メインメニューを開く
1994年のフェアチャイルド空軍基地でのB-52機の墜落事故は、運用限界を超える機体の操縦が原因であった。墜落直前を捉えたこの写真で、機体は復元不能な傾斜を見せている。この事故は、乗務員の職務分担などリソース・マネジメントを教育するケース・スタディの検討事例として、軍民双方で利用されている。
滑走路上で航空機同士が衝突した リナーテ空港事故では、管制塔が明確な指示を与えなかったことから、事故機の一方が、正しいタクシング(地上走行)の経路(緑線)をとらず、誤った経路(赤線)をとった。事故は濃霧の中で起こった。

パイロット・エラー (pilot error)、ないし、コックピット・エラー (cockpit error) とは、航空機の事故や事件において、そのおもな原因なり要因のひとつと認定された、パイロットが航空機について行なった判断、行為、ないし、不作為。パイロット・エラーには、職務執行における、誤操作、見落とし、些細な判断の過誤、不十分なデューディリジェンス(正当な注意義務及び努力)などが含まれる。

今日の事故調査においては、より広い観点から、事故に至った一連の出来事の連鎖の中で、システムに組み込まれるヒューマン・ファクターがどう馴染んでいたかを検討することが、標準的な作業とされている[1]

現代の事故調査においては、誰が非難されるべきなのかを探ることではなく、その事故が起きた原因は何なのかを判断することに主眼が置かれるため、「パイロット・エラー」という言葉は極力避けようと努められる。さらに、パイロットに責任を負わせようとする見方は、パイロットがより大きなシステムの一部の要素であることを考慮しておらず、例えば、パイロット・エラー自体がパイロットの疲労や、労働負荷、訓練不足などによって引き起こされることに目を向けていない。国際民間航空機関 (ICAO) と加盟諸国は、航空事故におけるヒューマン・ファクターの役割についての理解を改善する取り組みの一環として、1993年に原因モデル採用している[2]

パイロット・エラーによる事故の例編集

アメリカ合衆国では、2004年中のゼネラル・アビエーション(一般航空)の事故のうち、死者の出た事故の78.6%、すべての事故の75.5%は、パイロット・エラーが主な原因と分類された[3]定期航空の場合、世界中で報告された事故の認知件数の半分強は、パイロット・エラーが原因とされることが多い[4]

脚注編集

  1. ^ Human Behavior (pdf)”. Federal Aviation Administration (2012年4月9日). 2013年6月11日閲覧。
  2. ^ Investigating Human Error: Incidents, Accidents, and Complex Systems. Ashgate Publishing, Ltd.. (2004). ISBN 0754641228. http://books.google.com/books?id=6ngDZx_hhTYC&pg=PA20. 
  3. ^ 2005 Joseph T. Nall Report
  4. ^ PlaneCrashInfo.com accident statistics
  5. ^ Aircraft Accident Investigation Report of Indonesian's National Transportation Safety Committee (PDF)”. Kementerian Perhubungan Republik Indonesia (2008年). 2011年6月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年5月11日閲覧。

関連項目編集