ファウンドFound, 2012年3月13日 - ) は、鹿毛競走馬である。主な勝ち鞍は2014年マルセルブサック賞2015年ブリーダーズカップ・ターフ2016年凱旋門賞である。

ファウンド
2016ブリーダーズ・カップ・ターフ
(2016年11月5日)
欧字表記 Found
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 2012年3月13日(12歳)
Galileo
Red Evie
母の父 Intikhab
生国 アイルランドの旗 アイルランド
生産者 Roncon, Wynatt & Chelston
馬主 Michael Tabor & Derrick Smith &
Mrs John Magnier
調教師 Aidan Patrick O'Brienアイルランド
競走成績
生涯成績 21戦6勝
獲得賞金 7,610,405ポンド
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経歴 編集

2歳時(2014年) 編集

2014年カラ競馬場の未勝利戦でデビューし、人気薄ながら勝利した。2戦目のモイグレアスタッドステークス(G1)は3着に敗れたが、次走のマルセルブサック賞(G1)ではライアン・ムーア騎手が騎乗して勝利、G1競走初制覇となった。

3歳時(2015年) 編集

3歳初戦は英1000ギニー(G1)を予定していたが、怪我のため出走を取り消してアサシステークス(G3)に出走したが、2着に敗れた。次走の愛1000ギニー(G1)も2着に敗れたファウンドは、英オークス(G1)及び英ダービー(G1)を回避してコロネーションステークス(G1)に出走したが、再び2着となった。

次走のロイヤルウィップステークス(G3)を勝利し、ファウンドはアイリッシュチャンピオンステークス(G1)に挑んだが、ゴールデンホーンに1馬身差及ばず2着に敗れた。続く凱旋門賞(G1)では勝ち馬ゴールデンホーンに更に突き放されて9着となった。

凱旋門賞後、チャンピオンステークス(G1)でファシネイティングロック(Fascinating Rock)の2着となったファウンドは、ブリーダーズカップ・ターフ(G1)に出走した。レースでは先行集団を見る形で追走し、最終コーナーで仕掛けると、直線ではゴールデンホーンを差し切ってG1競走2勝目となった。レース後、鞍上のR.ムーア騎手は「彼女はとても良い牝馬だ。勝つに相応しい馬だし、今日は勝ててうれしい」と述べた[1]

4歳時(2016年) 編集

4歳初戦のリステッドレースは3着に敗れたが、次走のムーアズブリッジステークス(G3)を勝利した。これ以降のファウンドは、タタソールズゴールドカップ(G1)ではファシネイティングロック(Fascinating Rock)から3馬身3/4差、コロネーションカップ(G1)ではポストポンドから4馬身半差、プリンスオブウェールズステークス(G1)ではマイドリームボート(My Dream Boat)からクビ差、ヨークシャーオークス(G1)ではセヴンスヘヴン(Seventh Heaven)から2馬身3/4差、アイリッシュチャンピオンステークス(G1)ではアルマンゾルから3/4馬身差でそれぞれ2着に敗れている。

5戦連続で2着が続いたファウンドの次走は凱旋門賞(G1)であった。レースでは中団の内側を追走し、直線に入ると同じエイダン・オブライエン厩舎の2頭である2着ハイランドリールと3着オーダーオブセントジョージ(Order of St George)の追撃を退けて勝利した。A.オブライエン調教師はレース後、「私たちはずっとこのレースを目標にしてきた。ライアンは彼女が2歳の時から凱旋門賞を勝てると言っていたが、彼は正しかった」とコメントした[2]

2週間後、チャンピオンステークス(G1)に出走するも、直線はアルマンゾルとの差が詰まらず2着に敗れた。ラストランはブリーダーズカップ・クラシック(G1)を予定していたが、数日前にブリーダーズカップ・ターフ(G1)への出走へと変更した[3]。2番人気で出走したが、逃げたハイランドリールと先に抜け出したフリントシャー(Flintshire)を交わせず、勝ったハイランドリールから4馬身差の3着で競走生活を終えた。

この年の活躍を受けて、カルティエ賞最優秀古馬に選出されている。

繁殖入り後 編集

2018年5月にウォーフロントとの間に第一子にあたる牡馬が誕生。バトルグラウンドと名付けられた本馬は2020年6月にデビュー。5着に終わったが連闘で挑んだロイヤルアスコットのリステッド戦チェシャムステークスを1番人気で制し、初勝利を異国の地で飾った。

競走成績 編集

出走日 競馬場 競走名 距離 着順 騎手 着差 1着(2着)馬
2014年08月23日 カラ 未勝利 芝8f 1着 J.ヘファーナン 3/4馬身 (Together Forever)
2014年09月14日 カラ モイグレアスタッドS G1 芝7f 3着 J.オブライエン 3/4馬身 Cursory Glance
2014年10月05日 ロンシャン マルセルブサック賞 G1 芝8f 1着 R.ムーア 2 1/2馬身 (Ervedya)
2015年05月04日 カラ アサシS G3 芝7f 2着 R.ムーア 2馬身 Iveagh Gardens
2015年05月24日 カラ 愛1000ギニー G1 芝8f 2着 R.ムーア 1/2馬身 Pleascach
2015年06月19日 アスコット コロネーションS G1 芝8f 2着 R.ムーア クビ Ervedya
2015年08月23日 カラ ロイヤルウィップS G3 芝10f 1着 J.ヘファーナン 4馬身 (Answered)
2015年09月12日 レパーズタウン 愛チャンピオンS G1 芝10f 2着 J.ヘファーナン 1馬身 Golden Horn
2015年10月04日 ロンシャン 凱旋門賞 G1 芝12f 9着 R.ムーア 5馬身 Golden Horn
2015年10月17日 アスコット チャンピオンS G1 芝10f 2着 R.ムーア 1 1/4馬身 Fascinating Rock
2015年10月31日 キーンランド BCターフ G1 芝12f 1着 R.ムーア 1/2馬身 (Golden Horn)
2016年04月03日 カラ アレッジドS L 芝10f 3着 R.ムーア 7 3/4馬身 Zhukova
2016年05月02日 カラ ムーアズブリッジS G3 芝10f 1着 R.ムーア 1 1/4馬身 (Success Days)
2016年05月22日 カラ タタソールズゴールドC G1 芝10.5f 2着 R.ムーア 3 3/4馬身 Fascinating Rock
2016年06月04日 エプソム コロネーションC G1 芝12f 2着 R.ムーア 4 1/2馬身 Postponed
2016年06月15日 アスコット プリンスオブウェールズS G1 芝10f 2着 R.ムーア クビ My Dream Boat
2016年08月18日 ヨーク ヨークシャーオークス G1 芝12f 2着 J.ヘファーナン 2 3/4馬身 Seventh Heaven
2016年09月10日 レパーズタウン 愛チャンピオンS G1 芝10f 2着 L.デットーリ 3/4馬身 Almanzor
2016年10月02日 シャンティイ 凱旋門賞 G1 芝12f 1着 R.ムーア 1 3/4馬身 (Highland Reel)
2016年10月15日 アスコット 英チャンピオンS G1 芝10f 2着 R.ムーア 2馬身 Almanzor
2016年11月05日 サンタアニタ BCターフ G1 芝12f 3着 R.ムーア 4馬身 Highland Reel

血統表 編集

ファウンド血統(サドラーズウェルズ系 Northern Dancer3×4=18.75%) (血統表の出典)

Galileo
1998 鹿毛
父の父
Sadler's Wells
1981 鹿毛
Northern Dancer
1961
Nearctic
Natalma
Fairy Bridge
1975
Bold Reason
Special
父の母
Urban Sea
1989 栗毛
Miswaki
1978
Mr Prospector
Hopespringseternal
Allegretta
1978
Lombard
Anatevka

Red Evie
2003 鹿毛
Intikhab
1994 鹿毛
Red Ransom
1987
Roberto
Arabia
Crafty Example
1987
Crafty Prsopector
Zienelle
母の母
Malafemmena
1992 鹿毛
Nordico
1985
Northern Dancer
Kennelot
Martinova
1979
Martinmas
Pavlova F-No.1-m

脚注 編集

出典 編集

外部リンク 編集