バルボラ・クレイチコバ
バルボラ・クレイチコバ(Barbora Krejčíková, 1995年12月18日 - )は、チェコ・ブルノ出身の女子プロテニス選手。これまでにWTAツアーでシングルス5勝、ダブルス10勝を挙げている。身長178cm、体重62kg。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。WTAランキング最高位はシングルス2位、ダブルス1位。チェコ語での発音は「クレイチーコバー」が近い。
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![]() バルボラ・クレイチコバ | ||||||||||
基本情報 | ||||||||||
国籍 |
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出身地 | 同・ブルノ | |||||||||
生年月日 | 1995年12月18日(27歳) | |||||||||
身長 | 178cm | |||||||||
体重 | 62kg | |||||||||
利き手 | 右 | |||||||||
バックハンド | 両手打ち | |||||||||
ツアー経歴 | ||||||||||
デビュー年 | 2011年 | |||||||||
ツアー通算 | 14勝 | |||||||||
シングルス | 5勝 | |||||||||
ダブルス | 9勝 | |||||||||
生涯獲得賞金 | 9,719,260 アメリカ合衆国ドル | |||||||||
4大大会最高成績・シングルス | ||||||||||
全豪 | ベスト8(2022) | |||||||||
全仏 | 優勝(2021) | |||||||||
全英 | 4回戦(2021) | |||||||||
全米 | ベスト8 (2021) | |||||||||
優勝回数 | 1(仏1) | |||||||||
4大大会最高成績・ダブルス | ||||||||||
全豪 | 優勝(2022,23) | |||||||||
全仏 | 優勝(2018,21) | |||||||||
全英 | 優勝(2018,22) | |||||||||
全米 | 優勝(2022) | |||||||||
優勝回数 | 7(豪2・仏2・英2・米1) | |||||||||
4大大会最高成績・混合ダブルス | ||||||||||
全豪 | 優勝(2019,2020,2021) | |||||||||
全仏 | ベスト8(2021) | |||||||||
全英 | 3回戦(2016) | |||||||||
全米 | ベスト8(2016) | |||||||||
優勝回数 | 3(豪3) | |||||||||
国別対抗戦最高成績 | ||||||||||
BJK杯 | 優勝(2018) | |||||||||
キャリア自己最高ランキング | ||||||||||
シングルス | 2位(2022年2月28日) | |||||||||
ダブルス | 1位(2018年10月22日) | |||||||||
獲得メダル | ||||||||||
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2022年1月30日現在 |
2018年全仏オープンと2018年ウィンブルドン選手権女子ダブルスででカテリナ・シニアコバとペアを組んで優勝した。2021年全仏オープンでは自身初のシングルスでのGS初優勝。同大会のダブルスでも優勝し、21年ぶり単複制覇を成し遂げた[1]。2020東京五輪の女子ダブルス金メダル。
来歴編集
6歳からテニスを始める。ジュニア時代は2013年全仏オープン、ウィンブルドン、全米オープンジュニア女子ダブルスで同じチェコのカテリナ・シニアコバと組み優勝している。
ダブルスを中心に活動し、シニアコバとのペアで2016年全仏オープン女子ダブルスの3回戦で4大大会4連勝を狙った第1シードのマルチナ・ヒンギス&サニア・ミルザ組を 6–3, 6–2 で破る殊勲を挙げベスト4に進出した。2018年全仏オープン女子ダブルスでは決勝で穂積絵莉&二宮真琴組を 6–3, 6–3 で破り初の4大大会ダブルスタイトルを獲得した。続く2018年ウィンブルドン選手権女子ダブルスでもニコール・メリチャー&クベタ・ペシュケ組を 6–4, 4–6, 6–0 で破り優勝した。2018年10月22日付のランキングでシニアコバと並びダブルス1位を記録している。2019,20年はGSベスト4を上限に留まっていたが、2021年全豪オープンで同大会初の決勝進出すると(準優勝)、続く全仏オープンでは3年ぶりにGS制覇で復活した。
2019年全豪オープンではラジーブ・ラムと組んだ混合ダブルスの決勝でアストラ・シャルマー&ジョン=パトリック・スミス組を 7–6(3), 6–1 で破って優勝し混合ダブルス初優勝を果たした。そこから同大会3連覇を成し遂げている[2]。
シングルスでは奮わず、4大大会では2018年全仏オープンで予選を勝ち上がりシングルスに初出場した。1回戦でカロリナ・プリスコバに敗れた。次回出場は2020年全豪オープンでグランドスラムシングルス初白星をあげる。全仏オープンでは4回戦進出。
2021年、ドバイ・テニス選手権で第1シードのエリナ・スビトリナらに勝利しWTA1000の決勝に進出するブレイクスルーを見せた。決勝ではガルビネ・ムグルサに6-7(6), 3-6で敗れ準優勝だった。5月のストラスブール国際でソラナ・チルステアを6-3, 6-3で下しシングルス初優勝を果たした[3]。全仏オープンでは、3回戦でまたも第5シードのスビトリナを破り、準々決勝でコリ・ガウフに勝利してGS初のベスト4入り。準決勝でマリア・サッカリを7-5, 4-6, 9-7で下して決勝進出すると、決勝ではアナスタシア・パブリュチェンコワを6-1, 2-6, 6-4で破り、シングルス初優勝を果たした[4]。ダブルスも3年ぶりに制し、21年ぶり単複制覇を成し遂げた[5][1]。
ウィンブルドン選手権に初出場し、4回戦進出。続くプラハ・オープンで早くも3勝目をあげた。
8月10日付のランキングで自己最高の10位を記録し、自身初となるシングルスでのトップ10入りを果たした。
全米オープンでは過去6度予選敗退ながら第8シードとして本戦に初出場し、ベスト8まで駒を進めた。
9月20日付のランキングで自己最高の5位をマークし、初のトップ5入りを果たしている。
WTAツアー決勝進出結果編集
シングルス: 7回 (5勝2敗)編集
大会グレード |
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グランドスラム (1–0) |
WTAファイナルズ (0–0) |
WTA1000 (0–0) |
WTA1000(非マンダトリー) (0-1) |
WTAエリート・トロフィー (0-0) |
WTA500 (1–0) |
WTA250 (3–1) |
結果 | No. | 決勝日 | 大会 | サーフェス | 対戦相手 | スコア |
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準優勝 | 1. | 2017年5月27日 | ニュルンベルク | クレー | キキ・ベルテンス | 2–6, 1–6 |
準優勝 | 2. | 2021年3月13日 | ドバイ | ハード | ガルビネ・ムグルサ | 3-6,3-6 |
優勝 | 1. | 2021年5月29日 | ストラスブール | クレー | ソラナ・チルステア | 7-6(6), 6-3 |
優勝 | 2. | 2021年6月12日 | パリ | クレー | アナスタシア・パブリュチェンコワ | 6-1, 2-6, 6-4 |
優勝 | 3. | 2021年7月18日 | プラハ | ハード | テレザ・マルティンコバ | 6-2, 6-0 |
優勝 | 4. | 2022年10月2日 | タリン | ハード | アネット・コンタベイト | 6-2,6-3 |
優勝 | 5. | 2022年10月10日 | オストラヴァ | ハード | イガ・シフィオンテク | 5-7,7-6(4),6-3 |
ダブルス: 18回 (9勝9敗)編集
結果 | No. | 決勝日 | 大会 | サーフェス | パートナー | 対戦相手 | スコア |
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準優勝 | 1. | 2014年10月18日 | ルクセンブルク | ハード (室内) |
ルーシー・ハラデツカ | ティメア・バシンスキー クリスティナ・バロイス |
6–3, 4–6, [4–10] |
優勝 | 1. | 2015年9月14日 | ケベック・シティー | ハード (室内) |
アン=ソフィー・メスタフ | マリア・イリゴエン ポーラ・カニア |
4–6, 6–3, [12–10] |
準優勝 | 2. | 2016年2月14日 | サンクトペテルブルク | ハード (室内) |
ベラ・ドゥシェビナ | マルチナ・ヒンギス サニア・ミルザ |
3–6, 1–6 |
準優勝 | 3. | 2017年7月29日 | ボースダード | クレー | マリア・イリゴエン | クイリナ・ルモワーヌ アランツァ・ルス |
6–3, 3–6, [8–10] |
準優勝 | 4. | 2018年1月6日 | 深圳 | ハード | カテリナ・シニアコバ | イリーナ=カメリア・ベグ シモナ・ハレプ |
6–1, 0–6, [8–10] |
準優勝 | 5. | 2018年4月1日 | マイアミ | ハード | カテリナ・シニアコバ | アシュリー・バーティ ココ・バンダウェイ |
2-6, 1-6 |
優勝 | 2. | 2018年6月10日 | 全仏オープン | クレー | カテリナ・シニアコバ | 穂積絵莉 二宮真琴 |
6–3, 6–3 |
優勝 | 3. | 2018年7月14日 | ウィンブルドン | 芝 | カテリナ・シニアコバ | ニコール・メリチャー クベタ・ペシュケ |
6–4, 4–6, 6–0 |
準優勝 | 6. | 2018年10月28日 | シンガポール | ハード (室内) |
カテリナ・シニアコバ | ティメア・バボシュ クリスティナ・ムラデノビッチ |
4–6, 5–7 |
準優勝 | 7. | 2019年3月16日 | インディアンウェルズ | ハード | カテリナ・シニアコバ | エリーズ・メルテンス アリーナ・サバレンカ |
3–6, 2–6 |
4大大会シングルス成績編集
- 略語の説明
W | F | SF | QF | #R | RR | Q# | LQ | A | Z# | PO | G | S | B | NMS | P | NH |
W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.
大会 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 | 通算成績 |
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全豪オープン | A | LQ | LQ | LQ | LQ | LQ | 2R | 2R | QF | 4R | 9–4 |
全仏オープン | A | LQ | A | A | 1R | LQ | 4R | W | 1R | 10–3 | |
ウィンブルドン | A | LQ | LQ | LQ | A | A | NH | 4R | 3R | 5–2 | |
全米オープン | LQ | LQ | A | LQ | LQ | LQ | A | QF | 2R | 5–2 |
4大大会ダブルス成績編集
- 略語の説明
W | F | SF | QF | #R | RR | Q# | LQ | A | Z# | PO | G | S | B | NMS | P | NH |
W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.
大会 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 | 通算成績 |
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全豪オープン | A | A | 2R | 2R | 3R | QF | SF | F | W | W | 28–6 |
全仏オープン | A | 1R | SF | 3R | W | 1R | SF | W | A | 22–5 | |
ウィンブルドン | A | A | 1R | 1R | W | SF | NH | QF | W | 17–4 | |
全米オープン | A | A | QF | 3R | SF | A | A | 1R | W | 15–4 |
脚注編集
- ^ a b “クレイチコバが四大大会初V&単複2冠 天国の恩師思い涙「見守ってくれていたと思う」”. デイリースポーツ online. 2021年7月22日閲覧。
- ^ “クレイチコバ/ラム組が2度目の混合複制覇、全豪OP”. www.afpbb.com. 2021年7月22日閲覧。
- ^ “クレイチコバがシルステアを下してシングルスでツアー初優勝”. テニスマガジンONLINE. 2021年7月22日閲覧。
- ^ “ノーシードのクレイチコバが全仏V チェコ女子史上2人目の快挙達成”. nikkansports.com. 2021年7月22日閲覧。
- ^ “クレイチコバが全仏OP単複2冠 シニアコバと女子ダブルス制す”. www.afpbb.com. 2021年7月22日閲覧。
外部リンク編集
- バルボラ・クレイチコバ - WTAツアーのプロフィール (英語)
- バルボラ・クレイチコバ - ビリー・ジーン・キング・カップのプロフィール (英語)
- バルボラ・クレイチコバ - 国際テニス連盟
- バルボラ・クレイチコバ (@B_Krejcikova) - Twitter