ビッカース ウェルズレイ

ビッカース ウェルズレイ

ビッカース ウェルズレイ(Vickers Wellesley)は、第二次世界大戦前のイギリス空軍で使用されたヴィッカース社製の爆撃機偵察機である。ヴィッカース社独特の大圏構造[注釈 1]を最初に採用した軍用機だった。また、1938年エジプト-オーストラリア間11,500kmを48時間の無着陸飛行の世界記録を達成した機体としても有名である。第二次世界大戦開戦時には既に時代遅れになっており、北アフリカ戦線等で偵察機として1941年まで使用された。

ウェルズレイの試作機が初めて飛んだのは、1935年6月19日である。最初の発注は96機で、続いて発注数は176機に達した。低翼の単葉機で、金属骨組みに羽布張りである。翼は極端に長い。機関銃2丁を装備し、爆弾905㎏を搭載する。ウェルズレイが投入されたのは1937年である。

スペック 編集

  • 全長:11.97 m
  • 全幅:22.73 m
  • 全高:3.74 m
  • 全備重量:5,074 kg
  • エンジン:ブリストル・ペガサス20 空冷9気筒 925 hp ×1
  • 最大速度:367 km/h
  • 実用上限高度:10,000m
  • 航続距離:1,790 km
  • 武装
    • 爆弾900kg
    • 7.7mm機銃×2
  • 乗員 2名

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 大圏構造はビッカース ウェリントン爆撃機に用いられて有名になった。

出典 編集

参考文献 編集

  • 木村秀政『万有ガイド・シリーズ 4⃣ 航空機 第二次大戦 Ⅰ』

関連項目 編集