マダガスカルジャコウネコ

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マダガスカルジャコウネコFossa fossana)は、マダガスカルマングース科ファナロカ属に分類される食肉類。本種のみでファナロカ属を構成する。別名ファナロカ[1]

マダガスカルジャコウネコ
マダガスカルジャコウネコ
マダガスカルジャコウネコ Fossa fossana
保全状況評価
VULNERABLE
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
ワシントン条約附属書II類
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: マダガスカルマングース科 Viverridae
亜科 : エウプレレス亜科 Euplerinae
: ファナロカ属
Fossa
: マダガスカルジャコウネコ
F. fossana
学名
Fossa fossana (Müller, 1776)
和名
マダガスカルジャコウネコ
英名
Fanaloka
Malagasy civet
Striped civet
マダガスカルジャコウネコの分布

分布 編集

マダガスカル東部[2][3]固有種

形態 編集

体長40-47cm。[3]尾長21-30cm。[3]体重オス2-2.5kg[3]、メス1.4-1.7kg[2]。尾は円筒形。背面は褐色や灰赤色、腹面は白や灰色の体毛で密に被われる。[2][3]背面や体側面、大腿部には縦縞状に暗褐色の斑点が並ぶ。[2][3]尾の背面には黒い帯模様が入る。[2][3]

四肢は細長い。[2][3]指趾には引っ込めることができる爪が生えるが、[3]前肢第1指には爪がない[2]。頬や頸部に臭腺があるが[2][3]、生殖器に臭腺(会陰腺)はない。

出産直後の幼獣は体毛で被われ、眼が開いている。[2][3]乳首の数は2。[2]

生態 編集

多雨林常緑広葉樹林に生息するが、やや乾燥した落葉樹林にも生息する。[3]地表棲だが、樹上に登ることもある。[2][3]ペアで生活し[2]、他の個体と遭遇すると鳴き声をあげる。[3]夜行性で、昼間は岩の隙間や樹洞などで休む。[3]

食性は動物食傾向の強い雑食で、小型哺乳類、小型爬虫類カエル魚類甲殻類、ミミズ、果実などを食べる。[2][3]

繁殖形態は胎生。8-9月に交尾を行う。[3]妊娠期間は80-89日。[2]10-翌1月に1回に1頭の幼獣を産む。[2][3]授乳期間は2-3か月。[2][3]生後2年で性成熟する。[2]

人間との関係 編集

家禽を捕食する害獣とみなされることもある。[3]

開発による生息地の破壊、狩猟などにより生息数は減少している。[3]


関連項目 編集

参考文献 編集

  1. ^ ワシントン条約附属書(動物界)平成23年4月27日から発効 ” (PDF). 経済産業省. 2011年7月13日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 今泉吉典監修 『世界の動物 分類と飼育2 (食肉目)』、東京動物園協会、1991年、103頁。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ8 太平洋、インド洋』、講談社2001年、28、161-162頁。
  • 今泉吉典監修 D.W.マクドナルド編 『動物大百科1 食肉類』、平凡社1986年、152、159、161頁。

外部リンク 編集