フェンダー・ムスタングベース
フェンダー・ムスタングベース (Fender Mustang Bass) は、フェンダーのエレクトリックベース。2つの派生機種、ミュージックマスターベースとブロンコベースも同じ形状のボディとネックを使用して製造された。
フェンダー・ムスタングベース Fender Mustang Bass | |
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1971年製ムスタングベース | |
メーカー/ブランド | フェンダー |
製造時期 | 1964年 - |
構造 | |
ボディタイプ | ソリッド |
スケール長 | 30インチ |
フレット数 | 19 |
ネックジョイント | ボルト・オン |
材質 | |
ボディ | アルダー |
ネック | メイプル |
フィンガーボード | ローズウッド |
ハードウェア | |
ブリッジ | スルーボディ |
電気系統 | |
ピックアップ | スプリット・シングルコイルx |
コントロール | ボリュームx1、トーンx1 |
カラーバリエーション | |
スリートーン・サンバースト、ブラック、ヴィンテージ・ホワイト、イエロー・ホワイト、フィエスタ・レッド、カリフォルニア・ブルー | |
テンプレート | カテゴリ |
1966年にショートスケール、2ピックアップのムスタングの相方として発表された、レオ・フェンダーがフェンダー社で最後にデザインしたエレクトリックベースである。30インチのショートスケールで、1基のスプリットピックアップ(プレシジョンベースの物に似ている)を装備。ボリュームとトーンは1つずつで、弦はスルーボディである。初期のプレシジョンベースやジャズベースと同様、ミュート機構付きである(もっとも、ほとんどのプレイヤーが外してしまうが)。
標準的な仕上げは、レッドとホワイト。他のフェンダーギターと同様、1968年まではニトロセルロース・ラッカー仕上げだったが、以降はポリエステル仕上げになった。1968年から、ギターとベースの両方にコンペティションモデルが登場。レッドボディに白のストライプ、レークプラシッド・ブルーにライトブルーのストライプ等。後には、シンプルなブラックやサンバーストも選択可能になった。ラッカーの褪色により、レアなサーフグリーンになった物もあるが、これはコンペティション・ブルーが黄色化したものである。
1981年まで生産が続けられ、後に日本製として再生産されている。
ミュージックマスターベースは1960年代半ばに発表され、当初はスチューデントモデルと発売された。スプリットコイルではなくシングルコイルピックアップ(ピックアップカバーの下に隠されているのは、実はポールピースが6つあるストラトキャスターの物)を搭載している。こちらも、ムスタングベースとほぼ同時期に製造終了した。スクワイア・ミュージックマスターベースは1997年に製造されたが、わずか1年後のみで製造終了となり、ブロンコベースにその座を譲った。
使用ミュージシャン
編集- アラン・ランカスター(ステイタス・クォー)
- ムスタングベースとミュージックマスターベースを使用した。
- デニー・レイン
- ウイングス時代、ポール・マッカートニーがピアノやギターを弾く際に、このベースを弾いた。
- クリス・マーフィー(スローン)
- ディー・ディー・ラモーン(ラモーンズ)
- ティナ・ウェイマス(トーキング・ヘッズ)
- バンド初期に使用。
- ビル・ワイマン(ローリング・ストーンズ)
- 1960年代後半から1970年代初頭にかけて使用。
- トレバー・ボルダー(スパイダーズ・フロム・マーズ)
- コリン・モールディング(XTC)
- 1979年にミュージックマスターベースを使用。
- トンプソン・ツインズ
- 1983年のテープ「ホールド・ミー・ナウ」でミュージックマスターベースを使用。
- ゲイリー・ジャーマン(クリブス)
- バンドのデビュー・アルバムで使用。
- ホルガー・シューカイ(CAN)
- ストラップピンをボディトップ面に移設、彫り込みのフィンガーレスト等の魔改造で使用。
- 北里晃一(THE MODS)
- デビュー当時から使用。
- 射守矢雄 (bloodthirsty butchers)
- 結成初期(1990年頃)から使用。
- 亀田誠治(東京事変)
- 高城晶平(cero)
- 千葉真奈美( D.W.ニコルズ)
*1969年製を使用。
外部リンク
編集- Mustang Bass - フェンダー・ジャパンの機種情報ページ
- Mustang B - フェンダー公式サイト(英語)
- スクワイア・ブロンコベース