フレデリック・ペータース

フレデリック・ペータース(Frederik Peeters、1974年8月14日 -)は、スイスバンド・デシネ作家(漫画家)である。

フレデリック・ペータース
Frederik Peeters
2013年、アングレーム国際漫画祭にて
2013年、アングレーム国際漫画祭にて
生誕 1974年8月14日
スイス ジュネーヴ
国籍 スイスの旗 スイス
職業 漫画家
ジャンル ファンタジーSF
代表作 『青い薬』
受賞 本文参照
テンプレートを表示

経歴 編集

1995年にジュネーヴの応用美術学校でビジュアルコミュニケーションの学士号を取得した後、スイス航空で3年間ポーターとして働いていたという、バンド・デシネ作家としては異色の経歴を持っている。 1997年に処女作「チーズとジャム」を、次いで1998年に2作目「ブランドン・ベラール」を、スイスの出版社アトラビル(Atrabile)から発表。バンド・デシネ作家としてデビューする。 2002年に自らの恋愛体験を基にした自伝的作品「青い薬」で、アングレーム国際漫画祭の最優秀作品賞にノミネートされる。その後、2007年にSF作品「リュプス」で同漫画祭の重要作品賞を、2013年に「アーマ」でシリーズ賞をそれぞれ受賞している。 現在はパートナーのカティと彼女の息子、そして娘と一緒にジュネーヴで暮らしている。

ちなみに、漫画原作者であるブノワ・ペータースと同じ名字であるが、無関係である。

作風 編集

彼の作品は他のバンド・デシネと違い、筆で描かれている。初期の作品はややデフォルメの効いたユーモラスな作風が特徴だったが、後期に入るにつれ、写実的な作風へと変わっている。

作品 編集

※特記がない限りペータース単独名義

シリーズ 編集

  • リュプス(Lupus、2003年 - 2006年、4巻)
  • コーマ(Koma、ピエール・ワゼム作、2003年 - 2008年、6巻)
    1. 煙突の声(La Voix des Cheminées) 2003年
    2. 大きな穴(Le Grand Trou) 2004年
    3. 西部劇のように(Comme dans le Westerns) 2005年
    4. ホテル(L'Hôtel) 2006年
    5. 決闘(Le Duel) 2007年
    6. 始まり(Au Commencement) 2008年
  • 総合情報局(RG、ピエール・ドラゴン作、2007年 - 2008年、2巻) 
    1. リヤドからセーヌへ(Riyad-sur-Seine) 2007年
    2. バンコク・ベルヴィル(Bangkok-Belleville) 2008年
  • アーマ(Aâma、2011年 - 2014年、全4巻)
    1. 熱い塵の匂い(L'Odeur de la Poussière Chaude) 2011年
    2. 見えざる群衆(La Multitude Invisible) 2012年
    3. 鏡の砂漠(Le Désert des Miroirs) 2013年
    4. 娘よ、君は素敵な子だ(Tu Seras Merveilleuse, Ma Fille) 2014年

単巻 編集

  • チーズとジャム(Fromage et Confiture、1997年)
  • ブランドン・ベラール(Brendon Bellard、1997年)
  • 青い薬(Pilules Bleues、2001年)
  • パンくず(Les Miettes、イブン・アル・ラビン作、2001年)
  • フライ(Friture、イブン・アル・ラビンとアンドレアス・キュンディグとの共作、2002年)
  • 星座(Constellation、2002年)
  • オノマトペ(Onomatopées、2004年)
  • 反芻(Ruminations、2008年)
  • 厚皮類(Pachyderme、2009年)
  • 砂の城(Château de Sable、ピエール・オスカル・レヴィー作、2010年)

受賞歴 編集

  • 2002年 - アングレーム国際漫画祭 最優秀作品賞ノミネート『青い薬』
  • 2004年 - アングレーム国際漫画祭 最優秀作品賞ノミネート『リュプス』第1巻
  • 2005年 - アングレーム国際漫画祭 最優秀作品賞ノミネート『リュプス』第2巻
  • 2006年 - アングレーム国際漫画祭 最優秀作品賞ノミネート『リュプス』第3巻
  • 2007年 - アングレーム国際漫画祭 重要作品賞『リュプス』第4巻
  • 2008年 - アングレーム国際漫画祭 重要作品賞『総合情報局』第1巻
  • 2013年 - アングレーム国際漫画祭 シリーズ賞『アーマ』
  • 2013年 - 第17回文化庁メディア芸術祭 審査委員会推薦作品に選出『青い薬』[1]

日本での出版 編集

脚注 編集

参考文献 編集

外部リンク 編集