バレーボールワールドカップ

バレーボールワールドカップ英語: FIVB World Cup)は、国際バレーボール連盟(FIVB)が主催するバレーボールの世界大会である。

バレーボールワールドカップ
開始年 1965
主催 国際バレーボール連盟
参加チーム数 12
前回優勝 男子:Flag of the United States.svg アメリカ合衆国(2015年)
女子:Flag of the People's Republic of China.svg 中国(2015年)
最多優勝 男子:Flag of Russia.svg ロシア (6)
女子:Flag of Cuba.svg キューバ (4)
サイト FIVB
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特に日本においては、世界選手権オリンピックと併せて「バレーボール3大大会[1]として位置づけられている。

1965年に男子の第1回大会が開催され、1977年以降は4年に1度(1991年からはオリンピックの前年)日本で開催されている。

大会マスコットはバボちゃん(大会ロゴマーク、放送権を独占するフジテレビバレーボール中継のマスコットも兼ねている)。

目次

概要・歴史編集

成り立ち・日本恒久開催

バレーボールワールドカップは世界選手権オリンピックに続く3つ目の世界大会として1965年に第1回ワールドカップ男子大会[注 1]ポーランドで開催された。しかし、オリンピックや世界選手権より格が劣る大会とされて、注目度は今一つであった。

日本で初めて開催となった1977年大会では、「ワールドカップ77はフジテレビの独占放送です」というフレーズとマスコットの「バボちゃん」(赤色)「ナナちゃん」(白色)を用いての宣伝がなされた。さらに日本は男子が準優勝、女子が優勝という好結果を残したため、「ワールドカップ」はバレーボールの大会というイメージが日本では定着した(長年「ワールドカップ」という略称が、日本ではサッカーFIFAワールドカップのことではなくこの大会を指していたことからもこのことが伺える)。またフジテレビがテレビ放送に力を入れたことから、日本において馴染みが深い国際大会となっている。

興行的な成功[2]と、前田豊松平康隆らの尽力もあり、この1977年大会以降は、開催国が毎回日本(恒久開催)となった[3][注 2]。そして、フジテレビ系列の独占中継が現在まで続いている。

変更点
  • 1991年大会(男子は第7回・女子は第6回)からは、五輪前年に開催されるようになった。それと同時に、男女とも3位以上、即ちメダル受賞国(ただしオリンピック開催国については除き、3位以内に開催国があった場合は4位が繰り上げ)にオリンピックへの出場資格を与える「世界予選大会」となり、注目度はより高まった。オリンピック開催国では、1991年はスペイン女子が、1995年は米国男女が参加した。2007年は中国女子が、2015年はブラジル男女が不参加。
  • 2011年大会より国際バレーボール連盟によるルール変更があり、試合前のパフォーマンスは禁止となった。これによりコート上での歌唱・ダンスは行なわれなくなった[4]。また、この大会から導入された「3-2-1ポイント制」には、各国監督から批判の声も挙がった[5]
  • 2011年4月、FIVBは2015年大会からワールドカップにおけるオリンピック出場枠を2(オリンピック開催国については除き、2位以内に開催国があった場合は3位が繰り上げ)とすると発表した[6]。そのため、この大会からオリンピックに出場するためには上位2チームに入らないといけない。また、開催時期も例年の秋から夏(8-9月[7])に変更された。従来は第4ラウンドまである大会だったが、今回から計3ラウンドとなった。

大会サポーター編集

近年では、V6(1995年[注 3])・(1999年)・NEWS(2003年)・Hey! Say! JUMP(2007年)・NYC boys(2009年のワールドグランプリ)・Sexy Zone(2011年、2015年)と、ジャニーズ事務所が大会に合わせてデビューさせる新人アイドルグループが中継番組のテーマソングを歌うのが慣習になっている。

さらに日本の芸能人タレントが「大会委員長」の肩書で出演し、1995年大会は鹿賀丈史、1999年大会はタモリ、2003年大会は「勝利の女神」として伊東美咲が務めた。2007年大会はフジテレビの豊田皓社長が大会委員長を務め、「メインキャスター」の肩書で嵐の櫻井翔が、「日本代表応援団」団長は同応援団『はねるのトびら』出演者を代表して虻川美穂子北陽)が担当した。2015年大会ではトミドコロが扮するバボちゃん2号「バボドコロ」が、公認キャラクターとなった[8]

備考編集

応援コールの定番である「ニッポン! チャ、チャ、チャ!」(“チャチャチャ”は手拍子3回)は、この大会が日本で開催された直後から言うようになった(日本サッカー狂会も参照)。

1973年に男子大会がチェコスロバキアで開催される予定であったが、諸事情により中止となった。

2007年大会(女子は第10回記念大会/男子は第11回大会)は代々木第一体育館アスベスト除去工事中のため、メイン会場を東京体育館に変更して開催した。

テクニカルタイムアウトや休憩時間の長さが日本戦と比べ短いことなどが、イランのベラスコ監督により批判されている[9]

大会ハイスコア(2015年時点)

男子は、2011年大会の米国×イタリア第1セットの39-41(従来は1999年大会米国×アルゼンチン第3セットの38-36)。

女子は、2003年大会のキューバ×ブラジル第3セットの39-37[10]

競技方式編集

出場枠編集

ワールドカップに出場できるのは全部で12カ国で、2015年大会は以下のように選出された。

試合形式編集

大会は12チームによる1回総当たり戦(シングル・ラウンドロビン)。

2011年大会の場合の順位は、「FIVBスポーツレギュレーション8条」で規定された、セットカウントで付与される勝ち点ポイントによって、決定される[11]

  • 「3-0」「3-1」 : 勝者3ポイント、敗者0ポイント
  • 「3-2」 : 勝者2ポイント、敗者1ポイント

これは、ワールドグランプリなどと同様の方式だが、トータルポイントが同じチームが出た場合は若干異なり、「勝利数」「セット率」「得点率」の順で適用される。それでも値が同じ場合は、最新の試合で勝利したチームの方が上位となる[11]

以前は「勝敗数」「得点率」「セット率」の順での評価で、それも同じ場合は一発勝負のプレーオフも想定されていた。

個人賞編集

かつてはベスト・スコアラー、ベスト・サーバー、ベスト6なども対象だった。2015年大会ではベスト・スパイカー部門1位の朱婷がMVPとなったため、同部門は重複せず、2位と3位の2選手が受賞となった。

歴代開催国と大会順位編集

男子編集

開催年 開催国   優勝   準優勝 3位
1965年 11   ポーランド   ソビエト連邦00   ポーランド   チェコスロバキア
1969年 12   東ドイツ   東ドイツ   日本   ソビエト連邦
1973年   チェコスロバキア 男子は大会そのものが中止に[注 4]
1977年 12   日本   ソビエト連邦   日本   キューバ
1981年 8   ソビエト連邦   キューバ   ブラジル
1985年 8   アメリカ合衆国   ソビエト連邦   チェコスロバキア
1989年 8   キューバ   イタリア   ソビエト連邦
1991年 12   ソビエト連邦   キューバ   アメリカ合衆国
1995年 12   イタリア   オランダ   ブラジル
1999年 12   ロシア   キューバ   イタリア
2003年 12   ブラジル   イタリア   セルビア・モンテネグロ
2007年 12   ブラジル   ロシア   ブルガリア
2011年 12   ロシア   ポーランド   ブラジル
2015年 12   アメリカ合衆国   イタリア   ポーランド
2019年

女子編集

開催年 開催国   優勝   準優勝 3位
1973年 10   ウルグアイ00   ソビエト連邦00   日本   韓国
1977年 8   日本   日本   キューバ   韓国
1981年 8   中国   日本   ソビエト連邦
1985年 8   中国   キューバ   ソビエト連邦
1989年 8   キューバ   ソビエト連邦   中国
1991年 12   キューバ   中国   ソビエト連邦
1995年 12   キューバ   ブラジル   中国
1999年 12   キューバ   ロシア   ブラジル
2003年 12   中国   ブラジル   アメリカ合衆国
2007年 12   イタリア   ブラジル   アメリカ合衆国
2011年 12   イタリア   アメリカ合衆国   中国
2015年 12   中国   セルビア   アメリカ合衆国
2019年

放送体制編集

日本開催以前はTBSで中継を行っていた。

日本開催となってからは、フジテレビジョンがホスト局となり、会場地をエリアとするフジネットワーク系列局とともに中継・国際映像の制作を担当。全世界に配信している。

地上波(初期は生中継でその後、試合進行中であっても撮って出しの録画中継を経て2015年大会より再び生中継となる)のほか、BSフジ(日本戦のみ2003 - 2011年に時差放送)、フジテレビONE・TWO(日本戦は時差放送。それ以外の試合は全試合生中継)でも放送されている。

なお、CSでの日本戦の試合の時差放送では中継番組のテーマソングを歌う場面はカットされている(放送開始時間からすぐ試合に入る)。また、地上波においてはセットインターバルのところではジャニーズ事務所所属タレントやMC・来賓の芸能人・文化人らによる幕間トークが放送される個所は、CSでは別の映像に差し替えている。

アーカイブ番組編集

フジテレビワンツーネクストで、2011年大会においての関連企画として、1977年以後の大会の中からの日本代表に関係する試合を取り上げてその試合映像をノーカットで振り返る「ワールドカップバレー・黄金伝説」をシリーズで放送している。

歴代の会場編集

(w=女子 / m=男子 / wm=男女) (*=日本戦会場 / A=Aサイト / B=Bサイト) 太字は最終ラウンドの日本戦会場

会場 77 81 85 89 91 95 99 03 07 11 15
13東京 国立代々木第1体育館 w*m* w*m* w*m* w*m* mA wmA wmA wmA - wmA wmA
13東京 東京体育館 - - - - mB - - mB wmA wmB mB
13東京 駒沢体育館 - - - - - - mB - mB - -
01北海道 北海きたえーる - - - - - - - wA wA wA -
01北海道 真駒内屋内競技場 - - - - - - wA - - - -
01北海道 中島体育センター別館 m w* w* - - - - - - - -
01北海道 岩見沢スポーツセンター m w w - - - - - - - -
01北海道 苫小牧市総合体育館 m w* w - - - - - - - -
01北海道 登別市総合体育館 m - - - - - - - - - -
01北海道 江別市民体育館 - w - - - - - - - - -
04宮城 仙台市体育館 - - - - wB - - wB wB - wA
04宮城 宮城県総合体育館 - - - - - mA wA - - - -
04宮城 宮城県スポーツセンター m w* w - - - - - - - -
07福島 福島県営あづま総合体育館 - - - - - mB - - - - -
07福島 郡山総合体育館 m w - - - - - - - - -
09栃木 栃木県体育館 w - - - - - - - - - -
10群馬 群馬県スポーツセンター w - - - - - - - - - -
11埼玉 さいたまスーパーアリーナ - - - - - - - - mA - -
11埼玉 上尾市民体育館 - w - - - - - - - - -
11埼玉 浦和市民体育館 w - - - - - - - - - -
12千葉 千葉ポートアリーナ - - - - - mB - - - - -
12千葉 千葉県総合運動場体育館 w w - - - - - - - - -
14神奈川 横浜文化体育館 w m - - - - - - - - -
16富山 富山市総合体育館 - w - - - - wB wB mB wB mB
16富山 砺波市体育館 m - - - - - - - - - -
17石川 金沢市総合体育館 - - - - - - wB - - - -
17石川 石川県体育館 m w - - - - - - - - -
18福井 サンドーム福井 - - - - - wB - - - - -
18福井 福井市営体育館 m - - - - - - - - - -
20長野 ホワイトリング - - - - - - mB mB - wB -
20長野 松本市総合体育館 - - - - mB wB - - mB - wB
21岐阜 岐阜県民体育館 - m - - - - - - - - -
21岐阜 岐阜メモリアルセンター - - - - wAmB - - - - - -
22静岡 浜松アリーナ - - - - - - - mB wB mB mB
23愛知 日本ガイシホール - - - w* - wA wA wA wA mA wA
23愛知 愛知県体育館 m* m* m - - - - - - - -
23愛知 パークアリーナ小牧 - - - - - - - - wB - wB
23愛知 岡崎市総合体育館 - - - - - wB - - - - -
26京都 京都府立体育館 m w - - wB - - - - - -
27大阪 大阪市中央体育館 w* - m* - - - mA wB - mA mA
27大阪 なみはやドーム - - - - - - - wA wA - -
27大阪 大阪府立体育会館 - w* - - wB - wB - - - -
27大阪 大阪城ホール - - - w*m* wmA - - - - - -
27大阪 舞洲アリーナ - - - - - wA - - - - -
28兵庫 グリーンアリーナ神戸 - - - - - wB - - - - -
28兵庫 神戸市立中央体育館 m - - - - - - - - - -
29奈良 奈良市中央体育館 m - - - - - - - - - -
33岡山 桃太郎アリーナ - - - - - - wB - mB wB wB
33岡山 岡山市総合文化体育館 - - - - - - - mB - - -
34広島 広島グリーンアリーナ m m* - - - mA mA mA mA - mA
34広島 広島サンプラザホール - - m* m* mA - - - - wA -
34広島 呉市体育館 m - - - - - - - - - -
38愛媛 愛媛県体育館 - m - - - - - - - - -
40福岡 マリンメッセ福岡 - - - - - wA - mA mA mA -
40福岡 福岡市民体育館 wm* m* w* - - - - - - - -
40福岡 直方市体育館 - m - - - - - - - - -
41佐賀 佐賀県体育館 - m - - - - - - - - -
43熊本 熊本県立総合体育館 - - - - - mB mB - wB mB -
46鹿児島 鹿児島アリーナ - - - - - mB mB wB - mB -
会場 77 81 85 89 91 95 99 03 07 11 15


脚注編集

  1. ^ 当初は1949年プラハで開催予定だったが、参加国のエントリーミスに起因し、中止となっていた。 (『最新スポーツ大事典』 大修館書店 古市英、1987年、p.1025)
  2. ^ しかし、「恒久開催」という言葉の公式掲示は、どこにもされていないという。 (集英社「スポルティーバ」公式サイト - 【男子バレー】春高バレー、ジャニーズとのコラボ…松平康隆のメディア戦略 3
  3. ^ ジャニーズ事務所としては、その前年に四銃士が、テレビ朝日で中継された「94FIVBワールドスーパー4バレー」のイメーゾソングを歌っていた。
  4. ^ 経済的な事情などによる中止といわれている。 (集英社「スポルティーバ」公式サイト - 【男子バレー】春高バレー、ジャニーズとのコラボ…松平康隆のメディア戦略 2

関連項目編集

外部リンク編集