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ファルコン9Falcon 9)はアメリカ合衆国の民間企業スペースX社により開発され、打ち上げられている2段式の商業用打ち上げロケット低周回軌道に22,800 kgの打ち上げ能力を持つ中型クラスのロケット[2]2010年6月4日に初打ち上げが行われて成功した。

ファルコン9
KSC-20160408-PH KLS0001 0005 (25704320894).jpg
ファルコン9 FT
基本データ
運用国 アメリカ合衆国
開発者 スペースX
使用期間 2010年-2013年 (v1.0)
2013年-2016年 (v1.1)
2015年-2018年 (FT)
2017年-2018年 (Block4)
2018年- (Block5)
射場 ケープカナベラル空軍基地
ヴァンデンバーグ空軍基地
打ち上げ数 55(成功53)
打ち上げ費用

全て2011年見積もり LEO (<80% cap.) $49.9M [1]
LEO (>80% cap.) $56.0M [1]
GTO (<3,000 kg) $49.9M [1]

GTO (>3,000 kg) $56.0M [1]
原型 ファルコン1
公式ページ SpaceX - Falcon 9
物理的特徴
段数 2段
ブースター なし
総質量 333,400 kg (v1.0)
505,846 kg (v1.1)
549,054 kg (FT)
全長 54.3 m (v1.0)
68.4m (v1.1)
70 m (FT)
直径 3.66 m
軌道投入能力
低軌道 10,450 kg (v1.0)
13,150 kg (v1.1)
22,800 kg (FT)
静止移行軌道 4,540 kg (v1.0)
4,850 kg (v1.1)
8,300 kg (FT)
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徹底した低コスト化が図られたロケットであり、打ち上げ価格は6,200万ドル(約66億円)[2]と100億円を超える同規模同世代のロケットと比較して遥かに安価で、商業衛星市場において大きなシェアを獲得している[3]

ファルコン9ロケットの名前は、スターウオーズミレニアム・ファルコン号に由来しており、ファルコンロケットシリーズの後ろにつく1と9の数字は1段エンジンの数を表す[4]

目次

設計編集

 
ファルコン1、ファルコン9 Ver1.0、Ver1.1(3タイプ)、FT(3タイプ)、Block 5(2タイプ)、ファルコンヘビー

ファルコン9は大型の貨物や有人宇宙船の打ち上げを想定して設計されており、アメリカ航空宇宙局 (NASA) の商業軌道輸送サービス (COTS) 計画の下で開発したドラゴン補給機を使って国際宇宙ステーション (ISS) への補給を行う商業補給サービス (CRS) の契約をNASAから受注しており、その打上げロケットとしても使われる。

ファルコン9は同社が開発したファルコン1を基に機体を大型化し、液体酸素/RP-1を推進剤としたエンジンを使用する2段式のロケットである。第1段は同社が開発した海面高度での推力556 kN (125,000 lbf) のマーリンエンジンを9基クラスターにして使用し、総離陸推力 5.0 MN (1.1 million lbf) を実現している[5]。第1段の点火剤として自然発火性物質であるトリエチルアルミニウム-トリエチルボラン (TEA-TEB) を使用している[6]

上段には真空中での運転のためにノズルの膨張比を117:1に高めて燃焼時間を345秒に改良したマーリンバキュームロケットエンジンを1基使用している。このエンジンには再着火時の信頼性を高めるため、TEA-TEBを使用した自己発火性点火器を2重冗長構成で備えている[5]

ファルコン9の上段と下段を接続する段間構造はアルミニウムコア炭素繊維複合材を使用している。1・2段の分離には再利用可能な固定器具 (collet) をガス圧で押し出すことで作動するシステムを使用している。ファルコン9のタンク壁とドームはアルミニウム-リチウム合金製である。スペースX社は利用可能な溶接法としては最も信頼性が高く、強度も強い摩擦攪拌接合で全てのタンクを製造している。

ファルコン9の第2段のタンクは単純に第1段のタンクを短縮したもので、大半は同じ工具や材料および製造技術を使用している。これにより、製造経費を削減している[5]

ファルコン9は低コスト化が図られた優秀な使い捨て型ロケットであるが、さらなるコスト削減のためにロケットを再使用することも考慮している[7]。回収を意図した機体は姿勢制御用のフィンや着陸脚を備えており、2017年からは回収した機体が再使用されている[8]

構成と諸元編集

ファルコン9には最初の打ち上げ以後、随時改良が加えられており、中でもv1.1, FTと呼ばれるバージョンアップでは別のロケットと呼べるほどの変更が行われている[9]

ファルコン9 v1.0編集

 
ファルコン9 v1.0

ファルコン9 v1.0 (Version 1.0) は、初期型のファルコン9である。2010年6月の初打ち上げから2013年3月の5回目の打ち上げまで用いられた。

v1.0ではファルコン1で用いられていたマーリン1Cロケットエンジンが同じく用いられており、また9基あるエンジンは3列×3列の正方形で配置されている。全長は58.3 mで、後のバージョンと比べると短めであった。

v1.0でもパラシュートを装着して機体の回収が試みられたことがあったが、この段階では1度も成功しなかった。

ファルコン9 v1.1編集

 
ファルコン9 v1.1

ファルコン9 v1.1 (Version 1.1) は、2013年9月の6回目の打ち上げから2016年1月の21回目の打ち上げまで用いられた改良型のファルコン9である。

v1.1は、v1.0よりも全長が14m長く、エンジンは改良型のマーリン1Dを使用。1段のエンジン配置も変更され、正方形の配置から、Octawebと呼ばれる円形の配置(外周に8基、中央に1基)に変更された(このため射点設備も改修された)ほか、フェアリングも直径約5mの新しいものが開発され、段間分離システムも一新されて接続箇所が12箇所から3箇所に減らされて信頼性が向上した。また1段の回収に備えて耐熱塗装が強化された。

2014年4月からは1段を回収するための4本の着陸脚の装備が開始され[10][11][12]、打ち上げと並行してたびたび着陸試験が繰り返されたが、v1.1ではいずれも失敗に終わった。

ファルコン9 フル・スラスト編集

ファルコン9フル・スラスト (Full Thrust) は、2015年12月の20回目の打ち上げ以降用いられている改良型のファルコン9である。v1.2とも称される。

フル・スラストでは、エンジン推力の向上や第2段の延長などが図られた結果、打ち上げ能力はさらに33%向上している。着陸脚やスラスターなど、着陸機構の改良も図られており、2015年12月の初打ち上げでは第一段切り離し後にメインエンジンを逆噴射させ、ケープカナベラル内のLZ-1着陸地点への軟着陸を成功させた[9]。その後洋上の無人船への着陸も成功させている。2017年3月にはさらに回収した1段目の再使用にも成功した[8]

後にマイナーチェンジ版のブロック4が登場すると、それまでフル・スラストとだけ呼ばれていた機体はブロック3として区別されるようになった。ブロック3は2018年2月の49回目の打ち上げまで用いられた。

ブロック4編集

ファルコン9ブロック4 (Block 4) は、2017年8月の39回目の打ち上げから2018年6月の57回目の打ち上げまで用いられたマイナーチェンジ版のファルコン9である。詳細は明らかにされていないが、エンジン周りの構造の変化や、ファルコンヘビーのブースターとして使うための改造などが行われたと言われている。[13]

ブロック5編集

ファルコン9ブロック5 (Block 5) は、2018年5月の54回目の打ち上げ以降用いられている改良型のファルコン9である[14]

ブロック5では、エンジンの推力を最大限まで増強することと着陸脚の改善が主な改善点。他には、第1段ロケットの再利用に寄与するマイナーな改良も含まれる[15]。ブロック5では、第1段ロケットは点検のみで10回の再使用が、リファビッシュを行うことで100回以上の再使用が可能になるとされている。[14]

「重要な細かい改良が全体的にたくさんあるが、推進力と着陸脚の改善が最も重要」と、2016年10月23日にイーロン・マスクは、ファルコン9ブロック5について説明している[16]。さらに2017年1月21日、ファルコン9ブロック5が「パフォーマンスと可用性を大幅に改善する」ともイーロン・マスクは述べている[17]。ファルコン9ブロック5をファルコン9ロケットの「最終的な」バージョンであるとも彼は言及した。

ファルコンヘビー編集

ファルコン9の1段目ロケットをデルタ IVアトラス V HLVのように3本束ねた超大型ロケットがファルコンヘビーである。中央の1段目はコアと呼ばれ、両サイドのサイドブースターを含めた全負荷を受け止めるため、専用に設計された強化されたものを使用している。ファルコンヘビー打ち上げ費用は約1億5000万ドル、打ち上げ能力は低軌道で53,000 kg (120,000 lb)、静止トランスファ軌道で21,200 kg (47,000 lb) であり、初打ち上げを果たした2018年時点で、サターンVに次いで史上2番目の打ち上げ能力を持つ。

ファルコンヘビーの構想が初めて公表されたのは、ファルコン9の初打ち上げの翌2011年の事である。スペースXでは当初2014年にも打ち上げたいとしていたが、開発を進めたところ大幅な設計変更が必要となり、中央の1段目はファルコン9の1段目をそのまま流用することが出来ないことが判明。最終的に2018年2月に初打ち上げを果たした。[18]

比較編集

バージョン ファルコン9 v1.0
(運用終了)
ファルコン9 v1.1
(運用終了)
ファルコン9 フル・スラスト
ブロック 3/4(運用終了)
ファルコン9 ブロック5
(運用中)
第1段 マーリン1C × 9 マーリン1D × 9 マーリン1D(改良版) × 9[19] マーリン1D(改良版) × 9 [15]
第2段 マーリン1Cバキューム × 1 マーリン1Dバキューム × 1 マーリン1Dバキューム(改良版) × 1[20][19] マーリン1Dバキューム(改良版) × 1 [15]
全高 (m) 53[21] 68.4[22] 70[23][20] 70
直径 (m) 3.66[24] 3.66[25] 3.66[20] 3.66
離床推力 (kN) 3,807 5,885[22] 6,804[23][20]

7,607[26](2016年後半以降)

7,606
質量(トン 318[21] 506[22] 549[23] ~587
フェアリング直径 (m) N/A 5.2 5.2 5.2
低軌道 (LEO)
ペイロード (kg)
8,500–9,000
(ケープカナベラル)[21]
13,150
(ケープカナベラル)[22]
22,800
(使い捨て、ケープカナベラル)[2]
22,800
静止トランスファ軌道 (GTO)
ペイロード (kg)
3,400[21] 4,850[22] 8,300[2](使い捨て)
>5,300[27][28](再利用)
8,300(使い捨て)
5,500(再利用)

信頼性編集

ファルコン9ロケットは、SpaceX社は非常に高い信頼性を持つと説明している。同社の信頼性に対する考え方は、シンプルな構成にすることで信頼性と低コストを得るという哲学に基づいている。

実際に2018年5月22日の時点でシリーズを通して53/55回の打ち上げに成功しており、成功率は96%である。 失敗は、2015年6月28日のv1.1の19号機(打上げから139秒後に爆発)、2016年9月1日のフル・スラスト(打上げ前燃焼試験の準備中に爆発)の2回である。

ファルコン9の打上げシーケンスは、全てのエンジンに点火して、システムのチェックを行ってから打ち上げることになっている。性能が正常である事が確認されるまでは機体は射点の保持機構で固定されたままとなる。このような方式は、サターンVスペースシャトルでも同様に使われてきた。もし、異常な状態が検知された場合は自動的にシャットダウンが行われ、推進薬の抜き取りが行われる。

サターンVと同様に、ファルコン9でも複数の1段エンジンをクラスター化しているため、飛行中にエンジンの1基が停止してもミッションを継続する事が出来る。ファルコン9は、アポロ計画のサターンロケット以降初めて、このエンジン停止時の対処能力 (engine-out capability) を持つロケットとなった。実際に4回目の打ち上げでは、上昇中にエンジン1基が異常を起こしたために停止されたが、他のエンジンに被害を与える事なく軌道に乗る事に成功した。

ファルコン9は三重冗長の飛行コンピュータと慣性誘導装置を有しており、さらにGPSを組み合わせる事で軌道投入精度をさらに高めている。

再使用編集

 
洋上の無人船に着陸する1段目

ファルコン9は、スペースシャトル以後では初となる、機体を回収・再使用する衛星打ち上げロケットである。かつてスペースシャトルでは軌道上に到達するオービタと呼ばれる上段部分が再使用されたのに対して、ファルコン9では1段目のロケットを再使用する(将来的にはフェアリングの再使用も計画)。

1段目の回収は、陸上の着陸地点又は無人のドローン船(太平洋担当のJust Read the Instructions(説明書を読め)号、大西洋担当のOf Course I Still Love You(もちろんまだ君を愛している)号など)に対して、1段目のロケットが自律誘導で装着されたグリッドフィンやサイドスラスターで姿勢を制御して、エンジンの再点火を行い減速しながら目標地点へ軟着陸することで行われる。着陸間際には4脚の着陸脚が展開されて、直立した状態で着陸した後に回収、整備されて再度打ち上げに利用される。

2015年11月22日の20号機(フル・スラスト初号機)で初めて地上への軟着陸に成功し、2016年4月8日の23号機フル・スラストで初めて無人船 (Of Course I Still Love You) への軟着陸に成功した。 1段目の再使用は2017年3月30日の32号機においてはじめて実施されており、それ以前は全て新造された機体が用いられてきた。再使用の詳細なコストは2017年現在公表されていないが、スペースXは2016年の段階で最大で30%の割引が可能とのコメントを行っている[8]

2017年から本格的に再利用ロケットの運用が始まり、2018年には大口顧客であるイリジウム社の同意が得られたこともあり、打ち上げ予定のロケットの半分以上が再利用されたものとなる予定である。

なお、1段目のロケットを回収するためには軟着陸用の装備(グリッドフィンや着陸脚、減速用の推進剤等)を搭載する必要があるため、その分だけ打ち上げ可能なペイロードの重量が減ってしまう。そのため、大型で重たい衛星や遠い軌道へ打ち上げる場合は使い捨てロケットとして使われる。

開発編集

ファルコン9の再使用計画は、v1.0の打ち上げが成功した後の2011年9月に初めて明らかにされた。この構想では、第1段・第2段ともにエンジンを逆噴射させて垂直着陸を行い、回収・再使用するという今日の形態が示されていた。発表では再使用が実現すれば、打ち上げコストは従来の100分の1程度になることが謳われた[29]。また同月には、FAAに対してファルコン9の1段目を改造したグラスホッパー (Grasshopper RLV) と呼ばれる垂直離着陸実験機を使う実験飛行を申請し[30]、実際に2012年9月から2013年10月まで8回の飛行試験が行われた。また、2014年4月からは後継機のF9R-Devを用いて試験が行われ、その成果はフル・スラストに反映された。

実験機とは別に、ファルコン9 v1.0においても一部の機体の1段目にはパラシュートが装備されており、回収を実証して可能であれば将来の再使用も試みるつもりであったが、2010年に行われた実験では2回とも失敗した。この手法では回収のためには高速で落下する機体を守るため耐熱用のアブレーティブ材の層で覆うと共に、海に着水して海水にさらされても腐食しない材料の使用が必要となるなど再使用への課題が多かったため、以後パラシュートを使用した1段目の回収案は破棄された。

 
洋上着陸のための無人船 Just Read the Instructions

2013年9月に行われたファルコン9 v1.1初号機の打ち上げでは、前述の垂直着陸を模した1段目の回収試験が実際に行われた。1段目ロケットは2段目を分離した後、地球へ落下しながら3基のエンジンを再点火させて減速し、着陸の直前に中央のエンジン1基を噴射して着陸するシーケンスがテストされた。この試験では洋上着水直前のエンジン1基の噴射が機体の回転の影響による遠心力で燃料供給できなくなり早期に燃焼が停止して洋上に激突したが、一部の機器の回収には成功した。このトラブルは、v1.1 4号機に装着する着陸脚を展開すれば回転をスラスタ噴射で制御出来ると考えられた。実際に、2014年4月のv1.1 4号機で洋上着水試験が行われ、着水直前に落下速度がゼロになったことが確認された。ただし、回収域の海は7mの大時化だったため機体の回収は断念した [31]。その後も試験は継続されたが最終的にv1.1では着陸は成功しなかった。

これらの経験をもとに開発されたファルコン9フル・スラストでは前記のように当初から軟着陸/着船を成功させ、以後のミッションでは打ち上げ能力に余裕がある場合は1段目の回収を行うことが常となった。

コスト編集

1段の回収に必要な余分な推進薬は、洋上で回収するのであれば15%程度、着陸地に帰還させる場合はおそらくその倍の30%になるだろう(すなわち打ち上げ可能なペイロード重量が30%失われる)と同社では解析している。しかし、1段目を再使用すれば、ロケットの費用の約3/4が節約できる可能性がある[32]

着陸脚を装備した場合は、打ち上げ可能なペイロードの重量は低下する。スペースX社が公開しているファルコン9 v1.1の打上能力4.850kg/GTOというのは、この性能低下分を含めた値(1段の回収に使うための余分な推進薬や着陸脚の重量分として確保)であり、着陸脚を装備しない場合は、このリザーブ分を利用できることから4,850kg以上の衛星でもGTO軌道に投入できる。このことはSES-9/10衛星(重量5,330kg)を受注した際に明らかになった[33]

1段目着陸の概要編集

  1. 2段目を切り離した直後は下部の水平4方向に付けられたスラスターで大まかな姿勢を保ちながら自由落下を開始する。
  2. 主エンジンの一部を適宜再点火して落下速度を落としながら、大気圏に入ると上部のグリッドフィン英語版を展開して細かな直立を保つ姿勢制御に入る。
  3. 目標の着陸地点上空まで到達すると、主エンジンを再度再点火して落下速度を急激に落とす。
  4. 着陸直前に下部に付けられた着陸用の4つの脚を高圧ヘリウムでテレスコピックの支柱を伸ばす方法で展開する。
  5. 主エンジンのノズルの向きとグリッドフィン、スラスターの相互制御で完璧な直立状態で、着陸と同時に相対速度0となるようにして着地する。

2段目の再使用編集

前述のように、スペースXは当初、1段目のみならず2段目についても逆噴射による垂直着陸で回収、再使用を行う構想を公開していた。しかし、2段目は1段目と比べ再突入時の速度が早く、また2段目の重量増加は打ち上げ能力の減少に直結することなどから、開発は難しいとみられていた。[34] 最終的に2018年、イーロン・マスクは再使用に向けた2段目のアップグレードを行わないと発言、代わりにより大型で2段目も含め再使用可能な後継機BFRの開発に注力することを表明した[35]

射場編集

ファルコン9の打ち上げ

2017年現在運用中の射場は3箇所。2020年までにもう1箇所を追加することが計画されている。

打ち上げ編集

ファルコン9の打ち上げは2017年時点で年間18回にも上っており、ファルコン9だけで中国(18回)やロシア(21回)等の一国の打ち上げ規模に匹敵する。
さらに、2018年にはファルコン9で20回、ファルコンヘビー1回の計21回の打ち上げを全て成功させ、スペースX社の年間打ち上げ記録を更新した。

打ち上げの生中継編集

スペースXは同社の宣伝も兼ねて打ち上げの生中継に非常に力を入れており、毎回の打ち上げや着陸の様子は管制センターや発射台、着陸地点、ロケット本体等に装着されたカメラからインターネット上へ生配信[40]されており、誰でも視聴することが可能である。 カメラの搭載は商用ロケットとしては重量の面で不利になるが、ファルコン9には2段目も含めて多数のカメラが装着されているため、発射台~宇宙空間でフェアリングが外れて衛星が放出されるところまで打ち上げの全ての工程を見ることができる。 なお、軍事衛星等の機密性の高いものを打ち上げる際は2段目の速度や方位、フェアリング内のカメラの映像等は配信されない。

2018年2月6日に試験打ち上げが行われたファルコンヘビーのインターネット配信では、同時視聴数が230万以上に達してYouTube史上2番目に視聴された生配信となった。

打上げ記録編集

形式
5
10
15
20
2010
'11
'12
'13
'14
'15
'16
'17
'18
  •   v1.0
  •   v1.1
  •   FT
  •   FT(再利用)
  •   ブロック5
  •   ヘビー
射場
5
10
15
20
2010
'11
'12
'13
'14
'15
'16
'17
'18
  •   ケープカナベラル
  •   ヴァンデンバーグ
  •   ケネディ
ミッション成否
5
10
15
20
2010
'11
'12
'13
'14
'15
'16
'17
'18
  •   失敗
  •   失敗(打ち上げ前)
  •   部分的失敗
  •   成功
着陸成否
5
10
15
20
2010
'11
'12
'13
'14
'15
'16
'17
'18
  •   着陸失敗
  •   無人船失敗
  •   着水失敗
  •   パラシュート失敗
  •   着陸成功
  •   無人船成功
  •   着水成功
  •   実施無し

脚注編集

  1. ^ a b c d Falcon 9 Overview, Launch Cost”. SpaceX (2010年). 2010年12月6日閲覧。
  2. ^ a b c d Capabilities & Services”. SpaceX. 2016年5月6日閲覧。
  3. ^ 人工衛星打ち上げビジネスで始まった価格破壊。イーロン・マスクの「スペースX」の挑戦”. HARBOR BUSINESS Online (2016年3月13日). 2016年5月6日閲覧。
  4. ^ “Space X COTS 2 Presskit (P29)”. Space X. http://www.spacex.com/downloads/COTS-2-Press-Kit-5-14-12.pdf 2012年5月18日閲覧。 
  5. ^ a b c “Falcon 9 Overview”. SpaceX. (2010年5月8日). http://www.spacex.com/falcon9.php 
  6. ^ Mission Status Center, June 2, 2010, 1905 GMT, SpaceflightNow, accessed 2010-06-02, Quotation: "The flanges will link the rocket with ground storage tanks containing liquid oxygen, kerosene fuel, helium, gaserous nitrogen and the first stage ignitor source called triethylaluminum-triethylborane, better known as TEA-TAB."
  7. ^ Musk ambition: SpaceX aim for fully reusable Falcon 9, NASAspaceflight.com, 2009-01-12, accessed 2010-06-03
  8. ^ a b c 隼はふたたび飛び立った - 「ファルコン9」ロケット、再使用打ち上げに成功”. マイナビニュース (2017年3月31日). 2017年3月31日閲覧。
  9. ^ a b 着陸に成功したスペースXの「ファルコン9」ロケット - 実は「フル・スラスト」という名の進化版だった”. マイナビ (2016年1月25日). 2016年2月6日閲覧。
  10. ^ “Q&A with SpaceX founder and chief designer Elon Musk”. Spaceflightnow.com. (2012年5月18日). http://spaceflightnow.com/falcon9/003/120518musk/ 2012年6月18日閲覧。 
  11. ^ a b SpaceX Launches Next-Generation Private Falcon 9 Rocket on Big Test Flight”. space.com英語版 (2013年9月29日). 2013年9月30日閲覧。
  12. ^ “Upgraded Falcon 9 Mission Overview”. Space X. (2013年10月4日). http://www.spacex.com/news/2013/10/14/upgraded-falcon-9-mission-overview 2013年10月20日閲覧。 
  13. ^ スペースX、最後の"新造"補給船を打ち上げ - ファルコン9ロケットも改良”. マイナビニュース (2017年8月18日). 2018年5月12日閲覧。
  14. ^ a b スペースX「ファルコン9 ブロック5」打ち上げ成功 「Bangabandhu Satellite-1」投入”. Sorae (2018年5月12日). 2018年5月12日閲覧。
  15. ^ a b c https://www.reddit.com/r/spacex/comments/590wi9/i_am_elon_musk_ask_me_anything_about_becoming_a/d94v8p8/
  16. ^ Boyle, Alan (2016年10月23日). “SpaceX's Elon Musk geeks out over Mars interplanetary transport plan on Reddit”. GeekWire. http://www.geekwire.com/2016/spacex-elon-musk-geeks-out-mars-reddit/ 2016年10月24日閲覧。 
  17. ^ Berger, Eric (2017年1月22日). “SpaceX may be about to launch its final expendable rocket”. http://arstechnica.com/science/2017/01/spacex-may-be-about-to-launch-its-final-expendable-rocket/ 2017年1月22日閲覧。 
  18. ^ 地球の上で快哉を叫んだテスラ・ロードスター”. 日経ビジネス (2018年2月9日). 2018年2月16日閲覧。
  19. ^ a b SpaceX To Debut Upgraded Falcon 9 on Return to Flight Mission”. SpaceNews (2015年8月31日). 2015年9月18日閲覧。
  20. ^ a b c d Falcon 9 Launch Vehicle Payload User's Guide, Rev 2” (2015年10月21日). 2016年1月27日閲覧。
  21. ^ a b c d Space Launch report, SpaceX Falcon Data Sheet”. 2011年7月29日閲覧。
  22. ^ a b c d e Falcon 9”. SpaceX. 2013年11月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年12月4日閲覧。
  23. ^ a b c Falcon 9”. SpaceX. 2015年12月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年12月3日閲覧。
  24. ^ Falcon 9 Launch Vehicle”. SpaceFlight101. 2015年9月18日閲覧。
  25. ^ Falcon 9 v1.1”. SpaceFlight101. 2015年9月18日閲覧。
  26. ^ Elon Musk [@elonmusk] (2016年5月1日). "F9 thrust at liftoff will be raised to 1.71M lbf later this year. It is capable of 1.9M lbf in flight" (ツイート) – via Twitter.
  27. ^ Bergin, Chris (2016年2月8日). “SpaceX prepares for SES-9 mission and Dragon's return”. NASA Spaceflight. http://www.nasaspaceflight.com/2016/02/spacex-prepares-ses-9-mission-dragons-return/ 2016年2月9日閲覧. "The aforementioned Second Stage will be tasked with a busy role during this mission, lofting the 5,300kg SES-9 spacecraft to its Geostationary Transfer Orbit." 
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  29. ^ スペースX社、再使用型ファルコン9ロケットのコンセプトを発表”. sorae.jp (2011年10月5日). 2011年10月11日閲覧。
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  33. ^ “SpaceX Says Requirements, Not Markup, Make Government Missions More Costly”. SpaceNews.com. (2014年3月27日). http://www.spacenews.com/article/launch-report/40006spacex-says-requirements-not-markup-make-government-missions-more-costly 2014年4月27日閲覧。 
  34. ^ 甦る再使用の夢 - スペースXが挑む「成功が約束されたロケット」の打ち上げ”. マイナビニュース (2017年4月7日). 2018年11月22日閲覧。
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  37. ^ “NASA Signs Agreement with SpaceX for Use of Historic Launch Pad”. NASA. (2014年4月15日). http://www.nasa.gov/press/2014/april/nasa-signs-agreement-with-spacex-for-use-of-historic-launch-pad/ 2014年4月22日閲覧。 
  38. ^ SpaceX Is Building a New Launch Site In Texas”. Time (2014年8月5日). 2017年4月2日閲覧。
  39. ^ Foust, Jeff (2016年2月4日). “SpaceX seeks to accelerate Falcon 9 production and launch rates this year”. SpaceNews. http://spacenews.com/spacex-seeks-to-accelerate-falcon-9-production-and-launch-rates-this-year/ 2017年4月2日閲覧。 
  40. ^ https://www.youtube.com/user/spacexchannel

関連項目編集

  • ファルコン1
  • ファルコンヘビー
  • ドラゴン (宇宙船)
  • 外部リンク編集