドーズの一員となり、幾多の戦場でスティーブ/キャプテンを良き相棒として支え続けた。その戦いのうちゾラの確保任務にて、雪山を移動中の列車内でヒドラの兵士たちと熾烈な戦闘を繰り広げるが、列車の壁面に大穴が開いた拍子に車外へ吹き飛び、列車から谷底へと転落し消息不明となり、戦死扱いとなる。
キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー
谷底へと転落後、ヒドラのソ連にある下部組織に引き渡され[37]、ゾラに実験台にされていたことで重傷を負いながらも、奇跡的に生存しており、ゾラたちによって“ヒドラの拳”とも呼ばれる[37]最強の暗殺者“ウィンター・ソルジャー”へと仕立て上げられて、50年間に素性・経歴・消息を掴まれないよう20件以上の暗殺任務を遂行し“幽霊”と称されていた。ナターシャとも因縁があり、本作の5年前にイランで、彼女が任務で救出しようとしていた原子力技師を襲撃・殺害し[38]、ナターシャをも負傷させていた。
ニック・フューリーを襲撃して重傷を負わせ、居合わせたスティーブが投げ付けた盾を受け止めて投げ返し、姿を消すと次にはピアース直々にスティーブたちの妨害・抹殺を命じられ、自動車で走行中の彼らを襲うと拉致されていたジャスパー・シットウェルを対向車線に放り込み、現れた手下たちと共に乱闘へ突入。その最中スティーブにフェイスガードを外されて素顔を見せると、彼を驚かせ、遅れて駆けつけたS.T.R.I.K.E.にスティーブたちの連行を任せる形で撤退した。
だがスティーブの反応を見てから自身の記憶が不安定となり、ピアースらに無理矢理再洗脳され、インサイト計画阻止のためにヘリキャリアへ乗り込んだスティーブたちを狙って、彼らに加勢しようとしたS.H.I.E.L.D.の兵士たちを蹴散らし、サムをヘリキャリアから蹴落として、スティーブの前に立ちはだかり決戦を挑む。激闘の末にスティーブたちによってヘリキャリア3機を撃墜され、自身も鉄骨の下敷きとなるが、スティーブに救われる。無抵抗で呼びかけ続けるスティーブを問答無用で何発も殴りつけるも、そんな彼を見て記憶を取り戻したのか、ポトマック川に水没したスティーブを引き上げて失踪し、事後にスミソニアン博物館へ赴いて自らに関するブースを目の当たりにする。

アントマン』では、エンドロール後に『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』の1シーンを引用する形で登場する。

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ
本作冒頭における1991年12月の回想で、かつて自身をシベリアのヒドラの基地に収容して操っていたヴァシリー・カルポフの命令で、超人血清を強奪する任務を命じられ、目撃者がいた場合は始末するようにも指示される。血清を運搬していた自動車を襲撃して任務を達成した後、運転手と同乗者の生存に気付くと二人を抹殺して交通事故死に見せかけ、更に現場付近の防犯カメラの破壊および記録映像を回収してシベリア基地に持ち帰る事で証拠隠滅を図った。なお、この件でバッキーに殺されたのはハワードとマリアのスターク夫妻である事が後々明らかになる。前作でのスティーブとの再会を経て徐々に過去の記憶と人格を取り戻しているが[注釈 6]、洗脳は残ったままであった。
インサイト計画の一件以降行方を眩まし、ルーマニアブカレストで一般市民に紛れて暮らしていたが、ウィーンでの爆破テロ事件の嫌疑を懸けられたことからスティーブと再会。そこからGSG-9の隊員たちや、父の仇と誤解したティ・チャラ/ブラックパンサーと激しい追撃戦を繰り広げることとなり、テロの実行犯であるヘルムート・ジモにも操られて直接利用されるなど、苦難続きの逃避行に追い込まれてしまう。
それでも、自らの無実を信じて証明しようとするスティーブに支えられ、ジモが自分以外のウィンター・ソルジャー5人を覚醒させようとしていると推測してジモの追跡を決意。ライプツィヒ・ハレ空港での大乱戦ではピーター・パーカー/スパイダーマンやティ・チャラに苦戦したが、スティーブと共に離陸に成功。向かった先のシベリアで、駆けつけたトニーと3人でジモと対峙するが、ジモはスターク夫妻の死の真相をトニーに明かし、怒りに囚われたトニーから両親の仇と断定され、遂には自身の処遇を巡るスティーブとトニーの争いに発展してしまう。死闘の最中に追い詰められたものの、スティーブに救われて、彼と行方を晦まし、ティ・チャラの手引きでスティーブと共にワカンダへと亡命。ヒドラの洗脳を解く方法が見つかるまで眠りにつくことを決意し、冷凍睡眠装置に身を委ねる。
ブラックパンサー
ポスト・クレジット・シーンにてワカンダのとある小さな村の小屋で目覚め、民族衣装姿でカメオ出演する。未だに隻腕状態ではあるが、ティ・チャラから“ホワイトウルフ”の称号を授かっており、ヒドラの洗脳が解けたことを示唆させる様子や、村を訪れたシュリにニックネームで呼ぶように頼みながら柔和な表情も見せ、「話すことが山ほどある」と声をかけられて、彼女に同行する。
アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
ワカンダで農業などに勤しみながら隠遁生活を送っていたが、地球の危機を知るとスティーブ達の力になるべくヒーローとして戦う事を決意。ティ・チャラから新たなサイバネティック・アームを提供され、来訪したスティーブと再会を喜んだ後、再び戦線に復帰することとなる。ワカンダでの決戦では、ワカンダへ降り立ったロケットとも連携して、敵群のアウトライダーズを銃で一掃する。
しかし、その後“マインド・ストーン”を求めて現れたサノスにはなす術なく一蹴され、“インフィニティ・ストーン”を全て入手したサノスの“デシメーション”により、ワカンダで戦っていたヒーローたちの中で一番最初に塵と化し、消滅してしまう。
アベンジャーズ/エンドゲーム

その他のメディア編集

テレビ編集

その他の映画編集

  • アニメ映画 Ultimate Avengers でアルティメット・バッキーが登場するが、声の出演はクレジットされていない。

コンピュータゲーム編集

脚注編集

注釈編集

  1. ^ 暗号は、“熱望”、“錆びつき”、“17”、“夜明け”、“灼熱”、“9”、“温情”、“帰郷”、“1”、“貨物列車”、という10の単語を聞かせ(半数近くの単語を聞いただけでも自我を失って凶暴化し始める)、最後に「兵士」と尋ねるもので、この後ウィンター・ソルジャーとしての人格に豹変し、「服従します」と返す。暗号は前述の順番とロシア語で唱えることが必須である。
  2. ^ スティーブに素顔を見られてからは装着しない。
  3. ^ ナターシャの銃撃で亀裂が入ってからは外した。また、夜間任務では目の周りに黒いフェイスペイントを施す。
  4. ^ この武器庫の引き出しには、“ROMANOFF(ロマノフ)”と記されていた。
  5. ^ 番号は32557。
  6. ^ 本作で移り住んでいたアパートの一室に置いてあったメモ帳に、思い出すことができた戦時中の出来事や、殺し屋としての活動の一端などを大量に書き留めていた。

参考編集

  1. ^ The 1995 Marvel Milestone Edition: Captain America archival reprint has no cover date or number, and its postal indicia says "Originally published ... as Captain America #000". Timely's first comic Marvel Comics #1, likewise had no number on its cover, and was released with two different cover dates.
  2. ^ Simon, Joe, with Jim Simon. The Comic Book Makers (Crestwood/II, 1990), p. 50. ISBN 1-887591-35-4. Reissued (Vanguard Productions, 2003) ISBN 1-887591-35-4
  3. ^ バットマン』の2代目ロビン。2004年にヴィランとしてまさかの復活。
  4. ^ スパイダーマン』ことピーター・パーカーの叔父。
  5. ^ Archive of Jonathan V. Last (2007-03-13). "Captain America, RIP", The Wall Street Journal, March 13, 2007. Retrieved November 10, 2010. Original page
  6. ^ Lee, Stan, Origins of Marvel Comics (Simon and Schuster, 1974; Marvel Entertainment Group, 1997 reissue, ISBN 0-7851-0551-4), p. 17
  7. ^ Captain America v.5 #50
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  12. ^ Captain America (v.5) #45
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  24. ^ Secret Invasion #4
  25. ^ Secret Invasion #6
  26. ^ Captain America #43-48
  27. ^ New Avengers #48
  28. ^ New Avengers #51
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  30. ^ What If #4 (1977年8月)
  31. ^ Captain America Comics #66, 1948; Citizen V and the V-Battalion #1-#4, 2001
  32. ^ Young Men #24 (1953年12月)
  33. ^ Captain America #153 (1972年9月)
  34. ^ http://www.comingsoon.net/news/movienews.php?id=64744/
  35. ^ Captain America: First Vengeance #1
  36. ^ a b c ビジュアル・ディクショナリー 2019, p. 16
  37. ^ a b c d e f g h ビジュアル・ディクショナリー 2019, p. 32
  38. ^ a b c d e ビジュアル・ディクショナリー 2019, p. 33

参考文献編集

  • 『マーベル・スタジオ・ビジュアル・ディクショナリー』デアゴスティーニ・ジャパン、2019年。ISBN 978-4-8135-2270-6

外部リンク編集