パロマ (企業)

日本の名古屋市に本社を置くガス機器メーカー
パロマ工業から転送)

株式会社パロマ: Paloma Co., Ltd.)は、愛知県名古屋市に本社を置き、ガスコンロガス給湯器などを製造販売する大手ガス器具メーカーである。

株式会社パロマ
Paloma Co., Ltd.
パロマ本社(愛知県名古屋市)
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
467-8585
愛知県名古屋市瑞穂区桃園町6番23号
設立 1964年2月1日
(パロマ工業株式会社)
業種 金属製品
法人番号 4180001009176 ウィキデータを編集
事業内容 ガス機器エアコンの製造・販売
代表者 小林弘明代表取締役会長社長
資本金 8637万円
発行済株式総数 18万1000株
売上高 連結:9,045億7,400万円
(2023年12月期)[1]
営業利益 連結:1,070億600万円
(2023年12月期)[1]
経常利益 連結:1,197億6,200万円
(2023年12月期)[1]
総資産 連結:1兆1,527億2,800万円
(2023年12月期)[1]
従業員数 連結:16,285名 [2]
決算期 12月31日
主要株主 KMTアセットマネジメント 46.9%
パロマ環境技術開発財団 24.0%
小林奨学財団 19.9%
(2019年12月31日現在)
主要子会社 (株)パロマカスタマーコミュニケーションズ
パロマ販売(株)
Rheem Manufacturing Company
関係する人物 小林由三郎(創業者)
小林進一(2代目)
小林敏宏(3代目)
外部リンク https://www.paloma.co.jp/
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概要

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リンナイノーリツと共にガス器具メーカー大手の一角であり、特に同じ名古屋市に本社を置くリンナイとは競合関係にある[3]。社名の「パロマ(Paloma)」は、スペイン語ハトという意味である[4]。株式の過半数を創業家である小林一族が保有する典型的な同族経営企業である[5]

社是として「誠意と努力」「創意と工夫」「総力の結集」「責任の自覚」の4つを掲げている。

企業理念・キャッチフレーズが長らく設定されていなかったが、後述する湯沸器死亡事故以降は「お客様品質へ、全力で。」を全面に掲げている。創業100周年となった2011年からは「温もりある明日のために。」、2013年からは「ガスの温もりを、かたちに。」、2024年からは「人の“いきる”を、あたためる。」のキャッチフレーズが用いられている[6]

歴史

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1911年2月、現在の愛知県名古屋市中区古渡町にて創業された小林瓦斯電気器具製作所(後に「株式會社小林製作所」へ改称)を母体とする[3]。当初はガス器具の生産を中心にしていたが、戦後はストーブガスレンジといった民生品にも製品を拡大した。1952年に「パロマ」の商標を採用して全国展開した[4]1964年に製造部門のパロマ工業株式会社と販売部門の株式会社パロマを分離独立させた[7]

1973年北米へ進出し、1988年米国第1位の給湯器メーカー「リーム社」を買収した。2006年時点で、全米シェアは5割、セグメント別連結売上の8割は海外で占め、世界的なガス給湯器メーカーである[7]

創業100周年を迎えた2011年2月1日に、製造子会社のパロマ工業と合併[8]。パロマ工業を存続会社としたが、社名は「株式会社パロマ」へ変更した[8]

歴代トップ

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歴代社長

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氏名 在任期間 出身校
1 小林由三郎 1911年2月 - 1933年11月
-
2 小林進一 1933年11月 - 1981年3月
-
3 小林敏宏 1981年3月 - 2005年9月 早稲田大学理工学部
コロンビア大学大学院[9]
4 小林弘明 2005年9月 - 2019年1月 青山学院大学経営学部[10]
5 中島真也 2019年1月 - 2021年4月 名古屋工業大学工学部[11]
6 小林弘明 2021年4月 - (現職) 青山学院大学経営学部

歴代会長

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氏名 在任期間
1 小林進一 1981年3月 - 1992年8月
2 小林敏宏 2005年9月 - 2007年1月
3 小林弘明 2019年1月 -

主な事業所

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工場・研究所

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拠点 所在地
本社工場
本社第二工場
名古屋研究所
愛知県名古屋市瑞穂区
大口工場 愛知県丹羽郡大口町
清洲工場 愛知県清須市
北勢工場
笹野工場
三重県いなべ市
可児工場 岐阜県可児市
恵那工場 岐阜県恵那市
直方工場 福岡県直方市
北海道工場 北海道登別市
札幌研究所 北海道札幌市厚別区

主な関係会社

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会社名 所在地
株式会社パロマカスタマーコミュニケーションズ   愛知県名古屋市
パロマ販売株式会社   愛知県名古屋市
パロマ精工株式会社   愛知県名古屋市
Paloma Industries, Inc.   米国カリフォルニア州
Paloma Rheem Global, Inc.   米国・ジョージア州
Rheem Manufacturing Company   米国・カリフォルニア州
Intergas Verwarming B.V.   オランダクーフォルデン

主な製品

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不祥事

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提供番組

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パロマ湯沸器死亡事故以降、地上波では全国ネットのレギュラー番組提供を減少させたが、2019年頃を境に全国ネットのレギュラー番組での提供を増加させている。

現在

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(同系列、木曜日20時枠、2021年10月14日 -[注 2]テレビ宮崎にも同年10月4日の別特番より遅れネットで放送。[注 3]

過去

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提供クレジットは株式会社パロマパロマガス器具パロマだったが、2022年時点ではPalomaである。

湯沸器事故発覚時のCM対応など

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  • 湯沸器死亡事故が発覚する直前の2006年7月当時、同社は日本テレビの『DRAMA COMPLEX』、TBSの『月曜ゴールデン』、テレビ朝日の『愛のエプロン』『土曜ワイド劇場』のスポンサーを担当していた。
  • しかし、事故が発覚した同月15日以降、各番組では提供クレジット表示を外し、公共広告機構(現:ACジャパン)創立35周年CM(30秒バージョン)に差し替えられた。さらに同月24日の『月曜ゴールデン』枠より、各番組の提供枠ではお詫びCM(30秒)が放映されるようになった。但し60秒枠で提供していた番組では、公共広告機構創立35周年CM(30秒バージョン)とのセットで放送された。同年9月末の番組改編時期にあわせて、同社はこれらの提供枠から撤退することになった。
  • この他に当時は、東海テレビ中京テレビでのローカル番組の提供枠、およびテレビ東京系列でのスポットCM枠を持っていたが、事故の影響でお詫びCMに差し替えられた。
  • 2007年3月11日放送の第28回名古屋国際女子マラソンなどにおいて、提供クレジット表示はなかったものの、新たに制作された企業CM「お客様品質」編(30秒)が放映された。
  • 事故発覚から1年後の同年7月からは、スポットCM枠を中心に、湯沸し器の新バージョンのお詫びCMが放映された。その後同年10月からは、企業CM「お客様品質」編の新バージョンCMも放映されている。
  • 長年、ナゴヤ球場横浜スタジアムのバックネットに広告を出していた。前者はナゴヤドーム移転時に広告の契約更新をしなかったために掲示せず(現在のナゴヤドームはトヨタ自動車が掲示)、後者は事故の影響によりファンケルの広告に差し替えられたが2014年横浜スタジアムみつばち保険と共に小規模バックネットに広告に復活した[13]
  • 事故によるものかどうかは不明だが、本社屋上の大型看板の夜間照明が現在は点灯しない。

著名な出身者

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  • Mr.マリック - マジシャン。高校卒業後、パロマ工業の検査部門に半年ほど在職していた。
  • 所ゆきよし - 漫画家。パロマデザイン室で取扱説明書のイラストを描いていた。

VTuber

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2019年12月15日より公式バーチャルYouTuberとして『羽呂真(ぱろま)とトリカ』がデビューしている[14]

関連項目

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同業他社

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スポンサー

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脚注

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注釈

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  1. ^ BSデジタル放送における一社提供テレビ番組。パロマのイメージキャラクターとしてCM出演している中尾彬池波志乃が出演。
  2. ^ セールス上は前週10月7日のドラマスペシャルドクターY〜天才外科医・加治秀樹〜より開始も同年10月21日放送の世界体操北九州大会2021中継などが入ると休止・別日に振替される場合がある。
  3. ^ 一部穴埋め番組内での振替提供あり。
  4. ^ フジテレビのスポンサーは金曜おもしろバラエティ以来。
  5. ^ スポーツ特番や12月第1・第2水曜日放送の長時間音楽特番「FNS歌謡祭」を除き。これら単発特番編成時は別番組に振り替えして放送されている。
  6. ^ テレビ朝日系木曜ミステリー終了により移動。
  7. ^ バナナマンのせっかくグルメ!!から移動。
  8. ^ a b それまでスポンサーに付いていたTOYOTAから引き継いだ。

出典

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  1. ^ a b c d 業績ハイライト” (PDF). 株式会社パロマ. 2024年6月26日閲覧。
  2. ^ 会社概要
  3. ^ a b 「パロマ湯沸かし器事故――利用者に注意喚起せず、「不正改造が原因」と強調。」『日本経済新聞』日本経済新聞社、2006年7月15日、朝刊、39面。2021年3月26日閲覧。
  4. ^ a b 「パロマ(社名あれこれ)」『日本経済新聞』日本経済新聞社、1984年12月14日、地方経済面 中部 7面。2021年3月26日閲覧。
  5. ^ 「パロマ「上場すべき」、CO中毒事故、第三者委が提案。」『日本経済新聞』日本経済新聞社、2006年12月22日、地方経済面 中部 7面。2021年3月26日閲覧。
  6. ^ 新スローガン「人の“いきる”を、あたためる。」策定のお知らせ” (PDF). 株式会社パロマ (2024年6月24日). 2024年6月26日閲覧。
  7. ^ a b 「パロマ、CO中毒事故、独自の「安全装置」に落とし穴――売上高の8割海外。」『日本経済新聞』日本経済新聞社、2006年7月17日、朝刊、9面。2021年3月26日閲覧。
  8. ^ a b 《合併に関するお知らせ》” (PDF). 株式会社パロマ (2010年9月7日). 2010年10月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月26日閲覧。
  9. ^ 弊社元代表取締役会長 小林敏宏 逝去のお知らせ” (PDF). 株式会社パロマ (2020年7月6日). 2021年3月26日閲覧。
  10. ^ 「パロマ、小林弘明氏(新社長)」『日本経済新聞』日本経済新聞社、2005年9月14日、朝刊、12面。2021年3月26日閲覧。
  11. ^ 「パロマ、中島真也氏(新社長)」『日本経済新聞』日本経済新聞社、2018年9月21日、朝刊、16面。2021年3月26日閲覧。
  12. ^ 2020年4月5日(日)ひる12:00 オンエア開始 パロマ一社提供の新番組「千客万来! 中尾家 de ごはん」(BS-TBS)』(PDF)(プレスリリース)株式会社パロマ、2020年3月27日https://www.paloma.co.jp/vc-files/news/pdf/2003-003_BS-TBS.pdf2020年4月5日閲覧 
  13. ^ a b 「横浜DeNAベイスターズ」スポンサー契約締結についてのお知らせ」株式会社パロマ、2015年1月。2015年2月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年10月30日閲覧
  14. ^ パロマ公式バーチャルYouTuber「羽呂真(パロマ)」が12月15日(日)にデビュー! PR TIMES 2019年12月10日
  15. ^ 「パロマ、イメージタレントに竹下景子さん」『日経産業新聞』日本経済新聞社、1986年7月12日、3面。
  16. ^ 株式会社パロマ様とのパートナー契約締結のお知らせ」『名古屋グランパス公式サイト』2020年10月1日。2023年10月30日閲覧

外部リンク

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