ピエール・ブーシェ(Pierre Boucher、1908年 - 2000年11月27日)は、フランスパリ出身の写真家

ピエール・ブシェピエール・ブーシェールピエール・ブーシェーなどの表記がされることもある。

一般に。シュルレアリスムを代表する写真家。ヌードを利用しつつ、ソラリゼーションフォトモンタージュ技法を駆使した、幻想的で、上品かつ華麗な作品が、代表作である。肉体の一部を切り離したり、再構成して異形の物体を生み出しているような作品もあり、デ・キリコ ルネ・マグリットの一部の作風とも、明らかに通じるものがある。

ただ、シュルレアリスム的な作品以外にも、より純粋なヌード作品、スポーツ写真とも呼べるような作品(空中にジャンプしている作品を含む)、船や機関車を含む乗り物などの機械製品を撮影した作品(機械の一部をクローズアップしたような作品が多い)など、その作品は多岐にわたっている。これらの作品は、グラフィックデザインを学んだり、フランス空軍写真班で勤務した経験から来るものと思われるが、構成主義的な要素を強く感じることができる。

ファルムーティエにて没。

日本における展覧会や作品集 編集

日本において、ブーシェを本格的に紹介した展覧会は開催されていないが、次の展覧会では、他の多くの写真家とともに紹介された。

  • 「写真のエコール・ド・パリ」展(1991年から1992年。目黒区美術館、三重県立美術館、北海道立近代美術館、河口湖美術館、静岡県立美術館、ひろしま美術館に巡回。企画には、以上の美術館のほか、ニッポン放送およびツァイト・フォト・サロンが参加)

上記展覧会の展覧会カタログにはブーシェの作品が6点掲載されているが、ブーシェ個人の作品集は日本では刊行されていない。

なお、本国フランスでは、作品集は複数あるが、そのうち、代表的なものとして、次のものがある。

関連項目 編集