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ヒューム伯爵ダグラス=ヒューム家の紋章のエスカッシャン部分

ヒューム伯爵英語: Earl of Home)は、スコットランド貴族伯爵位。

1473年創設のスコットランド貴族爵位ヒューム卿を前身とし、1603年に第6代ヒューム卿アレクサンダー・ヒューム英語版が叙されたのに始まる爵位である。14代伯爵アレクサンダー・フレデリック・ダグラス=ヒューム1963年から1964年にかけて首相を務めたことで著名である。

目次

歴史編集

1473年8月2日ヒューム・クラン英語版の長であるアレクサンダー・ヒューム英語版スコットランド貴族爵位ヒューム卿(Lord Home)に叙されたのが、貴族としてのヒューム家の始まりである[1]

その曽孫の第3代ヒューム卿アレクサンダー・ヒューム(?-1516)は、幼いスコットランド王ジェイムズ5世の摂政マーガレット・テューダーの補佐役を務めた。しかし彼は親イングランド派だったため、1516年に親仏派のオールバニ公ジョン・ステュワート英語版が摂政に就任するとイングランドと通じたとされて大逆罪で処刑された[2]。爵位もこの際に接収されたが、1522年に3代卿の弟であるジョージ・ヒューム英語版 (?-1549)が第4代ヒューム卿を継承することを認められ、爵位は存続した[3]

その孫である6代ヒューム卿アレクサンダー・ヒューム英語版(1566頃–1619)は、マーチェス管理長官英語版バーウィックシャー英語版シェリフスコットランド枢密顧問官英語版などを歴任して、1605年3月4日にスコットランド貴族爵位ヒューム伯爵ダグラス卿(Lord Dunglass)を与えられた[4]。この2つの爵位は直系非直系問わず男系男子(heirs male whatsoever)に継承される爵位だった。そのため、2代伯ジェイムズ・ヒューム(?-1633)の死で初代伯の直系が絶えた後も初代伯の先祖に遡った分流の3代ヒューム伯ジェイムズ・ヒューム(1615頃–1666)に継承されて爵位は存続した[5][6]。以降この3代伯の子孫によって現在まで継承されている。

11代伯コスパトリック・ヒューム英語版(1799–1881)は、外務官僚として活躍し、1875年6月11日連合王国貴族爵位ラナーク州におけるダグラスのダグラス男爵(Baron Douglas, of Douglas in the County of Lanark)に叙された[7]。これにより以降の当主は1999年の貴族院改革まで自動的に貴族院議員に列することになった。

その子である12代伯チャールズ・ダグラス=ヒューム英語版(1834–1918)は、母方からダグラス家のダグラス城英語版ボスウェル城英語版ランカシャーロクスバーグシャー英語版バーウィックシャー英語版の104,000エーカーにも及ぶ広大な土地を相続[8]1877年には「ダグラス=ヒューム」と改姓した[9]

その孫である14代伯アレクサンダー・ダグラス=ヒューム(1903–1995)は、保守党の政治家として活躍し、1963年から1964年にかけて首相を務めた。しかし貴族院議員が首相になることは忌避される時代になっていたため、彼は首相就任に際して1963年貴族法英語版の規定を使って自分一代について爵位を返上した[10]

現在の当主はその息子である15代ヒューム伯デイヴィッド・ダグラス=ヒューム英語版(1943-)である。

現当主の保有爵位編集

上記の経緯から現当主デイヴィッド・ダグラス=ヒューム英語版は、以下の爵位を保有している[11][5]

  • 第15代ヒューム伯爵(15th Earl of Home)
    (1605年3月4日勅許状によるスコットランド貴族爵位)
  • 第20代ヒューム卿 (20th Lord Home)
    (1473年8月2日の特許状によるスコットランド貴族爵位)
  • 第15代ダグラス卿 (15th Lord Dunglass)
    (1605年3月4日の勅許状によるスコットランド貴族爵位)
  • ラナーク州におけるダグラスの第5代ダグラス男爵(5th Baron Douglas, of Douglas in the County of Lanark)
    (1875年6月11日の勅許状による連合王国貴族爵位)

一覧編集

ヒューム卿 (1473年)編集

ヒューム伯 (1605年)編集

法定推定相続人は現当主の息子ダグラス卿(儀礼称号)マイケル・デイヴィッド・アレクサンダー・ダグラス=ヒューム(1987-).

系図編集

出典編集

  1. ^ Lundy, Darryl. “Alexander Home, 1st Lord Home” (英語). thepeerage.com. 2015年8月4日閲覧。
  2. ^ 森護 1994, p. 326.
  3. ^ Lundy, Darryl. “George Home, 4th Lord Home” (英語). thepeerage.com. 2015年8月4日閲覧。
  4. ^ Lundy, Darryl. “Alexander Home, 1st Earl of Home” (英語). thepeerage.com. 2015年8月4日閲覧。
  5. ^ a b Heraldic Media Limited. “Home, Earl of (S, 1604/5)” (英語). Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2016年1月29日閲覧。
  6. ^ Lundy, Darryl. “James Home, 3rd Earl of Home” (英語). thepeerage.com. 2015年8月4日閲覧。
  7. ^ Lundy, Darryl. “Cospatrick Alexander Home, 11th Earl of Home” (英語). thepeerage.com. 2015年8月4日閲覧。
  8. ^ John Bateman (1878), The Great Land Owners of Great Britain and Ireland, London, Harrison and Sons
  9. ^ Lundy, Darryl. “Charles Alexander Douglas-Home, 12th Earl of Home” (英語). thepeerage.com. 2015年8月4日閲覧。
  10. ^ 前田英昭 1976, p. 54/58.
  11. ^ Lundy, Darryl. “David Alexander Cospatrick Douglas-Home, 15th Earl of Home” (英語). thepeerage.com. 2015年8月4日閲覧。

参考文献編集