ピニトール: pinitol)はイノシトールの一種で、マメ科植物に存在する天然の物質である。1987年インドで、ブーゲンビリアの葉から分離同定された。[1][2]ピニトールはグルコーストランスポーターの亢進作用を示し、糖尿病予防に効果が期待できる成分とされる。[3]

ピニトール
Chemical structure of pinitol
識別情報
CAS登録番号 10284-63-6 ×=
PubChem 164619
ChemSpider 10369209 チェック
KEGG C03844
ChEBI
ChEMBL CHEMBL493737 チェック
特性
化学式 C7H14O6
モル質量 194.18 g/mol
精密質量 194.079038 u
外観 無色結晶
融点

179–185 °C

特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ピニトールは、イノシトール光学異性体であるカイロ-イノシトールの3番炭素にメチル基がついたエーテル化合物である。ピニトールを含有する植物は乾燥気候帯区分を原産とする植物に多く、大豆ルイボスイナゴマメキャロブ)、アイスプラントなどから検出される。[4]

ピニトールを脱メチル化して生成されるカイロ-イノシトールは、不妊の原因の一つとされる多嚢胞性卵巣症候群の改善に効果が有るとされ、アメリカなどで研究が進んでいる。[5]

関連項目 編集

外部リンク 編集