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ピリメタミン(Pyrimethamine)はロイコボリンと併用してトキソプラズマ症シストイソスポーラ症の治療に用いられる医薬品。ダラプリム(Daraprim)の名で市販されている[1][2]。また、後天性免疫不全症候群患者のニューモシスチス・イロベチ肺炎(PCP)を予防する第2選択肢として、ジアフェニルスルホンと共に用いられる。以前はマラリアにも使用されていたが、耐性原虫の出現のため現在では推奨されていない。ピリメタミンは経口摂取される[1]

ピリメタミン
Pyrimethamine2DACS.svg
Pyrimethamine-3D-balls.png
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
発音 [ˌpɪrɪˈmɛθəmin]
販売名 Daraprim
Drugs.com monograph
MedlinePlus a601050
胎児危険度分類
法的規制
投与方法 By mouth
薬物動態データ
生物学的利用能 well-absorbed
血漿タンパク結合 87%
代謝 肝臓
半減期 96 hours
排泄 腎臓
識別
CAS番号
58-14-0 チェック
ATCコード P01BD01 (WHO)
QP51AX51 (WHO) (combinations)
PubChem CID: 4993
IUPHAR/BPS 4800
DrugBank DB00205 チェック
ChemSpider 4819 チェック
UNII Z3614QOX8W チェック
KEGG D00488  チェック
ChEBI CHEBI:8673 チェック
ChEMBL CHEMBL36 チェック
PDB ligand ID CP6 (PDBe, RCSB PDB)
化学的データ
化学式 C12H13ClN4
分子量 248.71 g·mol−1
テンプレートを表示

抗葉酸剤に分類され、葉酸の代謝を阻害しDNA合成を妨げることによって作用する[1]。一般的な副作用には、胃腸障害、重度のアレルギー反応骨髄抑制が含まれる。葉酸欠乏性貧血の患者には使用すべきでない。また、発がんリスクを上昇させる可能性が懸念されている[1]。妊婦に処方されることがあるが、胎児に対する安全性は不明である[3]

ピリメタミンは1952年に発見され、1953年から医療に用いられている[1][4]WHO必須医薬品モデル・リストに掲載されており、医療システムに必要な最も効果的で安全な医薬品と見なされている[5]。2015年、米国ではジェネリック医薬品として利用できず、価格は1錠あたり13.50米ドルから750米ドル(治療1コースあたり75,000米ドル)に値上げされた(マーティン・シュクレリ#ダラプリム価格高騰問題[6][2][7]。他の地域ではジェネリック剤が入手可能で、価格は0.05から0.10米ドル程度である[8]

脚注編集

  1. ^ a b c d e Pyrimethamine”. The American Society of Health-System Pharmacists. 2016年12月2日閲覧。
  2. ^ a b Hamilton, Richart (2015). Tarascon Pocket Pharmacopoeia 2015 Deluxe Lab-Coat Edition. Jones & Bartlett Learning. p. 54. ISBN 9781284057560. 
  3. ^ Pyrimethamine (Daraprim) Use During Pregnancy”. www.drugs.com. 2016年12月3日閲覧。
  4. ^ Sylvie, Manguin; Pierre, Carnevale; Jean, Mouchet (2008) (英語). Biodiversity of Malaria in the world. John Libbey Eurotext. p. 6. ISBN 9782742009633. https://books.google.ca/books?id=Sk0JBAAAQBAJ&pg=PA6. 
  5. ^ WHO Model List of Essential Medicines (19th List)”. World Health Organization (2015年4月). 2016年12月8日閲覧。
  6. ^ Mullin, Emily. “Turing Pharma Says Daraprim Availability Will Be Unaffected By Shkreli Arrest”. Forbes. http://www.forbes.com/sites/emilymullin/2015/12/21/turing-pharma-says-daraprim-availability-will-be-unaffected-by-shkreli-arrest/#2c0b2be12e82 2016年11月10日閲覧。 
  7. ^ Alpern, JD; Song, J; Stauffer, WM (19 May 2016). “Essential Medicines in the United States--Why Access Is Diminishing.”. The New England journal of medicine 374 (20): 1904-7. PMID 27192669. 
  8. ^ High Drug Prices: Should We Blame Pharma Or The FDA?” (2015年9月29日). 2017年3月23日閲覧。

外部リンク編集