バラマンド我等の女宰修道院

バラマンド我等の女宰修道院[1](バラマンドわれらのじょさいしゅうどういん英語: Monastery of Our Lady of Balamand[2])は、レバノン北部のトリポリ近郊にある、正教会修道院アンティオキア総主教庁が管轄する。

バラマンド修道院の一角(2010年春撮影)

地理・歴史 編集

トリポリから8kmほど南に離れた[2]地中海を望む場所にある[3]

第2回十字軍の失敗後の1157年に、カトリック教会シトー会修道士らによって[4]東ローマ帝国の廃墟が残っていた場所に修道院が建設された。しかしカラーウーンによるトリポリ占領前に、シトー会は修道院を遺棄した[3]

十字軍が中東を去って300年後から、正教会の修道士がこの修道院を所有するようになった[3]。以降、正教会の修道院として現在に至っている。

主な建築物としては、12世紀から13世紀にかけてシトー会によって建設された聖堂、大ホールなどのほか、16世紀から20世紀にかけて正教会によって追加して建設された通路、学校などがある[3]

2001年から2005年までの間、のちにアンティオキア総主教となるイオアン10世が修道院長を務めていた。

脚注 編集

  1. ^ "Our Lady"は生神女マリヤを指し、正教会では「我等の女宰(じょさい)」などと訳される。
  2. ^ a b Monastery of Our Lady of Balamand
  3. ^ a b c d Brief History - Architecture Archived 2006年2月25日, at the Wayback Machine.
  4. ^ レオン・プレスイール 著、遠藤ゆかり 訳、杉崎泰一郎 編『シトー会』 155巻、創元社「知の再発見」双書〉、2012年、77-82頁。ISBN 978-4-422-21215-9 モリモン修道院の支院として建設された。

外部リンク 編集