フタル酸ジブチル(フタルさんジブチル、Dibutyl phthalate、略号:DBP)は広く利用されている可塑剤で、接着剤や印刷インクの添加剤としても利用される有機化合物である。

フタル酸ジブチル
識別情報
CAS登録番号 84-74-2
PubChem 3026
EC番号 201-557-4
KEGG C14214 チェック
RTECS番号 TI0875000
特性
化学式 C16H22O4
モル質量 278.35 g/mol
外観 無色もしくは淡黄色の油状液体
密度 1.05 g/cm3(20 °C)
融点

-35 °C

沸点

340 °C

への溶解度 0.013 g/l
log POW 4.72
危険性
主な危険性 環境汚染 (N), 有害 (Xi)
NFPA 704
1
1
0
Rフレーズ R50 R61 R62
Sフレーズ S45 S53 S61
引火点 157 °C c.c.
発火点 402 °C
爆発限界 0.5 - 3.5%
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

芳香のある油状液体で、アルコールエーテルあるいはベンゼンなど様々な有機溶媒に溶解する。消防法に定める第4類危険物 第3石油類に該当する[1]

DBPは2006年11月にカリフォルニア州法案65(1986)の催奇形が疑われる化合物リストに掲載された。また、内分泌かく乱物質の疑いもあり、ネイルポリッシャーの成分に使用されていたが2006年秋よりネイルポリッシャーへの利用が削減されつつある。

製造 編集

DBPはn-ブタノールと無水フタル酸とをそのままエステル化反応させて製造する。

脚注 編集

  1. ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)

関連項目 編集

外部リンク 編集