ヒディリン・ディアス

フィリピンのウェイトリフティング選手

ヒディリン・フランシスコ・ディアスHidilyn Francisco Diaz[2]、名前のタガログ発音はハイディリン (タガログ語発音: [haɪdɪˈlin][3])、1991年2月20日[4] - )は、フィリピンウエイトリフティング選手で2020年東京オリンピックの同競技女子55kg級(英語)金メダリスト、2021年時点のオリンピック同競技の記録保持者英語版フィリピン空軍所属[5]

ヒディリン・ディアス
Hidilyn Diaz with her gold medal 2021 (1-44 screenshot).jpg
2020年東京オリンピックでのディアス
個人情報
フルネームHidilyn Francisco Diaz
国籍フィリピンの旗 フィリピン
生誕 (1991-02-20) 1991年2月20日(31歳)
サンボアンガ
教育サンボアンガ大学
身長1.49 m (4 ft 11 in)
体重54.9 kg (121 lb)
兵役経験
所属組織フィリピンの旗 フィリピン
部門Seal of the Philippine Air Force.svg フィリピン空軍
軍歴2013年–現役
最終階級PAF SSG FD.svg 三等空曹(英語)[1]
部隊第710特殊作戦航空団、人事管理局、空軍特殊作戦集団
受賞PHL Military Merit Medal.gif フィリピン軍功章(英語)
Presidential Unit Citation (Philippines).svg フィリピン大統領表彰略綬(英語)
スポーツ
競技ウエイトリフティング
担当コーチGao Kaiwen (ウェイトリフティングコーチ)
Julius Naranjo (ウェイトリフティング/体力強化・維持) Catalino Diaz (主任コーチ)
Antonio Agustin Jr. (前コーチ)
獲得メダル
オリンピック
2020 東京 55kg級
2016 リオデジャネイロ 53kg級
アジア競技大会
2018 ジャカルタ/パレンバン 53kg級
ウエイトリフティング世界選手権
2017 アナハイム 53kg級C&J
2015 ヒューストン 53kg級
2015 ヒューストン 53kg級S
2015 ヒューストン 53kg級C&J
2017 アナハイム 53kg級
2019 パッタヤー 55kg級
2019 パッタヤー 55kg級C&J
アジアウエイトリフティング選手権
2015 プーケット 53kg級
2015 プーケット 53kg級S
2015 プーケット 53kg級C&J
2016 タシュケント 53kg級C&J
2019 寧波 55kg級
2019 寧波 55kg級S
2019 寧波 55kg級C&J
2016 タシュケント 53kg級
2016 タシュケント 53kg級S
アジアインドア・マーシャルアーツゲームズ
2017 アシガバート 53kg級

2008年北京オリンピックウエイトリフティング女子58kg級(英語)最年少選手としてオリンピックに初出場[6]、続く2012年ロンドンオリンピックの同種目にも連続で出場した。

3大会連続の出場となる2016年リオデジャネイロオリンピック同女子53kg級(英語)では、銀メダルを獲得した。これは、1996年アトランタオリンピック以来、フィリピン選手の20年ぶりのメダル獲得英語版で、ウエイトリフティングでは初めてである。

4大会目の2020年東京オリンピックの同女子55kg級では、自己ベストを大幅に更新し、金メダルを獲得した。これにより、ディアスはフィリピン史上初のオリンピック金メダリストとなった[7]。フィリピンが1924年にオリンピックに初出場して以来の同国選手の快挙である。

2019年、フィリピンの政府報道官だったサルバドール・パネロ英語版ロドリゴ・ドゥテルテ政権の信用を失墜させるおそれのある危険人物のリストを公開した際、ディアスの名前がそこに含まれていた。のちに容疑者の一人からソーシャルメディアでフォローされていただけだとパネロより説明されたが、発表当時、ディアスは「ショックです。私と両親の安全が心配です」と語っていた。フィリピン史上初のオリンピック金メダルを獲得し、フィリピン大統領のドゥテルテとオンライン面会した際に、「あなたは金メダルを獲得した。過去のことは水に流した方がよい」と語りかけられ、政府と民間企業からの報酬とは別に、ドゥテルテ自ら300万ペソ[9]を提供することが約束された[10]

主な戦績編集

選手キャリアの初期にタイで開かれた2007年東南アジア競技会(英語)銅メダル、2008年にはウェイトリフティング・ユース/ジュニア・アジア選手権(韓国全州市)にサンボアンガ大学(英語)代表として出場し、金メダル2個、銀メダル1個を得ている[11][12][13]東南アジア競技大会同競技で金メダル(2019年マニラ55kg級)、銀メダル(2011年ジャカルタ・パレンバン58kg級、2013年ネピドー同)、銅メダル(2007年ナコーンラーチャシーマー同)。

大会 開催地 種目 順位 記録 備考
2006 アジア競技大会   ドーハ 53kg級 10位 162
2008 オリンピック   北京 58kg級 10位 192
2010 アジア競技大会   広州 58kg級 6位 209
2011 ウエイトリフティング世界選手権   パリ 58kg級スナッチ 9位 95
58kg級クリーン&ジャーク 7位 119
58kg級トータル 7位 214
2012 オリンピック   ロンドン 58kg級 途中棄権
2015 アジアウエイトリフティング選手権   プーケット 53kg級スナッチ 優勝 96
53kg級クリーン&ジャーク 優勝 118
53kg級トータル 優勝 214
ウエイトリフティング世界選手権   ヒューストン 53kg級スナッチ 3位 96
53kg級クリーン&ジャーク 3位 117
53kg級トータル 3位 213
2016 アジアウエイトリフティング選手権   タシュケント 53kg級スナッチ 3位 90
53kg級クリーン&ジャーク 準優勝 118
53kg級トータル 3位 208
オリンピック   リオデジャネイロ 53kg級 準優勝 200
2017 ウエイトリフティング世界選手権   アナハイム 53kg級スナッチ 5位 86
53kg級クリーン&ジャーク 準優勝 113
53kg級トータル 3位 199
2018 アジア競技大会   ジャカルタ/パレンバン 53kg級 優勝 207
ウエイトリフティング世界選手権   アシガバート 55kg級スナッチ 6位 93
55kg級クリーン&ジャーク 13位 110
55kg級トータル 9位 203
2019 アジアウエイトリフティング選手権   寧波 55kg級スナッチ 準優勝 94
55kg級クリーン&ジャーク 準優勝 115
55kg級トータル 準優勝 209
ウエイトリフティング世界選手権   パッタヤー 55kg級スナッチ 8位 93
55kg級クリーン&ジャーク 3位 121
55kg級トータル 3位 214
2021 アジアウエイトリフティング選手権   タシュケント 55kg級スナッチ 4位 94
55kg級クリーン&ジャーク 4位 118
55kg級トータル 4位 212
オリンピック   東京 55kg級 優勝 224 自己記録

脚注編集

  1. ^ “After historic win, military promotes Hidilyn Diaz to staff sergeant”. Rappler. (2021年7月28日). https://www.rappler.com/nation/military-promotes-hidilyn-diaz-to-staff-sargeant-tokyo-olympics-win 2021年7月28日閲覧。 
  2. ^ DIAZ Hidilyn”. Athlete - The official website of the BEIJING 2008 Olympic Games [2008年北京オリンピック公式サイト] (2008年8月10日). 2008年8月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年8月10日閲覧。
  3. ^ “SEA Games: Hidilyn Diaz panalo ng gold sa weightlifting” (タガログ語). ABS-CBN News on YouTube. https://www.youtube.com/watch?v=hg83At1IWD8 2019年12月3日閲覧。 
  4. ^ DIAZ, Hidilyn”. rio2016.com. 2016年8月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年8月9日閲覧。
  5. ^ “Air Force Weightlifter Nabs Silver in Rio 2016, First Pinay Olympic Medalist in 20 Years” (英語). フィリピン空軍. (2016年8月8日). http://www.paf.mil.ph/press/2016/airrforceRio.html 2016年8月12日閲覧。 
  6. ^ 15 Filipinos battle odds, Olympic gold ‘curse’” [フィリピン15選手奮闘、五輪金メダルの〈呪い〉] (英語). Inquirer.net. 2008年8月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年8月9日閲覧。
  7. ^ Hidilyn Diaz wins Philippines' first-ever gold medal” [ヒィディアン・ディアス、フィリピン史上初の金メダルを勝ち取る] (英語). asia.nikkei.com. 日経アジア (2021年7月26日). 2021年7月26日閲覧。
  8. ^ Currency converter - fxtop.com” (英語). fxtop.com. 2021年8月28日閲覧。
  9. ^ 2021年8月28日時点でおよそ660万円前後[8]
  10. ^ 「過去は水に流すべき」 フィリピン大統領、五輪金メダリストに自ら報酬」『AFPBB News』、2021年7月29日。2021年7月30日閲覧。
  11. ^ City commends Zamboangueño weightlifters” [サンボアンガ市、ウェイトリフティング選手を称賛] (英語). Zamboanga.gov.ph (2008年12月15日). 2016年6月28日閲覧。
  12. ^ Hidilyn Diaz” (英語). nbcolympics.com. 2016年8月9日閲覧。
  13. ^ Bracher, Jane (2016年8月9日). “Meet Alfonsito Aldanete, the weightlifting coach who helped Diaz win silver” (英語). Rappler. http://www.rappler.com/sports/specials/olympics/142380-meet-hidilyn-diaz-weightlifting-coach-boxing-roots 2016年8月9日閲覧。 

関連項目編集

外部リンク編集

夏季オリンピック
先代
マニー・パッキャオ
  フィリピンオリンピック旗手(英語)
London 2012年ロンドン
次代
マイケル・クリスチャン・マルティネス