フロム・ザ・バレルFrom the Barrel)は、ニッカウヰスキーが製造し、アサヒビールが販売するブレンデッドウイスキー(原材料の一つとなるモルトウイスキーの一部に海外産の原酒も使用されているため、日本洋酒酒造組合の定めるジャパニーズ・ウイスキーの表示基準に合致しないワールドブレンデッドウイスキー、またはジャパンメイドウイスキー扱いの商品となる[2][3])である。

フロム・ザ・バレル
基本情報
種類 ウイスキー
詳細分類 ブレンデッド・ウイスキー
度数 51%
主原料 モルトグレーン
モルトウイスキーには一部、英国スコットランド)産を使用[1]
原産国 日本の旗 日本
製造元 ニッカウヰスキー
販売元 アサヒビール
詳細情報
熟成 ノンエイジ
テンプレートを表示

概要 編集

フロム・ザ・バレルは1985年(昭和60年)10月にニッカウヰスキーから発売された[4]。通常ブレンデッドウイスキーは熟成を経たモルト原酒[5]とグレーン原酒をブレンド後、さらにもう一度樽詰めし、数ヶ月ほど再貯蔵(マリッジ)した後、40%程度までアルコール分が薄められるが、フロム・ザ・バレルはバーボンバレルで熟成したモルト原酒と、同じくバーボンバレルで熟成したカフェグレーン原酒を基に極力割り水を抑え、カスクストレングスバレルプルーフバーボンに匹敵する51%のアルコール分で販売されている商品である。

なお、四角いボトルデザインの開発は、1984年(昭和59年)に同社から発売されたニッカピュアモルトシリーズ同様、グラフィックデザイナー佐藤卓によるものである[6]

ラインナップ 編集

  • 現行品
    • 500ml - (1985年-)
    • 樽出し51度 500ml - 宮城峡蒸溜所(仙台工場)限定。
    • 3L - ヨーロッパ限定、80周年記念商品[7]
  • 終売品
    • 20L樽入 (1993年-?) - 業務用限定。工場の樽と同等のオーク材を使用しているため保管中に熟成が進むことをうたっていた[8]
    • 有田焼ボトル仕様[1] 600ml(1990年代初頭?) - 贈答用限定。

受賞歴 編集

以下の品評会で数々の賞を受賞している[6]

脚注 編集

  1. ^ 商品情報 | フロム・ザ・バレル(アサヒビール)
  2. ^ 「ジャパニーズウイスキー」の定義 業界団体が作成 - 日本経済新聞 2021年2月16日(2021年3月2日閲覧)
  3. ^ ジャパニーズウイスキーの定義に関するQ&A - 東京ウイスキー&スピリッツコンペティション (2021年3月5日閲覧)
  4. ^ 松尾(2014年)204p.
  5. ^ 宮城峡、および余市の各蒸溜所で熟成された国産のモルト原酒のみならず、現在ニッカウヰスキーの親会社であるアサヒグループホールディングスが所有するベン・ネヴィス蒸溜所で熟成された海外産のモルト原酒も一部使用されている。
  6. ^ a b フロム・ザ・バレルサイト
  7. ^ Limited Edition Whiskies - Nikka Whisky
  8. ^ NIKKA WHISKY - [Product Catalog]

参考文献 編集

  • 松尾秀助 『琥珀色の夢を見る 竹鶴政孝とリタ ニッカウヰスキー物語』 朝日新聞出版〈朝日文庫〉、2014年。ISBN 978-4022618085

関連項目 編集

外部サイト 編集