ヒメシャラ(姫沙羅、赤栴檀[2]、学名:Stewartia monadelpha)はツバキ科ナツツバキ属落葉高木ナツツバキに似るが花も葉も小ぶり。和名は誤って娑羅樹と伝えられたナツツバキよりも小さいことによるもので、サルナメリアカラギという別名もある[3]

ヒメシャラ
Stewartia monadelpha.JPG
小石川植物園 2010年6月
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
Status iucn3.1 LC.svg
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
階級なし : キク上群 superasterids
階級なし : キク類 asterids
: ツツジ目 Ericales
: ツバキ科 Theaceae
: ナツツバキ属 Stewartia
: ヒメシャラ S. monadelpha
学名
Stewartia monadelpha Siebold & Zucc.
和名
ヒメシャラ(姫沙羅)

特徴編集

垂直によく伸び、高さ15m、胸高直径90cmに達する。若木のうちは灰色の細かくざらついた樹皮であるが、成長するに従いこのような樹皮ははがれ、次第に赤褐色のごく薄い樹皮に変わる。この樹皮は細かい鱗状にはがれるが、全体としては明るい赤褐色のつるつるしたものに見え、森林内ではひときわ目立つものである。

は互生で短い柄があり、長さ5-8cm、葉身は楕円形から長楕円形、縁には低い鋸歯がある。葉は黄緑色で、全体に毛がある。

花期は7-8月。葉腋から1つずつ、小さな白いを咲かせる。秋には紅葉になり、10-11月に濃褐色の実ができて種子ができる。

分布と生育環境編集

神奈川県から和歌山県までの本州太平洋側、四国南部、九州屋久島に分布する日本特産種である[4]暖帯上部から温帯域の山地に生育する。パイオニア的な性質を持ち、やや荒れた森林によく出現する。

利用編集

観賞用にもされており、剪定は通例3月に行われる。高温に弱いので、夏は遮光をし風通しのいい場所に置いた方が適当である。なお寒さには強い。 病害虫にはカイガラムシがよく出るが、通風をよくすれば抑えられる。原産は日本。

ギャラリー編集

サルスベリについて編集

この木は山で見られる木の中でも特に樹皮がすべすべしているためにサルスベリと呼ばれることがある。標準和名をサルスベリとする植物は観賞用の樹木であるが、これはミソハギ科で分類学的に全く異なった植物であり、本当のサルスベリが日本の森林内に姿を見せることはない。また、同様の場所に見られる樹木ではリョウブも大きくなると樹皮がすべすべになり、サルスベリと呼ばれることがあるが、ヒメシャラの方がすべすべ感が強い。

脚注編集

  1. ^ Rivers, M.C. (2018). Stewartia monadelpha. The IUCN Red List of Threatened Species 2018: e.T62086251A62086257. doi:10.2305/IUCN.UK.2018-1.RLTS.T62086251A62086257.en Downloaded on 16 February 2019.
  2. ^ ひめしゃら | 言葉 | 漢字ペディア”. www.kanjipedia.jp. 2021年4月8日閲覧。
  3. ^ 牧野 (1940).
  4. ^ 門田裕一「日本で分化した植物」149-150頁、国立科学博物館『日本列島の自然史』、東海大学出版会、2006年。、

参考文献編集